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アーマード・コア(ARMORED CORE)は、1997年7月10日フロム・ソフトウェアより発売されたプレイステーションメカアクションゲームシミュレーションゲーム、およびこれに登場する兵器の呼称である。シリーズ作品としてこれまでに計13作が発売され、コンシューマ機を対象としたロボットを題材とするシミュレーションゲームとしては世界で最も普及している。本項においてはシリーズ全体としてのアーマード・コアについて扱う。

概要[]

国家がその地位を失い、いくつかの巨大企業がそれに取って代わった世界において、プレイヤーはレイヴン(またはリンクス)と呼ばれる傭兵となり、アーマード・コア(AC)と呼ばれる人型兵器を操って様々な任務をこなしていく。

レイヴン(またはリンクス)は主に中立の傭兵斡旋組織(AC1における「レイヴンズ・ネスト」など)に所属し、ここから依頼(ミッション)の斡旋と報酬を受け取る。またアリーナと呼ばれるレイヴン同士の対戦の場も設けられ、これらの総合的な評価によってランキングされる。

各種パーツの組み合わせによって数億通りものオリジナルの兵器(ロボット)を作成できること、詳細で多様なパラメータと自由度の極めて高い(と同時に難易度の極めて高い)操作が行えること、それを用いて他のプレイヤーと対戦できることが大きな魅力となっており、河森正治によるメカ・デザインとあいまって高い人気を博している。特に、このゲームにおいてプレイヤー同士の対戦は非常に重要で人気の高い要素であり、フロム・ソフトウェアもたびたび公式対戦会を開催している。これ以外にもフロムの公認・非公認を問わず数多くの大会が有志によって開催されている。

ちなみに、AC1では三石琴乃田村ゆかり、ACPPでは長沢美樹速水奨、ACMoAでは檜山修之、AC2では岩男潤子などといったように、(それを前面に押し出すわけではないが)人気声優が出演しているのも特徴である。

ACFFにおいては、人工知能操縦による無人AC「u-AC」を用いた競技大会「フォーミュラ・フロント(Formura Front)」が舞台となっている。プレイヤーはu-ACをくみ上げる技術者「アーキテクト」として参加することとなる。

他の作品との関連・比較[]

フロム・ソフトウェアは本作のはるか以前、大型汎用機向け業務アプリケーションを手がけていた頃に、パソコン向けに3Dロボットアクションゲームを開発していたことがある。迷宮状の地下空間でロボットが活躍するというシチュエーションはACシリーズと酷似しているが、このときはハードウェアのスペック(性能)不足、特に3Dグラフィックのためのハードウェアがほとんど存在しなかったこと、ハードディスクもCD-ROMも一般的でなかったことで実用に耐えるシステムを作ることが出来ず断念したという経緯がある。しかし、地下迷宮の探検というシチュエーションはPS登場時に『キングスフィールド』によって実現した。これによって蓄積したノウハウを生かして制作されたのがACシリーズである。

パーツ組み替えによってオリジナルのロボットを作るというアイデアは他にあまり例が無い。似たようなコンセプトの作品に『フロントミッション』シリーズや『機甲兵団 J-PHOENIX』などがあるものの、現在、この手のメカアクションゲームはACシリーズの独壇場であるといってもいい(もっとも、フロントミッションについてはゲームジャンルが異なるため、ACとは必ずしも競合しない面がある)。

コンシューマゲームとは異なるが似たコンセプトを持つ作品として、『ブレイク・エイジ』というコミックではVP(バーチャル・パペット)という機体を自宅のPCでカスタマイズし、ゲームセンターの大型筐体で戦わせる大規模オンラインゲームが描かれている。この作品の小説化を本作の小説も手がけた篠崎砂美が行っている(また、篠崎はマッチメーカーという自作ロボットを戦わせるコンピュータゲームを製作している)。

フロムのロボットアクションゲームに関するノウハウは、同社の『フレームグライド』『叢 -MURAKUMO-』にも生かされている。さらに『スーパーロボット大戦シリーズ』を有するバンプレストと共同で、ロボットアニメのメカを操るアクションゲーム『Another Century's Episode(A.C.E.)』を開発しバンプレストより発売された。

なお、登場人物の人間としての姿がほとんど描かれない点が、地味ながらシリーズを通しての特徴である(厳密には一般兵士や整備士の姿、キーボードを打つ両手、シルエット同然の曖昧な顔写真など描写が皆無と言うわけではない)。人物の顔が敵味方ともに描かれず、キャラクターとしての要素は基本的に文字(設定・台詞)と音声しか存在しない。主人公に至っては台詞もデフォルトの名前も名前を設定する必要もなく「レイヴンであること」の他にはごく断片的な設定だけである。主人公の呼び名が「レイヴン」であることなど、“プレイヤー=一人の傭兵”という一人称視点の作風であり、同時に徹底してロボット好きのための作品であると言えるだろう。一方でキャラクターの個性が希薄ということではなく、ごく限られた描写ゆえに強烈な印象を残すことも多い。また、プレイヤーによる自由な想像の余地が大きいのもシリーズ全体の魅力である。

ゲームシステムから見た特徴[]

ACという機体の外殻を構成するコア(胴体)・頭部・腕部・脚部にはAP(アーマーポイント、装甲値)が設定されており、ACを組み上げた際にそれらは合計され、AC自体のAPとなる。攻撃を受けるとAPが減少し、0になった時点で行動不能となる。ミッションにおいては失敗(LRにおいては即ゲームオーバー。ただし、ミッションの直前からやり直すか、装備などをひきついでゲームの最初からやり直すかを選択できる)となり、アリーナや対戦では敗北となる。なお、一部のミッションで失敗するとゲームオーバーとなる場合もある。

ミッション終了後に、収入と経費が精算される。経費は、機体の修理費はもとより、使用した弾丸の1発毎についても清算される。あまりに多額の経費が掛かると、ミッションに成功しても赤字となってしまう恐れがある。弾薬費を減らすには、弾薬費が無料のエネルギー兵器を用いれば良いが、移動用のブースタが消費する、ジェネレータのコンデンサ内のエネルギーを消費してしまうため乱発は出来ない(同時にエネルギー兵器にも弾数が定められている)。コンデンサ内のエネルギーを消費し、完全に空になると、フルチャージ完了までエネルギー兵器もブースタも使用できなくなるため、非常に危険である。(チャージングと呼ばれる。4では存在しない) 4ではエネルギー兵器にも弾薬費が設けられた。しかし、実弾兵器と比べるとかなり安くなっている。

レーザーブレードは補助武装として扱われる事が多いが、使用回数無制限であることと、比較的高い攻撃力のために、初期シリーズにおいては人気の武装。四脚型とタンク型の脚部ではブレードを振る際に突きモーションをとるため、ヒット数が向上する。(初期のシリーズの四脚のみ、空中では斬りに近い動きをとる)初期のシリーズにおいては空中から斬りつける「空中斬り(ジャンプ斬り)」を行う事により、通常の4倍近い強力な破壊力を得ることが出来たが、MoAでは3倍、PS2移行後は1.5倍程度に調整された上、エネルギーシールドの展開によるブレードキャンセル(3)、左手火器の能力向上(3SL)、空中でのブレード使用時の誘導補正の弱体化(NX)、使用時消費エネルギーの増大(NX)、敵撃破時の敵の爆発に巻き込まれるとダメージを受ける仕様(LR)、などにより、使い勝手が悪化。ミッションでも対AC戦の場合は使用率が低下している。格闘用の武装はレーザーブレードを除くと、溜めモーションがあり扱いが難しい射突型ブレードしか存在しないため、古くからのファンの中からは、格闘戦の減少により戦闘が単調になった、との意見が聞かれることがある。 その点、4ではホーミングや消費エネルギー等の見直しがされ、今までと比べて格段に扱いやすくなっている。しかし空中切りによるダメージ増加は無くなった。

アーマード・コアシリーズ[]

シリーズ一覧[]

対応機種は、AC~ACMOAがプレイステーション、AC2~ACFF・ACLRがプレイステーション2、ACFFIがプレイステーション・ポータブル、AC4・ACfAがプレイステーション3Xbox 360
  • 携帯電話向け(同上)
    • アーマード・コア モバイルミッション(ACMM)(iEZ(BREW)S!
    • アーマード・コア モバイル2(ACM2)(i、EZ(BREW)、S!)
    • アーマード・コア モバイルオンライン(ACMO)(i、EZ(BREW)、S!)
    • アーマード・コア モバイルオンライン サイバーアリーナ(ACMOCA)(EZ(BREW)、S!)
    • アーマード・コア モバイル3(ACM3)(EZ(BREW)、S!)
    • アーマード・コア モバイル4(ACM4)- (EZ(Full Game!))配信日未定

ACMの配信に関しては、最近ではiアプリ版より先にEZアプリ(BREW)版が先行配信されるパターンが多くなっている。

ACPPの発売はAC1のわずか半年後であり、他もおよそ1年に1作の割合という比較的早いインターバルで発売されている。

AC2以降はプレイステーション2用として発売されている。ACFFにはPSP版が先行して本体同時発売され、後ほど海外版であるインターナショナル版が発売された。

AC4はプレイステーション3版が発売されているが、Xbox 360版も発売されている(Xbox 360版はプレイステーションプラットフォーム以外では初めてとなるアーマード・コアタイトルである)。共にネットワーク対戦に対応。PS3版は2006年12月21日発売。Xbox 360版はPS3版より遅れて、2007年3月22日発売。AC4の続編的作品であるACfAが、AC4同様PS3とXbox 360の両機種で2008年3月19日同時発売。

AC1~ACMOAは「3D戦闘メカアクション」ではなく「3D戦闘メカシミュレーター」と表記されている。

ACFFのみ「メカカスタマイズシミュレーションゲーム」となっている。そのためACLRはアーマード・コア第10作目記念作品として発表、取り扱われている。なお、PS2での作品はACLRで最後となる。

各作品間の関連性[]

初代AC~AC2AAまでは同じ世界観での物語であるため、企業の設定や地名などに共通する点が多数見られる。AC3から世界観を刷新し、ACLR(FFを含む)まではそれまでとは別の世界でストーリーが展開されている。また、AC4では再度世界観が改められた。このため、基本的には、初代AC~AC2AA、AC3~ACLR、AC4~ACfAの各間に設定上の関連性は無い。

初代AC等に登場したAC"ナインボール"がACNB中で登場しているが、本編中でも再現機と言われており、9作目とナインボールの名前をかけたスタッフの遊び心だろう。 また、模型雑誌、電撃ホビーマガジンで連載されているAC4の外伝小説(フロム・ソフトウェアの監修済み)にAC3~ACLRのパーツが登場しているが、これは模型を利用したジオラマ作成のためであり設定としての関連性は無い。

また、ほぼ全シリーズを通して登場するパーツに"カラサワ"と"ムーンライト"がある。前者は強力だが重量のあるレーザーライフル(ただし、初代AC及びPPにおいてはプラズマライフル、NX~LRはハイレーザーライフル)であり、名称は初代AC及びACPPのプロデューサーである唐澤靖宜に由来する。後者は青い刀身と高い威力が特徴のレーザーブレードであり、フロム・ソフトウェア製ゲーム『キングスフィールド』中に登場する聖剣の名を冠している(同名の装備はMETAL WOLF CHAOS等、他のフロム・ソフトウェア作品にも登場する)。

年表(初代AC~AC2AA)[]

本作において、紀年法は地球暦(E.D.)を採用している。

ED70年
世界規模での人口増加に対応するために大規模な地下都市の建造が開始される。
ED88年
クローム社創立。
ED96年
火星テラフォーミング第一次計画実行。無人の人工知能ロボットを搭載した船団が火星に送りこまれる。
ED106年
大破壊。核兵器を上回る大量破壊兵器の投入により、既存の地球環境と人類社会は壊滅的打撃を受ける。残された人類は地下へと生活の場を移す事を余儀なくされた。
ED107年
アイザックシティ他、複数の地下複合都市(ビーハイブ)を基盤にして、人類の生活の場としての地下社会が成立し始める。これには企業が中心的役割を果たした。
ED110年
都市環境の一応の安定に伴い、各都市間での交流が活発化する。各都市の代表的企業により、企業体連合が形成される。クロームが台頭するまではこの企業体連合が社会管理機構として機能していた。
ED115年
企業体連合により、“百年計画”が提唱される。これは地下社会全域の包括的開発・運営を目的としたものであり、計画名はその実現に100年を要するとされたことに由来する。しかし、計画の進行による都市機能は拡大と同時に、経済的な対立も激化する。
ED120年
高い技術力を持ちながらも資力に欠ける複数の企業が合併し、ムラクモ・ミレニアム社が設立される。
ED130年
地下世界の企業勢力が実質的にクロームとムラクモ・ミレニアムの二社に統合される。この時点で、それまで百年計画を主導してきた企業体連合は実質的に消滅している。
ED156年
大深度戦争勃発。この時期が初代AC及びMOAの時代に当たる。
アイザックシティにおけるクロームとムラクモの対立が激化し、両企業が共に壊滅する。これによって統制を失った小企業間での抗争が激化していくこととなる。なお、大深度戦争中にレイヴンズ・ネストも機能を停止した。
ED158年
アンバークラウン事件。PPはこの時期の物語であるとされる(ただし、PPに登場するウェンズデイ機関は、ムラクモとクロームがそれぞれバックに付いている。156年にクロームとムラクモが壊滅したとすると、この設定には矛盾がある。公式ではPPの時代は明言されていない)。
ED186年
大深度戦争終結。疲弊した地下世界から、回復しつつあった地上への回帰が始まる。なお、30年で終結したことから、この戦争は30年戦争とも呼ばれる。
セプテムをはじめとするクローム系の企業が合併し、エムロード社が創立する。
ライドックスをはじめとするムラクモ系の企業が合併し、ジオ・マトリクス社が創立する。
ED187年
地下世界停戦委員会結成。企業や組織、レイヴンの生き残りからなる委員会は大深度戦争の停戦処理に当たり、停戦条約と共に戦争条約であるアイザック条約を締結する。
コンコード社創立。
ED188年
停戦処理と同時に解散する予定だった委員会はその後も存続し、地下世界の復興に主導的役割を果たす。同時に各組織の兵力の統合も行う。
バレーナ社創立。
ED190年
停戦委員会を母体として、地球政府が設立される。政府は地上への復帰を目指し、地上環境の調査を開始する。
ED191年
部分的ではあるが、地上環境が居住可能なレベルにまで回復していることが確認される。これにより、地上への移住が推進される。
ED196年
ジオ・マトリクス、旧ムラクモ・ミレニアムのデータから大破壊以前に行われていた火星テラフォーミング計画を発見。独自に調査を進めた結果、火星が既に人の住める星となっていることが確認される。
大深度戦争終結後、複数存在していたアリーナ運営企業がコンコードに一元化される。
ED199年
火星への移住が始まる。これは地上移住の優先権争いを発端とするテロの矛先をかわすためでもあったが、当初は住環境や食料環境整備のため、労働者が移住者の大半を占めた。なお、この作業はジオマトリクス主導で行われた。
ED210年
政府、火星における統治機関としてLCCを設立する。
ED223年
AC2はこの時代の物語である。
総人口の3割が火星在住者となり、火星社会が形成される。これに伴い企業間抗争が激化し、ジオ・マトリクス、エムロード、バレーナ、LCCの四つ巴の争いとなる。
企業間抗争は特殊部隊“フライトナーズ”の活躍によりLCCによって鎮圧されるが、その直後にフライトナーズが武装蜂起を起こし、LCC自体が機能停止に追い込まれる。反乱自体はレオス・クラインを始めとする同部隊の中枢メンバーが全員死亡したため鎮圧された。しかし、その過程でフォボスが火星に落着するなど、火星社会は甚大な打撃を受けた。
ED228年
AC2AAがこの時代に当たる。
先述の火星におけるクーデターに危機感を抱いた政府は軍事力を増強する。これに反発する各企業も独自に戦力を拡大し、インディーズを始めとする武装勢力が台頭することとなる。
ED230年
火星においてはクーデターの傷跡は癒えている。ただし、ゲームとしてはこの時代は描かれていない。『アーマード・コア EXTRA GARAGE Vol.1』(エンターブレイン刊)の記述による。

年表(AC3~ACLR)[]

こちらも地球暦という紀年法を用いているが、その略称がEDであるか否かは不明である。 AC3SLからACNX以降が続編という設定は開発初期のものであり、製品版では企業名とパーツ程度の関連しかない。上記の『アーマード・コア EXTRA GARAGE』が情報源となっているが、あくまで解釈の一つとしてである。

数百年前
後に大破壊と呼ばれる、大規模な戦争または災害(こちらの世界観ではどちらかは明かされていない)が発生。人類はこれを予期して建造していた地下都市レイヤードへ移住、レイヤード暦が始まった。この暦法は地下都市を管理するコンピュータ、管理者によって定められる独自のもので、流動性を持っていた。
また、SLに登場するサイレントラインや衛星砲、LRのインターネサインや特攻兵器等の旧世代兵器はこの時点で完成していたと言われる。
大破壊から約200年後
ミラージュ社創立(クレスト・インダストリアル及びキサラギの創立時期は不明)。
地球暦0年
管理者が地上環境の回復を確認し、人類の地上への回帰の日に備え、1日、1年の長さを地上のそれに合わせる。同時にレイヤード暦から地球暦へと改名する。
153年
汎用作業機械として最初のMT試作機XMT-01が開発される。開発にはクレスト、ミラージュ両社が中心となって設けた専用の研究機関が行った。
156年
最初の本格的汎用作業機械であるMT-01Kがロールアウト。
166年
コアシステム構想により、MTの開発に、強力なジェネレータを内装したシャーシたる胴部の各部に設けられたターレットポイントを介して様々なアタッチメントを搭載できる規格(コアシステム)が採用される。
この規格統一されたMTは汎用性の高さから兵器に転用され、コアシステムを内包し、完全武装化されたMTをACと呼称するようになる。
172年
レイヤード内セクション20~25における環境制御システムが故障。水質の悪化と空気汚染、幾つかの爆発事故と火事により多くの市民が犠牲になる。
セクション22に活動拠点を築いていたクレストは、この事故で大打撃を受けたが、被災者の移住事業を優先したことにより市民からの信頼を得る。
186年
AC3のストーリーはこの時期から始まったと思われる。
管理者が隠していた地上環境回復の情報が一般へ流出し、地上回帰を目指す組織「ユニオン」が誕生。管理者の直属部隊とユニオンは企業を巻き込んで衝突を繰り返す。
187年
管理者の武力行使が無差別化し、ユニオンは管理者が狂っていると判断。さるレイヴン(=AC3の主人公)に管理者の破壊を依頼する。
ユニオンの依頼を受けたレイヴンにより管理者が破壊され、同時に地上へのゲートが開かれる(AC3のエンディング)。
188年
複数の企業により地上開発を目的とした「Brigade Project」が提唱される。
194年
プロジェクト進行中、地上の調査を行っていた一部隊が全滅する。以降の調査で、侵入すると衛星砲による砲撃と、無人兵器に襲われる地域が発見される。これ以降その地域は 「サイレントライン」と呼ばれるようになる。
203年
AC3SLの時代がここに当たる。
レイヤード周辺から始めた地上の調査は最終段階を迎え、残るはサイレントラインのみとなる。同時期にAI研究所の技術が各企業へ浸透する。
204年
サイレントライン中央へレイヴンが派遣され、そこに存在した“もう1つのレイヤード”跡に存在したAIを破壊。それによりAI機体の暴走が収まる。
225年
ナービス社創立。
259年
ナービス領にて新資源発掘。豊富な資源を背景に ナービス社は急成長を遂げる。
なお、204年~259年の間にグローバルコーテックスの消滅、レイヴンズアークの創立、各企業のACパーツ型番の変更が為されたが、それぞれの具体的な時期は不明である。
260年
ミラージュがナービス領へ新資源調査を強行し、軍事侵攻を始める。ACNXのストーリーはここから始まる。
261年
ミラージュの侵攻によりナービス社が壊滅。しかしその後、大量の特攻兵器が突如世界中の都市を襲う。これにより社会全体が大打撃を受けた他、多くのレイヴンが命を落とした。この顛末はNXのエンディングにて描かれている。
疲弊した三大企業は“アライアンス”として統合する事によって自らの権益確保を図り、同時に社会統治機構として機能し始める。これに対し、消息を絶っていたジャック・Oがアライアンス打倒とレイヴンによる新たなる秩序の創出を目的とする武装組織“バーテックス”を率いて蜂起。自らの本拠地を明かすと共にアライアンスへの襲撃を予告した。(ACLRのストーリーはこの襲撃時刻の24時間前から始まる)。

ゲームソフト以外への展開[]

小説[]

アーマード・コア ザ・フェイク・イリュージョンズ[]

ファミ通文庫から刊行された、篠崎砂美によるACの公式小説。イラストは松田大秀による。

初代ACのエンディングから1年後の世界を描いており、主人公を含めた複数のキャラクターがMOAのアリーナに登録されているため、ゲームで実際に対戦することも可能。

廃版のため、現在では入手が極めて困難となっている。これは後述する小説版MOAも同様。

アーマード・コア マスターオブアリーナ[]

『~フェイク・イリュージョンズ』と同じくファミ通文庫から刊行された、篠崎砂美によるMOAの公式ノベライズ。前作同様イラストは松野大秀による。詳細はMOAの項目を参照。

基本的なストーリーはゲーム版MOAを踏襲しているが、小説版のみのオリジナルキャラクターも登場する。

ちなみに、本作の冒頭にはゲームのプロローグでも表示される『レイヴンになりたいのか?(Wanna be a raven?)』という問い掛けがあるのだが、ravenのスペルが誤植によりlavenになっている。

現在廃版。

AC4アナザーストーリー[]

2007年1月現在、AC4の発売に合わせて、その本編とは異なるアナザーストーリーがいくつかの媒体で掲載されている。タイトル及び掲載メディアは以下の通り(Vol.3はブログ形式を取っているが、形式としては小説に近いのでこちらに含める)。

  • 『ARMORED CORE Retribution』(電撃ホビーマガジン
  • アナザーストーリーVol.1 『海上空港奪還作戦』(アーマード・コア公式ウェブサイト及び雑誌広告)
  • アナザーストーリーVol.2(店頭フライヤー連載)
  • アナザーストーリーVol.3 『リンクスレポート』(アーマード・コア公式ウェブサイト)
  • アナザーストーリーVol.4 『熱砂の嵐』(GyaO

これらの物語はそれぞれ異なる時期を描いてはいるが、基本的に同じ時間軸上のものであり、セーラ・アンジェリック・スメラギのように複数作品に登場するキャラクターもいる。また、このシリーズに登場するリンクスは全員、AC4において対戦することが可能であり、Vol.3を執筆している(という設定の)ミド・アウリエルというキャラクターは、AC4本編にも登場する。

なお、Vol.4『熱砂の嵐』は2007年1月15日付で配信を終了した。

ARMORED CORE FORT TOWER SONG[]

月刊ドラゴンマガジン』(富士見書房)2月号から7月号まで、小説版MOA以来となる公式小説『ARMORED CORE FORT TOWER SONG』が連載されていた。執筆は制作が計画されていた同名OVAの脚本を受け持っていた和智正喜であり、イラストはえびねが担当していた。

世界観はNX~LRの間であるが、ゲーム中に登場しない固有名詞が多数登場している。そのため、当初はファンの間でもパラレルワールドではないかと考えられていた時期があった。

サウンドトラック[]

初代AC~MOAまでの曲が入ったもの、AC2、AC3、AC3SL、ACNX、ACLR、AC4の計7種類が販売されている。またPS2版ACFFの予約特典としてACFFのサントラが存在する(非売品)。

なお、AC3SLはサウンドトラックブックの形式で、本にサントラが入っているという体裁を採っている。

AC2AA、ACNBはサウンドトラックが発売されておらず、ACNXのディスク2特典かMACHINE SIDE BOX付属のベストCDを利用するしかない。

立体化[]

B-CLUBから初代シリーズのガレージキット、2シリーズ以降は壽屋からフィギュアおよびガレージキットで立体化がなされていたが、2005年末に1/72スケールのインジェクションキットアーマード・コア V.I.(ヴァリアブル インフィニティ)シリーズ」の発売が開始。ハイエンドCGの質感と精密な細部を再現している他、ゲームと同様に武装やフレームパーツの組み換えが可能になっている。

現在は3~4シリーズのOPムービーに登場した機体やメインキャラクターの愛機を立体化。その他にも武器やフレームパーツのセット販売等、本格的な展開をみせている。

OVA[]

OVA作品『ARMORED CORE FORT TOWER SONG』が制作されていた。これまでのゲーム作品では描かれなかった人間同士のやり取りが描かれる予定。当初は2007年春発売とされていたが、現在ではフロム・ソフトウェアや発売メーカーのアニプレックスの公式サイトには何の記述も無く、製作会社の経営破綻などにより立ち消えになったものと思われる(制作会社であるVIEWWORKSの公式サイトもリンク切れの状態になっている)。

予定されていた制作スタッフは以下の通り。

  • 監督:静野孔文
  • 脚本:和智正喜
  • キャラデザイン・総作画監督:丸藤広貴
  • メカデザイン:石垣純哉
  • ゲストメカデザイン:ニトロプラス
  • サブメカデザイン:小原渉平
  • 音楽:朝倉紀行
  • 音響監督:長崎行男
  • 撮影監督:前田洋志
  • プロデューサー:新崎力也
  • アニメーションプロデューサー:長尾聡浩
  • 制作:VIEWWORKS / NEST

漫画[]

月刊ドラゴンエイジ』(富士見書房)2007年2月号から6月号まで、氷樹一世による漫画作品『ARMORED CORE TOWER CITY BLADE』が連載されていた。当初はFTSの漫画版とされていたが、別のストーリーが展開されている。ただし、舞台となっている場所はFTSと同じ要塞都市"パスカ"である。

関連用語[]

アーマード・コア[]

アーマード・コア(Armored Core,AC)は本シリーズに登場する機動兵器の1カテゴリーであり、シリーズを通してプレイヤーが操縦することになる(ACFFを除く)。出撃するミッションに合わせて機体を組み換えることができるのが最大の特徴であり、これにより本作の世界において最強の兵器に位置づけられている。

テンプレート:Rellink

マッスル・トレーサー[]

マッスル・トレーサー(Muscle Tracer,MT)は本シリーズに登場する機動兵器の1カテゴリーである。ACとは異なりパーツの組み換えは殆ど不可能(装備のバリエーションがある機種は少数存在する)であるが、概ねACと比較して非常に安価であり、数を揃え易いことから、企業だけでなくテロリストにとっても実質的な主力兵器となっている。ACを運用するだけの資力のない傭兵もMTを使用しており、3に登場する僚機パイロットのなかには、レイヴンとなる前はMTで出撃し、後にACに乗り換える者もいる。

その形状は機種ごとに様々であり、廉価な機体から特殊な機能を持った高級機までバリエーションに富んでいるが、プレイヤーが操縦することは出来ない。象型や可変型など、ACとは全く異なるスタイルの機体も登場している。その一方で、AC用のパーツを流用した機体も作品によっては見られる。また、汎用性を追及したACとは異なり、限られた目的に特化することで、その分野に関してはAC以上のパフォーマンスを発揮する機体もある(飛行能力を有するスーパーシミター等)。

なお、一部のボスクラスの機体がこのカテゴリーに該当する事もある。

企業・組織[]

ACの世界では国家・政府は消滅状態あるいは無力な状況にあり、これに替わっていくつかの巨大企業が社会を支配している。

  • AC1系……クローム、ムラクモ・ミレニアム
  • AC2、AC2AA……エムロード、ジオ・マトリクス、バレーナ
  • AC3~LR……クレスト・インダストリアル、ミラージュ、キサラギ、ナービス(ナービスはNXのみ。前三社はLRにてアライアンスに統合)
  • AC4……GA、ローゼンタール、レイレナード、BFF、インテリオル・ユニオン、イクバール

これらは社会のあらゆる側面に影響力を持つ巨大コングロマリットであり、またACのパーツやMTなどを製造する軍需産業でもある。社会の表や裏で互いに抗争を繰り返しており、そのためにこれらはレイヴンの重要な顧客でもある。

これらの企業の他にも、中小の企業や政府系組織、テロ組織や個人、時にはレイヴンまでもがレイヴンへの依頼者となることがある。

一方でレイヴンをとりまとめ、彼らに依頼の斡旋などを行う組織が存在する。原則的にこの類の組織は中立・不干渉を謳っている。

  • AC1系……レイヴンズ・ネスト
  • AC2系……ナーヴス・コンコード
  • AC3系……グローバル・コーテックス
  • ACNX……レイヴンズ・アーク

これらは同時に、レイヴン同士が戦闘するアリーナを開催する興行主でもある。依頼遂行の結果とアリーナでの戦績によってレイヴンはランク付けされ、上位のものを特にランカーACと称する。

なお、LRおよび4にはこういった組織は登場しない。

アリーナ[]

設定上は、AC同士の戦闘を賭博興行としたもの。地下世界における娯楽として発祥するが、作品設定上はすでに地下都市からの脱却を果たしている2やNXの時代においても、未だその人気は健在である。傭兵斡旋組織はギャンブルの胴元を勤めることによっても利益を上げており、企業に対して保有するレイヴンの能力をアピールする場としても機能している。また、レイヴンにとっても合法的に戦闘を行える場として重宝されている。ただし、これは視点を変えれば、レイヴンは大規模な紛争がなければアリーナ以外に収入を得る術が無いということでもある。その一例として、AC2には大深度戦争の終結後から火星移民が本格化するまでの時期は、腕を持て余していたレイヴンが多かったという設定がある(そして彼らを火星に移民させることで、コンコードが火星において事業規模を拡大した)。

ゲーム中においては、プレイヤーがコンピュータ操作のACと対戦する場所である。基本的にアリーナランキング最下位から出発し、1ランク上の相手を倒すことでランクアップする。その度に報奨金を得られ(もちろん倒した相手のランクが高いほど報奨金も増額される)、さらに特定の順位を得るか特定の相手を倒すごとに特殊なパーツを獲得できる。

アリーナはファンからの強い要望によってACPPより追加されたものであるが、シリーズ中には若干その形式が異なるものがある。詳細は以下の通り。

  • 初代ACではミッション『ACバトル』としてAC同士の戦闘をネストが主催している。これが実質的なアリーナの走りということも出来る。
  • AC2AAにはゲームシステムとしてアリーナが存在しないが、ACのみが敵機として登場するミッションやコンコードの依頼によってアリーナに参戦するミッションが登場する。
  • ACMoAの二枚目のディスクとACNBは、アリーナに特化したゲームシステムを有する。
  • NXではレイヴンズアークから(弾薬及び機体修理が斡旋者負担の)特殊ミッションとしての斡旋及びクリア後の特典として存在する。
  • LRでは、通常のレイヴン同士の対戦ではなく、掛け金を支払い仮想現実上にのみ存在するレイヴンが操るACとの対戦シミュレーターとして存在する。クリア後はEXアリーナとしてミッション中に戦ったレイヴンとも対戦が可能。

強化人間[]

強化人間は一種のサイボーグである。初代ACにおいては“プラス”とも呼ばれていた。ACの操縦者の中には、より高度な機動を行うための手段として強化人間となるものが多い。ランカーレイヴンの中でも上位のものはほとんどが強化人間であるといわれる。AC4では、プレイヤーが操作する事になるネクストACの搭乗者(リンクス)は脳と機体の統合制御体を直結させているので、最初から一種の強化人間であるという見方も出来る。

シリーズの一部(AC1・AC2のみ。同系列のACPP・ACMOA・AC2AAは、AC1・AC2で強化人間になりデータコンバートした場合のみ使用可能)では、プレイヤーのレイヴンもある特定の条件で強化人間になることが可能である。元々は経験者と初心者の技術の差を埋めるための初心者救済措置であるが、ゲームをより楽しむために経験者でも愛用するものが多かった。

また、AC3・AC3SLでは特殊なオプショナルパーツを装備しこれに能力を付加する事で、強化人間と同等の能力を発揮出来るようになっている。そのため厳密に言えば3系作品には強化人間は存在しないとも言える(事実、3系作品においては強化人間という単語はまったく登場しない)が、便宜的に強化人間と呼ばれている。このパーツはコア固有のパラメータであるオプションスロットを全て使用するため、このパーツを使用することは、他のオプションパーツを付けられないことを意味し、一長一短であるといえる。

なおNX以降の作品については、AC3・AC3SLと同様にオプションパーツによる強化人間化をはかるが、そのパーツはプレイヤーには入手できず、コンピュータ専用パーツとなっている(データ改造などをすれば入手可能)。プレイヤーの強化人間化は元来が初心者救済措置であることと、ゲームの幅を狭めるなどの理由で、強化人間のコンピュータ専用化については、ユーザーの間で批判も大きい、またプレイヤーの強化人間の有無については賛否両論、意見が分かれている。

強化人間が操縦するACは下記の補正が加わるため非常に強力なものとなり、通常は大会などでは使用禁止とされる。

強化人間の能力[]

  • レーザーブレード使用時の特殊機能(ブレード使用時に×ボタンを押すことで光波と呼ばれるエネルギー弾を射出できる。NX以降は強化人間でなくてもこの機能を使えるため廃止)
  • レーザーブレード範囲向上(3以降)
  • エネルギー効率の向上(ブースター使用時のエネルギー消費軽減、エネルギー回復率アップ。1のみエネルギー使用全般。実は、AA以前のシリーズでは逆に性能が低下していた)
  • キャノン発射時の構えキャンセル(キャノン系武器使用時の構え動作が要らなくなる。タンク以外の脚部全て)
  • 冷却機能の強化(2以降)
  • レーダー標準装備(グリッドタイプと呼ばれる特殊レーダー)
  • 重量過多制限解除(重量過多で性能が大幅に下がるペナルティを受けない、NX以降。なお、LRで改造コード等で機能を引き出した場合は積載量が増え速度が大幅に上がる特殊なものとなる)

外部リンク[]

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