株式会社アルファ・システム(Alfa System Co.,Ltd.)は家庭用ゲーム機及びパソコン用ゲームソフトの企画、開発、販売などを行なう、熊本市に本社を置く会社である。
会社設立当初はNECホームエレクトロニクスのPCエンジンCD-ROM²やSUPER CD-ROM²のゲームソフト開発を中心としていたが、SCEIによるプレイステーションの発表を契機に主要開発タイトルをプレイステーション及びプレイステーション2へと移行させる。
主要開発タイトルは『高機動幻想ガンパレード・マーチ』、『俺の屍を越えてゆけ』、『リンダキューブ』、『式神の城』シリーズなど。
沿革[]
- 1988年1月 - 株式会社サムシンググッド(現:株式会社アイフォー)との対等出資により、資本金400万で会社設立。当時の所在地は熊本県飽託郡北部町(1991年に熊本市に併合)。
- 1988年2月 - 株式会社ハドソンと業務提携し、PCエンジンCD-ROM²用ゲームソフト開発を開始する。札幌市に開発室を設立。
- 1988年4月 - 熊本市新屋敷に第二開発室開設。
- 1989年3月 - 事務所を熊本市九品寺に移転。移転に伴い第二開発室を統合。
- 1990年1月 - ファミリーコンピュータ用ゲームソフト開発を開始。
- 1990年3月 - 札幌の開発室を閉鎖し、熊本市の事務所に全事業を統合。
- 1991年9月 - TAKERUにてX68000用ゲームソフト『ノーブルマインド』を自社ブランドで販売。
- 1991年12月 - サムシンググッドとの資本提携を解消し、資本独立。
- 1992年6月 - SUPER CD-ROM²用ゲームソフト開発を開始。
- 1993年3月 - 当時角川メディアオフィスから独立して設立された株式会社メディアワークスと業務提携。
- 1993年9月 - スーパーファミコン用ゲームソフト開発を開始。
- 1994年1月 - プレイステーション用ゲームソフト開発を開始。
- 1995年1月 - プレイステーションのライセンシー契約をSCEIと締結。
- 1995年5月 - 増資により資本金1,000万円となる。
- 1995年7月 - セガサターンのライセンシー契約を株式会社セガ・エンタープライゼス(現:株式会社セガ)と締結。
- 1996年1月 - 株式会社ESPの設立に資本参加。
- 1998年1月 - 熊本市南熊本5丁目に新社屋を建設。九品寺の事務所より移転。
- 1998年6月 - 増資により資本金2,000万円となる。
- 1999年3月 - ドリームキャスト用のゲームソフト開発を開始。
- 1999年10月 - プレイステーション2用のゲームソフト開発を開始。
- 2000年9月 - プレイステーション用シミュレーションゲームソフト『高機動幻想ガンパレード・マーチ』をSCEJから発売。
- 2001年3月 - 第5回日本ゲーム大賞にて、『高機動幻想ガンパレード・マーチ』が優秀賞を受賞。
- 2001年8月 - 第40回日本SF大会にて、『高機動幻想ガンパレード・マーチ』が星雲賞メディア部門を受賞。ゲームソフトの星雲賞受賞は初。
主な製品(企画・開発タイトル)[]
テンプレート:節stub 以下、「タイトル(プラットフォーム:発売元)」の順に表記。自社ブランドの場合はカッコ内はプラットフォームのみ。
- No.Ri.Ko(PCエンジン:ハドソン) - CD-ROM²ソフト第1弾。当時アイドルであった小川範子をキャラクターにミニゲームなどを含んだ内容。余談だが、当時は民生用としてはCDライターも大容量HDDも存在しておらず、オーサリングシステムを含めた開発機器は1セット2,000万円を超えると言われた。
- ワンダーボーイIII モンスター・レアー(PCエンジン:ハドソン) - この頃はハドソンブランドのCD-ROMタイトルの製作をメイン業務としていた。
- イースI・II(PCエンジン:ハドソン) - PC-8801シリーズ等で好評を博した日本ファルコムの代表作の移植。移植度の高さはユーザの間でも好評となり、また、ゲームのイベント部分に声優を当ててデモを行なうと言う流れを確立した作品。
- ノーブルマインド(X68000) - ブラザー工業のソフトベンダーTAKERUにて販売された、初の自社ブランドのRPG。開発当時のタイトルは『ホーリークレスト』であった。なお、ゲーム中のキャラクターが駄洒落を言う箇所があるが、駄洒落は全て社長の佐々木が社内で言い、社員を凍りつかせたものを収録。
- イースIII(PCエンジン:ハドソン) - PCエンジンの性能上、再現が不可能と言われていた多重スクロールを、DMAによる画面書き替えで実現し、技術力の高さを知らしめた作品。
- サイキック・ストーム(PCエンジン:日本テレネット) - 超能力により自機が変形する縦スクロールシューティング。OPデモにおいて「AlfaSystem」のロゴが初めて家庭用ゲーム機上で表示された。
- 天外魔境II 卍MARU(PCエンジン:ハドソン) - SUPER CD-ROM²のキラーソフトとして開発された。当時角川メディアオフィス在籍の岩崎啓眞が開発したIV(インテリジェント・イベント)システムを基本システムに開発された。
- キアイダン00(ダブルオー)(PCエンジン:日本テレネット) - 1970年代のスーパーロボットアニメをほうふつとさせる。企画段階から制作に携わっている作品。主人公の声を担当した飛田展男自らが主題歌を歌うなど、見所が満載の内容であった。
- ドラゴンスレイヤー英雄伝説II(PCエンジン:ハドソン) - イースシリーズに続く日本ファルコムの名作の移植。『天外魔境II 卍MARU』のIVシステムの改良版を利用し、開発された。
- ゴジラ爆闘烈伝(PCエンジン:東宝) - 当時『ストリートファイターII』などにより流行であった格闘ゲームをゴジラなどの東宝怪獣で実現。ゴジラのグラフィックは世代によって実際の着ぐるみに忠実に数種類用意されていた。企画段階から携わっている。
- エメラルドドラゴン(PCエンジン:NECホームエレクトロニクス/スーパーファミコン:メディアワークス) - 有名RPGのパソコン版からの移植。
- ホーンドアウル(プレイステーション:SCEI) - プレイステーション初参入作品。デザインワークに士郎正宗を迎え開発されたガンシューティング。
- リンダキューブ(PCエンジン:NECホームエレクトロニクス) - イラストレータ・カナビスのグラフィックで独特の世界観をかもし出し、話題となった作品。後にプレイステーション版として『リンダキューブ アゲイン』、セガサターン版として『リンダキューブ 完全版』も作成される。
- 幻世虚構・精霊機導弾(プレイステーション:SCEI) - 『ホーンドアウル』で培ったガンシューティングの開発能力に、壮麗なグラフィックスを融合させる。後に設定資料集が発売になる異例の作品。その設定は後の『高機動幻想ガンパレード・マーチ』や『式神の城』にも引き継がれていく。
- 俺の屍を越えてゆけ(プレイステーション:SCEI) - 「世代交代RPG」と言う発想もさることながら、そのタイトルと岸部一徳のCMでも有名になった作品。
- 高機動幻想ガンパレード・マーチ(プレイステーション:SCEJ) - 口コミで話題が広まり、後にアニメ化までされる事になる、アルファ・システムの代表作。石田彰、矢島晶子、保志総一朗ら若手人気声優から中堅・ベテランまで、幅広い層の声優を起用している。
- 暴れん坊プリンセス(プレイステーション:角川書店、ESP)
- 式神の城(アーケード:タイトー) - 後にシリーズ化され、多くの家庭用ゲーム機に移植された、強制縦スクロールシューティングゲーム。日本以外でもリリースされている。
- テイルズ オブ ザ ワールド なりきりダンジョン2(ゲームボーイアドバンス:ナムコ) - ナムコのRPGブランドである『テイルズ オブ シリーズ』の外伝的作品の第2弾。アルファ・システムとしても初のゲームボーイアドバンス向けのゲームとなる。
- 新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-(プレイステーション・ポータブル)-バンダイより発売。ガンパレードマーチのシステムを応用したシミュレーションゲーム。PS2版の不満点が改良されており『エヴァ2.5』として評価が高い。
- テイルズ オブ ザ ワールド なりきりダンジョン3
- テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー
- テイルズ オブ イノセンス (ニンテンドーDS:バンダイナムコゲームス -以前よりアルファシステムが関わったテイルズ作品のノウハウにより、携帯機のスペックを活用した完成度の高さが話題になった。サブイベントを排したが、武器の強化などのやりこみ要素を従来作以上に洗練させた。
- ファンタシースターポータブル
- テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2
- ファンタシースターポータブル2 開発会社が同じであることから、『式神の城』の結城小夜がゲスト出演。
関連項目[]
- 桝田省治 - 『天外魔境II』、『リンダキューブ』などのゲームデザインを担当。
- 絢爛舞踏祭 - 企画を担当。『高機動幻想ガンパレード・マーチ』の続編にあたる。
- 芝村裕吏 - 元社員。
- ゲーム会社一覧
- GFF
外部リンク[]
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