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アーマード・コア4(ARMORED CORE4)は、フロム・ソフトウェアが発売したロボットアクションゲームである。次世代ゲーム機プレイステーション3Xbox 360にプラットフォームを移した次世代ACというべき作品。SL以来久々のナンバリングタイトルであり、世界観は本作独自の物となっている。

ストーリー[]

政府が統治能力を徐々に失い、それに伴い各地でテロ行為や暴動が頻発していた。それらを鎮圧し、秩序の回復を図るため、軍隊はより強力かつ高度に機械化され、軍に様々な兵器を供給する軍産企業もまた、数社の企業から成る強固な軍産複合体を形成し、その影響力を強めていった。

加速する世界の破綻により、ついには経済システムが存亡の危機に陥るに至り、新たな統治体制の確立を目指し、実質的最高権力組織となっていた6つの企業組織が、政府に対し全面戦争を開始した。

後に国家解体戦争と呼ばれるこの戦争は、企業側が投入した最新鋭兵器、特に、コジマ技術などの最新技術を盛り込んだわずか30機にも満たない新型AC(ネクスト)によって、数多くの国家軍隊はなすすべもなく壊滅し、勃発からわずか一ヶ月程度で、企業側の圧倒的勝利で終結。これにより、企業による統治が開始された。

企業による新たな統治が開始されてから5年後、世界は様々な問題を内包しつつも表面上での安定を保っていた。

特色[]

PS2からPS3及びXbox 360にプラットフォームが移り、ハードの性能が向上したため、サウンド・グラフィックも向上した。パーツや世界観は全て一新。システムも、クイックブーストやプライマルアーマー等の新要素が加わり、大きく変わっている。

パーツ数は過去作に比べると少なめ。操作系統は複雑化。さらに使うボタンが増えたため、コントローラのボタン配置は悩みどころである。

エンブレムは従来作のドット打ちとは異なり、予め用意された複数のパーツを組み合わせて製作するという方式である。一見パターンが少なそうだが、自由度はかなり高い。カラーリングもデカール(シールのようなもの)を自ら製作できるためより細かく設定できるようになり、自分だけの機体を作り上げる楽しみがより一層増えた(なお、用意されたパーツは同社のクロムハウンズとほぼ全て同じ)。

オフライン[]

オフラインは、従来シリーズ同様ミッションをクリアしつつストーリーを進めていく。ゲーム開始時に下記に挙げる6社の企業から機体を選ぶ(選択結果によるストーリーの変化は無し)。ミッションはチャプター別でセットになっており、そのチャプター内の特定のミッションをいくつかクリアする事により次のチャプターへ移行するという方式を取っている。失敗などに対するリスクは少なく初心者でもクリアするまで何度もチャレンジが可能である。

中盤以降に難易度が急激に上がり、初心者をはじめ往年のプレーヤーでさえ詰る人が多いが、機体の構成次第で解決できることが多く、総合的な難易度は標準的かそれ以下である。ミッション選択前にミッションの詳細が説明されないので機体の相性によっては上手い人でも一発ではクリアできなかったりする。操作に慣れてくると、圧倒的なネクストの機動と攻撃力で縦横無尽に疾走しながら敵部隊を壊滅させる快感を味わえる。

オンライン[]

オンライン対戦にも対応しており、インターネットを通し最大8人でのリアルタイム対戦が可能。「公式戦」と「非公式戦」に分けられる。他のプレイヤーの機体構成やカラーリングなどのデータを纏めた「機体図面」の交換等も可能。

また、パーツの強弱や性能等のバランスを調整されたレギュレーションファイルをダウンロードすることが出来る。2007年9月16日現在、バージョン1.60 (1.60x) が配信されている。レギュレーションは自由に変更できるが、公式戦は必ず最新レギュレーションが適用される。

レギュレーションが新しくなるほど、機動性・運動性の向上が顕著で、使い所の無いパーツの性能が改善される一方、強力無比なパーツに対する下方修正も大きい。よってミッション、特に対ネクスト戦の難易度が上昇していく傾向にある。

公式戦

公式戦は対戦をする度にその勝敗等の要素により「レーティング」と呼ばれるポイントが増減され、累積ポイントでユーザーがランキング形式で記録される。現在ではゲームバランスの調整によって極端に強いパーツ構成が無くなった事もあり、相性のはっきりした機体同士がそれぞれを牽制しあっている。その状況はじゃんけんに喩えられている。

非公式戦

ランキングに関係無いフリー対戦。公式戦、非公式戦ともに1vs1、4人又は8人のチーム戦、4人又は8人のバトルロワイヤル戦の方式が用意されている。プライベートルームという身内だけの対戦を楽しむ事もできる。

キャラクター[]

メインキャラクター[]

主人公
リンクスNo.39。かつては伝説とまでいわれた腕利きのレイヴンだった。国家解体戦争で重症を負うが、フィオナによって命を救われリンクスとして再び戦いに赴く。作中では「アナトリアの傭兵」もしくは「レイヴン」と呼ばれている。元々リンクスとしての素質があったわけではなく、AMS適性は低いらしい。
フィオナ・イェルネフェルト(坂本真綾
今作のオペレーター。ネクスト関係の研究者であるイェルネフェルト教授の娘。またプレイヤーの命の恩人。
アナトリアの為に主人公を利用することの負い目を感じており、傭兵として過酷な戦いに臨むその身を常に案じている。
エミール・グスタフ(沢木郁也
イェルネフェルト教授の部下。教授亡き後、コロニーアナトリアの全権を担う。一応ネクスト技術者であったが、むしろ政治家として稀有な才能を有する。チャプター毎に語られるストーリーは、年老いた彼が後に語った回想である。
技術研究のために所有していたネクスト機体の戦闘力を新しい商品とすることを考え、主人公に計画への協力を依頼する。
ジョシュア・オブライエン(中田譲治
フィオナの知人で軽量2脚型ネクスト「ホワイト・グリント」に乗る傭兵。コロニー「アスピナ」に属する。リンクスNo.は40で、登録ナンバーは最も新しいが、かつてはAMS技術の被検体であった為、高いAMS適正と長いネクスト搭乗歴をもつ。主人公とは時に味方としてまたは敵として度々戦場で会いまみえる。
機体はローゼンタール、イクバールのパーツが目立つが、ブースターなど一部の内部パーツにレイレナードのパーツが使用されている。おそらくこれは彼が企業ではなく、コロニー所属であるため(言い換えれば主人公と同様)にあらゆる企業のパーツが使用できるものと思われる。
主人公がレイレナード本社を破壊した時と同時期にアクアビットを壊滅させた。
最後はアレサ=プロトネクストを駆り、アナトリアを襲撃、大きなダメージを与える。その後主人公と決着をつけようとするも戦死。
正式では「ジョシュア・オブライエン」ではなく、「ジョシュア・O・ブライエン」。
追記だが、レギュレーション1.5,1.6から内装のパラメータが全体的に調整されたため、彼の戦闘力は驚異的に上昇し、並みの技術では成す術なく撃破されてしまうだろう。(同様にアマジーグも強くなる。⇒二段QBを二段QBでキャンセルするなど人間には不可能な技を使用)
アマジーグ(小野大輔
ホワイトアフリカの反体制組織「マグリブ解放戦線」に所属するリンクス。軽量二脚型イレギュラー・ネクスト「バルバロイ」を駆る。味方をコジマ汚染から守る為に、ただ一人で戦い続ける英雄である。
AMS適正は最低ランクだが、それによる致命的な精神負荷で自身を追い込む事により、作中でも屈指の戦闘力を引き出している。(恐らく)有色コーカソイド。明らかにNO.1リンクス、ベルリオーズより強いのだが特に言及されない。これは彼自身の操縦技術が高いものの、作中ではバルバロイに関するデータが少ないため、作中では真の実力を知るものが少ないからと思われる。

その他の印象的なキャラクター[]

※リンクスNo.が若い順に記する。

ベルリオーズ(乃村健次
リンクスNo.1。レイレナード所属のオリジナル。ネクストAC「シュープリス」を駆る(OPに登場した機体と同型)。国家解体戦争で最も高い戦果を上げたレイレナードの“英雄”で、その実力が認められ、特例として企業所属のリンクスでありながら他社企業のパーツの使用が認められている。きわめて優秀な軍人であると同時に、合理主義者。劇中ではレイレナード陣営の切り札であるAC部隊の一人として主人公と激突する。初期段階では、レギュレーションの都合上あまり脅威な存在ではなかったが、1.6現在では最精鋭ネクスト部隊リーダーに恥じぬ実力となっている。
サーダナ(青山穣
リンクスNo.2。イクバール所属オリジナル。イクバールの“魔術師”と称され、本業は数学者である。その言動の端々から、真理追究の意が見てとれ、アンジェと同じような思考をしているとも思える。劇中ではゼクステクス世界空港に到着するGA重役抹殺のため、イクバール最精鋭”バーラット部隊”とイクバール特殊部隊”バーラットアサド”を率い同時奇襲攻撃を仕掛けてくる。
アンジェ
リンクスNo.3。レイレナード所属のオリジナル。ネクストAC「オルレア」を駆る女性リンクス。国家解体戦争では最も多くのレイヴンを撃破し“鳥殺し”の異名を取るレイレナードの女傑。戦士らしい誇り高い言動で、キャラクター的にはACLRのジナイーダに近いキャラと言っても良い。そのキャラクター性から本作に登場する女性リンクスでかなり高い人気を誇る。
オルレアは近接格闘に特化した機体構成であり、本作のムーンライトである「07-MOONLIGHT」は彼女のためだけに開発された専用のレーザーブレードであるという設定(それを示すかの様にハードモードでは両腕にムーンライトを装備しての戦闘となる)。
レオハルト(櫻井孝宏
リンクスNo.4。ローゼンタール唯一のオリジナル。ネクストAC「ノブリス・オブリージュ」を駆るリンクス。同社の極端な少数精鋭主義の成果となるエリートであり、すべての作戦で一定以上の結果を残し続けている。
彼の使用するACは初期PVに登場したACと同様のアセンブルだが右腕と左腕の武器が違っている。また、背中武器の形状や公式サイトに一時期掲載されていた一文より、ネット上では「破壊天使」の異名で呼ばれている。尚、機体のエネルギーに余裕がないため、かなりの重量を割いた背中武器はミッション、シミュレーター共に使用することはほとんど無い。
機体名はフランス語で「高貴なる者が負うべき義務」を意味する。
メアリー・シェリー
リンクスNo.5。BFF軍部のオリジナル。ネクストAC「プロメシュース」を駆る女性リンクス。同社の遠距離狙撃という戦術を確立した“女帝”で、今日のBFFのスタイルは彼女の意によるものと言っても過言ではない。自らの優性(AMS適性の高さと思われる)を過信しており、いかなる状況でも自らの勝利を信じて疑わない。
スナイパーライフルと広範囲レーダーを装備した狙撃を中心とするスタイルだが、逆に接近された場合、対処する術がないのが欠点。
セロ
リンクスNo.6。オーメル・サイエンス・テクノロジー所属のリンクス。ネクストAC「テスタメント」を駆る。桁外れのAMS適性を持つオーメルの寵児。紛れもない天才であるもののその気質は幼く、劇中では、主人公ことアナトリアの傭兵とジョシュアが駆るアレサ=プロトネクストとの戦いを見物している所から戦闘を楽しむ様子が見受けられる。ジョシュア死亡後に主人公を襲撃するも、返り討ちに遭い、最後に散ってゆく際の笑いは自らへの嘲笑の様であり、天才を超える存在(=主人公)への畏怖の意を示しているようだ。
オーバードブーストやクイックブーストを多用する高速戦闘を展開するが、シミュレーターのあるステージの、ある条件下ではスタート直後にエリアオーバーしてしまう。
サー・マウロスク(最上嗣生
リンクスNo.9。レオーネメカニカ所属のオリジナル。ネクストAC「ラムダ」を駆るリンクス。実力は確かだが自尊心が非常に強く、権力志向の強い潜在的危険分子。そのためレオーネは彼の運用に関して細心の注意を払っているという。自分の力を過信しきっており、主人公を見下す様な言動が多い。しかし自分が劣勢に立たされると苛立ったような口調になる。
EN兵器やEN消費量の少ないパーツを多用したインテリオル・ユニオンらしい機体構成。PA整波装置を装備した数少ないネクストACの一つ。PA整波装置の強化や、ミッションではインテリオル精鋭部隊・堅実な武装と相俟ってかなりの強敵である。
メノ・ルー(黒河奈美
リンクスNo.10。GA最強のオリジナル。ネクストAC「プリミティブライト」を駆る女性リンクス。同社の切り札であり、大艦巨砲主義を体現するかの様な重量二脚の機体を操る。戦いに一切の迷いはないものの、劇中で敵として遭遇する主人公に対しては最後まで弔うかの様な台詞を言い続けていた。
圧倒的な攻撃力と防御力を誇る機体であり、特に背中に搭載した二つの大型ミサイルの破壊力は全リンクス中最強と言っても過言ではない。更に遭遇するステージの場所によっては回避もままならない状態になるため、非常に強力な相手となる。
また、機体のルックスと声優の声質とのギャップからネット上で人気を持つ。また、機体名の区切りは「プリミティ・ブライト」ではなく「プリミティブ・ライト」(Primitive Light:原始の光)。
ザンニ
リンクスNo.12。レイレナード所属のオリジナル。ネクストAC「ラフカット」を駆るリンクス。逆関節特有のジャンプ力と高出力ブースタによる三次元的な戦闘を展開する。劇中ではレイレナード陣営の切り札であるAC部隊の一人として主人公と激突する。
肩武器にPA整波装置を装備した珍しい機体で、シュープリス同様、他社の武器を一部装備する(もっとも、レイレナード陣営の企業のパーツではあるが)。補足だがザンニとは、“召使”の意であり、彼がレイレナードから直々に命ぜられたベルリオーズ補佐官と読みと取れる。
恐らく最精鋭ネクスト部隊四人の中で一番強いと思われる。(実は先にラフカットを撃破すると放っておいてもレオハルトとミド・アウリエルが他の三機を撃墜してくれる。)
「ラフカット」とは、「荒く組んだ」の意。
シェリング
リンクスNo.14。アルドラ所属のオリジナル。ネクストAC「クリティーク」を駆るリンクス。国家解体戦争以前からレイヴンとして活躍した古参であり、かつて主人公と戦ったことがある様な言動をする。高い機体性能に過信することのない堅実な戦いを展開し、高出力のEN兵器で敵を圧倒する。威風堂々とした物言いと、過去作品で言うストラング(AC2)やゲド(AC3)のようなスタイルのキャラクターであることから、本作に登場する男性リンクスでかなり高い人気を誇る。
EN消費量の少ない本体に本作のカラサワといえる「HLR01-CANOPUS」を装備する。重量二脚の機体だが、劇中で遭遇する際は水上での戦闘となるため実際よりも移動スピードが増しており、苦戦を強いられることとなる。尚、彼との戦闘の際、BFFフロート型ノーマル「047AC-F」の搭乗者ネスタがシェリングに話しかけてくるが、どうやら彼はシェリングとレイヴン時代からの知人のようであり、難易度ハードの場合彼はクリティークに先じて主人公に銃を向け、散ってゆくこととなる。
アンシール(布施雅英
リンクスNo.15。BFF所属のオリジナル。ネクストAC「レッドキャップ」を駆るリンクス。ECMを散布し、敵のレーダーを無効化した状態での一方的な狙撃戦を好む。大言の一方で勝つためには手段を選ばない曲者で、粗暴な口調が目立つ。劇中ではレイレナード陣営の切り札であるAC部隊の一人として主人公と激突する。尚、主人公ことアナトリアの傭兵を「時代遅れ」と呼んでいる。
同社の四脚型脚部に加え、スナイパーライフルを中心とした遠距離武器とECMを装備し、狙撃に特化した機体構成となっているが、同社所属のACには珍しくレーザーブレードを装備しているため、接近戦にも対応することが可能。
前述の通りかなり粗暴な口調であり、その口調の悪さはアーマード・コアシリーズ随一。四脚の旋回強化、FCSの射程強化に拠り、大幅に戦力上昇、ザンニに匹敵する程になった。
フランシスカ(黒河奈美
リンクスNo.19のBFF所属のオリジナル。ネクストAC「ヘリックスI」を駆る女性リンクス。名門ウォルコットの末裔。下記のユージンは実弟で彼と共に出撃することが多い。基本的に前衛を担当するものの、単機での戦闘能力はそれほど高くないと言われている。
ヘリックスIはメアリー・シェリーのプロメシュースに近い機体構成だが、前衛を担当するという割りには更に狙撃に特化した機体構成となっている。従って、接近戦に持ち込まれた場合為す術がないのは変わりはない。
劇中ではユージンと共に主人公の前に現れるが、常にユージンに気を遣い、気を遣われる様子は姉弟の絆を感じさせる。
ユージン
リンクスNo.20のBFF所属のリンクス。ネクストAC「ヘリックスII」を駆る秀才リンクス。安定したAMS適性で知られており、実姉フランシスカと出撃する際は支援に徹することが多いものの、冷静な状況判断で高い声価を得ている。
同社の四脚型脚部に重武装を施した機体を操り、スナイパーライフルを主軸とする。接近された時には対応手段が無いと思われがちだが、右背中に搭載された一撃必殺の威力を持つコジマキャノンが命中しやすい距離であるため、不用意に近づくのは危険である。:劇中ではフランシスカと共に主人公の前に現れるが、姉と同じく互いに気を遣いあう様子がみられる。特に主人公がフランシスカを撃破した後にユージンに撃破されると、彼の憎悪とも言える捨て台詞を聞くこととなる。
P.ダム
リンクスNo.21。アクアビット所属のオリジナル。ネクストAC「ヒラリエス」を駆る女性リンクス。コジマ粒子汚染の弊害で不安定な精神状態を引き起こしてしまい、ときにそれが作戦行動に支障を機体原因となっているらしい(劇中ではそう言った表現はないが、撃墜された際にコジマ粒子による汚染を実感させる台詞を放つ)。劇中ではレイレナード陣営の切り札であるAC部隊の一人として主人公と激突する。
武器腕型コジマライフルと両背中のプラズマキャノンにより、高い攻撃力を持つ。しかしシミュレーターではプログラムのミスか、回避も攻撃もしないと言う不可解な行動を取ることがあり、おそらく全ネクスト中最弱になってしまう。ジェネレーターの強化に拠り、漸くまともな動きを取り戻した。
ボリスビッチ
リンクスNo.25。テクノラート所属のリンクス。ネクストAC「バガモール」(ロシア語でカマキリの意)を駆る。年齢は中年あたり。同社のスタイルと同じく、大味で精度にかける戦いを展開する。しかしその火力自体は非常に高いため、特に接近戦での瞬間火力は非常に高い。
右腕以外の武器パーツは全て同社のロケットのため、まともにロックオンが出来ない攻撃が中心となる。しかしイクバールの特徴でもある接近戦での瞬間火力は本機も同様のため、うかつな接近は危険。
尚、劇中では「ハラショー!」(ロシア語で“素晴らしい”等の意味)と言う珍台詞を叫ぶことがある。
スス
ホワイトアフリカの反体制組織「マグリブ解放戦線」に所属するイレギュラー・ネクスト「アシュートミニア」を駆るもう一人のリンクス。
タンクタイプの構築機体に搭乗するが、AMS適正・判断共に低く、その戦闘能力はアマジーグに遠く及ばないため、味方部隊に頼る傾向がある。
また、致命的な精神負荷のためかまともに喋ることが出来ず、劇中では撃墜された際に「ファ、ファーティマ・・・」と残して散る。

登場組織[]

GA
正式名称はGlobal Armaments。これまでのシリーズにおけるクローム、エムロードやクレストの流れを汲む無骨なデザインのパーツを担当する複合企業である。
GAアメリカを筆頭にGAヨーロッパ(GAアメリカの欧州法人。兵器開発分野で独自性を発揮)、MSACインターナショナル(電子系を母体とするハイテク企業)、クーガー(ロケットエンジン技術におけるリーディングカンパニー)、有澤重工(軍用車両及び炸薬に専門性を発揮)等の企業を抱える。
GAアメリカとGAヨーロッパの間で内紛が起こっており、GAヨーロッパはGAグループと対立関係にあるレイレナード系の企業であるアクアビットと既にコジマ技術部門で提携している。これに対し、GAアメリカは協調関係にあるローゼンタール系のオーメル・サイエンス・テクノロジーのコジマ技術を用いている。
また、BFFとは化石燃料市場を巡り対立関係にある。
ネクストに関しては技術的にも戦力的にも他社の後塵を拝しており、主人公を傭兵として受け入れる要因となった。なお、実質的子会社である有澤重工は、現代日本の先鋭的デザインとは異なり、どことなく昭和感が漂っている。
ローゼンタール (Rosenthal)
汎用的な兵器に定評のある軍事企業。ネクストは鋭角的デザインが特徴。また、ネクスト技術において、BFFとは民族関係を背景に協調関係にあったが、現在は民族主義の違いを理由に対立関係にある。
コジマ技術の独自開発に成功したオーメル・サイエンス・テクノロジーと提携しており、高い技術力を誇る。なお、西アジアに拠点を構えるオーメル・サイエンス・テクノロジーは歴史的経緯からイクバールとも協力関係にある。その反面、コジマ技術のリーディングカンパニーであるアクアビットを擁するレイレナードとは対立関係にある。
なお、アナザーストーリーVol.1に登場するミヒャエル・フランチェスカはローゼンタールに所属しており、Vol.3『リンクスレポート』を執筆している(という設定の)ミド・アウリエルはオーメル所属のリンクスである。
レイレナード (Rayleonard)
元々はエネルギー関連の企業であったがコジマ技術によるAC用ジェネレーターの開発を行うなど、ネクスト技術の根幹を担う。軍需品はACに特化しており、高機動型ACに定評がある。
コジマ技術のリーディングカンパニーであるアクアビットとは密接な関係にある。なお、アクアビットは北欧に拠点を構える伝統あるエレクトロニクス系軍事企業であり、GAヨーロッパともコジマ技術部門で提携している。
インテリオル・ユニオンとはノーマル開発期から提携関係にある。
最新のコジマ技術を有すると共に、所属するリンクスの質も高く、企業間戦争の急先鋒的な存在でもある。
最終的に主人公により、崩壊する。
二社共にノーマルの開発を行っておらず、先鋭兵器に主眼を置いた経営志向である。余談だが、レイレナード社製新型ネクスト002-Bはリンクスが搭乗していないのであるが、これはイェルネフェルト博士が設計したアレサをアスピナの協力によって作り上げられた廉価版であると思われる。制御は自社リンクスの統合制御体のデータを使い作られたAIのようであるが(アナザーストーリーVol.1参照)、未完成のためか制御がおぼつかない時がある。
BFF
積極的なM&Aを進めることにより力をつけてきた総合企業。正式名称はBernard and Felix Foundation。単体の企業のみで構成されているものの、その規模は欧州最大を誇る。軍需品は狙撃用パーツなど精密なものが多い。
伝統的にローゼンタールと協調関係にある(ただし、公式サイトの企業相関図には、民族主義から対立している事が記されている)。
極端な中央集権体制を敷いており、本社機能は特別艦「クィーンズランス」に集約されているが、逆にこれが致命的な仇となった。
インテリオル・ユニオン (Interior Union)
レオーネメカニカ、メリエス、アルドラの三社による連合企業。エネルギーを用いた兵器に定評がある。
レオーネメカニカはインテリオル・ユニオンの盟主を務めるハイテク系軍事企業であり、欧州2位の規模を誇る。メリエスは本グループのキモともいえるレーザー技術部門におけるリーディングカンパニーであると同時に、ロケットエンジン部門でも専門性を発揮。アルドラはそれと対照的に、実弾武装部門へと進出するアクチュエーター部門の雄である。
なお、アナザーストーリーに登場するリンクスの1人、セーラ・アンジェリック・スメラギはレオーネメカニカ所属である。
イクバール (Eqbal)
豊富な人的資源と生産力を武器に、南アジア経済圏を実質的に支配する企業体。機体の特徴として、有機的かつ超高機動型という点が挙げられる。また、他グループとは異なる発想からなる装備を開発する事も多い。
支配地域に紛争地域が多く含まれているため、実戦テストを行いやすい環境にある。そうした環境におけるテストの結果、上記したような機体が生み出される事となった。
歴史的経緯からオーメル・サイエンス・テクノロジーとは協調関係にある。
子会社のテクノクラートは総じて技術レベルが低いため、イクバールとの提携が命綱となっている。

用語[]

アナトリア
主人公が所属する小規模なコロニー。かつてはイェルネフェルト教授の生み出した最先端技術を基幹産業としていたが、教授の死後に技術が流出したことで存亡の危機に陥り、エミールの発案により技術研究用のネクストを用いた傭兵業で生き残りを図った。主人公の目覚しい活躍によって、混迷を極める世界を尻目に空前の発展を遂げることになるが、最後はジョシュア・オブライエンが駆るアレサ=プロトネクストによって多大なダメージを受ける。
実際に存在する地名「アナトリア」との関係は不明。
コジマ粒子
国家解体戦争の7年前に発見された新物質。発見者の名前を取ってコジマ粒子と命名された。
アクアビット及びオーメル・サイエンス・テクノロジーがこれを軍事技術へ応用する事に成功し、現在ではネクストをはじめとする一部テクノロジー(プライマルアーマー、コジマキャノン等)に転用されている。
ただし、環境に対して非常に大きな悪影響を及ぼす汚染源としての性質を持ち、使用には厳しい制約が伴う。また恒常的にコジマ粒子に晒されているリンクスは、概して短命であるといわれる。
コジマ技術
コジマ粒子の特性を用いた技術、とりわけ軍事方面における先端技術を指す。プライマルアーマーやコジマキャノン、ネクスト用オーバードブーストなどがこれに該当する。
現在ではレイレナード、アクアビット、オーメル・サイエンス・テクノロジーの3社がこの分野における先端企業といわれる。
国家解体戦争
人口爆発による、食糧およびエネルギー資源の慢性的な不足などによって統治能力の低下した国家に対し、新しい秩序の構築を目指す巨大企業グループによって引き起こされた全面戦争。
企業側の一方的な奇襲によって始まった、人類史上に類を見ない大規模クーデターは、短期間の内に企業側の圧倒的な勝利によって決着した。この戦争に切り札として投入されたたった数機のネクストACが、従来の戦力(現在のノーマルACなど)を圧倒し、企業の支配権が確立する事となる。
コロニー
一種の特権階級にある企業関係者を除き、人口のほとんどが住む居住区。小都市国家級から、小さな村落まで、大小様々な規模なものが存在する。
市場経済の流れは、企業とコロニーの代表の間にのみ成立しているため、一般のコロニー居住者は、その外に置かれ、労働の対価として衣食住および安全を配給されている。
ただし、食糧およびエネルギー資源の不足は全く解決しておらず、コロニー間の直接取引も公式には認められていないため、一部の例外を除き、生活は極めて貧しい。
ネクスト
ノーマルをベースに最新技術を惜しみなく投入したハイエンドタイプの次世代AC。国家解体戦争で初めて実戦投入され、企業側の切り札となった。
アクアビット社のコジマ技術、アスピナ機関のアレゴリーマニュピレイトシステム(AMS)など多くの先端技術を使用し、ノーマルとは隔世の戦闘能力を持つ。(一例として、アナザーストーリーVol.4『熱砂の嵐』の主人公、シーモック・ドリはノーマルとネクストの能力差を、T-34M1A2に挑むようなものと語っている)
企業の持つ強大な権力の象徴でもあり、パイロット適正者と技術的・政治的理由により、通常はコロニーあるいは武装勢力がネクストを有することはできない。
ノーマル
国家の統治能力減退に比例するように顕在化した、テロと暴動の脅威に対抗すべく開発された「圧倒的な火力、制圧力を実現する人型汎用兵器」。実質的に、既存作品におけるACは全てこちらに属すると言っていい。
国家解体戦争以前においては、戦場における最大の脅威となった兵器であったが、企業統治下の現在では、一部の最新型あるいは特化型を除いて、その戦闘能力・重要度は、PAとAMSを搭載したネクストに遠く及ばない。
一方で、ネクストと異なり量産可能である事から企業軍の量的な中核という地位は健在であり、コロニーあるいは武装勢力のレベルでは、ノーマルが未だ最強の部類に属する兵器であることも、また事実である。
なお、アナザーストーリーの記述によれば動力源は燃料電池である。
パックス・エコノミカ
国家解体戦争の勝利によって世界を実質的に統治するようになった巨大企業体のスローガン。そもそもはパックス・ロマーナから派生した言葉であり、ラテン語で『経済による平和』を意味する。
なお、そこから転じてパックスは作中における世界行政体制の略語として位置付けられている。
マイノリティ
白人以外の人種を指す通称。設定上では、ミド・アウリエルなどがこれに該当する。
マグリブ解放戦線
ホワイトアフリカに本拠を置く反体制武装組織。GA・イクバール製の兵器を中心とした戦力の他、イレギュラーネクストを二体も保有している。単なる武装勢力と呼ぶにはあまりに充実した戦力を持っており、テロの名を借りた大企業間の代理戦争を担っているという側面もある。
リンクス
ネクストタイプのACを駆る者の事。本作の主人公もその1人。
ネクストの操縦システムであるAMSは搭乗者の能力を機体の戦闘能力にダイレクトに反映させる反面、特異な知的能力を要求する。これに適合できるか否かは、訓練などによって後天的に獲得することは極めて困難であり、生来の素養の有無が重要となる。
また、AMS適正の低いリンクスの場合、武器腕を採用することで操縦の負担を軽減する例もある。
彼らはいわば一種の天分の才による適格者であり、所謂「軍人」ではなく、企業に囲われた被験者・被験体である場合も多い。
なお、リンクスには、企業管理機構により管理ナンバーが振られているが、国家解体戦争当時からのリンクスはオリジナルと呼ばれる。ただし、リンクスの過半数はオリジナルであり、戦後新たにリンクスとなった者は少ない。
また、リンクスのスペルはLinksであり、『機体と繋がる者』という意味合いを持たせていると思われるが、発音が山猫を意味するLynxと同じであるため、そちらで揶揄される事もある。
リンクス戦争
本作の舞台となる大企業同士の全面戦争。
GA本社が行った、アクアビットと水面下で提携していたGAEハイダ工廠への粛清、それに対するアクアビット社のGAグループへの宣戦布告に端を発っし、企業群をオーメル、レイレナード陣営に二分する世界戦争へと発展した。すでに国家に代わり世界を支配していた企業の存亡をかけた戦いは、ネクストをはじめとしたコジマ兵器同士の大規模戦闘を招き、結果としてコジマ汚染が世界中に拡大。いくつかの企業は崩壊の道を辿り、生き残った企業もまた支配体制の維持が困難なほど疲弊し、過去作における「大破壊」を思わせる結果となった。
レイヴン
FF以外の既存作品においては主人公を含めた多くの傭兵がこの職業にあり、戦場の花形的立ち位置にあったが、本作ではレイヴンとはノーマルに搭乗する職業傭兵の総称として扱われている。
高い機体単位戦力と搭乗者の専門性を持ち、ある意味で、混沌とした世界を象徴する存在であったが、国家解体戦争の後、著しい不遇に喘いでおり、その多くは企業の犬となるか、端金でコロニーの自警を担うか、武装勢力に身を窶している。なお、主人公もフィオナ(オペレーター)に救われる前はレイヴンだった。
オリジナル
国家解体戦争に参戦した26名のリンクスの呼称。国家解体戦争での功績順に番号が振り分けられており、番号が若ければ若いほど多大な戦果をあげた実力者ということになっている。但し、国家解体戦争ではネクスト同士が敵対することはなかったため、対ネクスト戦における実力とは必ずしも一致しない。NO.10以上のオリジナルは各企業内の最強戦力とされ、彼らの使用しているネクストの兵装は各企業が彼ら専用に開発した物である(例外としてNO.1ベルリオーズはガレージで購入可能なパーツのみを好んで使用している)。

AC4 アナザーストーリー[]

AC4の発表に合わせて、国家解体戦争から本編開始前までを描いた5つの外伝作品がそれぞれ異なる媒体で連載されている。

  • 『ARMORED CORE Retribution』(電撃ホビーマガジン
ネクストACに先立ってコジマ技術を導入し試作された特殊ノーマルAC部隊「サフィラス・フォース」をめぐるフォトストーリー。コトブキヤからリリースされているプラキット、V.I.(ヴァリアブル・インフィニティ)シリーズの作例を用いている。
  • アナザーストーリーVol.1 『海上空港奪還作戦』(アーマード・コア公式ウェブサイト及び雑誌広告)
ローゼンタール所属のリンクス、ミヒャエル・フランツィスカーナの挑むミッションを描いたストーリー。
  • アナザーストーリーVol.2(店頭フライヤー連載)
旧政府軍残党の掃討を命じられたレオーネ・メカニカ所属の最年少リンクス、セーラ・アンジェリック・スメラギの戦いを描く。
  • アナザーストーリーVol.3 『リンクスレポート』(アーマード・コア公式ウェブサイト)
後にオーメル・サイエンステクノロジー所属のリンクスとなるミド・アウリエルが綴るブログ。普通の学生だった彼女がリンクスになるまでの過程を辿る。
  • アナザーストーリーVol.4 『熱砂の嵐』(GyaO
タンク型のノーマルACで世界を転戦するレイヴン、シーモック・ドリがネクストACとの絶望的な戦いに挑む。

アナザーストーリーのメインキャラクター[]

ミヒャエル・フランツィスカーナ(媒体によってはフランチェスカ)
リンクスNo.27。ローゼンタール所属で中量2脚型ネクスト「カノンフォーゲル」に搭乗する。国家解体戦争終結後に登録された初の非オリジナルリンクスであるが、コジマ技術を用いて試作されたノーマルAC部隊「サフィラス・フォース」に所属し、国家解体戦争を戦い抜いた経歴の持ち主であり、厳密には違うものの事実上オリジナルと認識されている。
仲間内ではその戦歴(第二次大戦ならば叙勲されていただろうとされる)ゆえに卿付けで呼ばれることがある。ただし彼本人の家系は貴族の家柄ではなく、父親もビール醸造所の杜氏である。
なお、カノンフォーゲルという機体名は、彼の故郷の英雄が駆っていた爆撃機の名称を借りたものという設定がある。恐らくはハンス・ウルリッヒ・ルーデルが第二次大戦中に駆ったJu87G-2 スツーカ・カノンフォーゲルが元ネタ。
RetributionとアナザーストーリーVol.1に登場。
セーラ・アンジェリック・スメラギ
リンクスNo.31。若干14歳で登録されたレオーネ・メカニカ所属の最年少リンクス。かつて自らを悲惨な境遇から救ってくれたサフィラス・フォースの機体を模した中量2脚型ネクスト「ブルー・ネクスト」を駆る。ピーマン嫌い。
なお、スメラギという姓はリンクス養成施設に入ってから付け加えられたもの。元々のフルネームはセーラ・アンジェリック。
アナザーストーリーVol.1以外全ての作品に登場(ただし、Vol.3に関しては直接その名前が出るわけではない)。
ミド・アウリエル(甲斐田裕子
リンクスNo.30。オーメル・サイエンステクノロジー所属で、乗機は近接戦志向の軽量2脚型ネクスト「ナル」。身長168cm、20歳。血液型はO型。人種はマイノリティ(=白人以外の人種)とされるが、詳細は不明。
ネクストによって世界に平和をもたらすことに強い使命感を燃やす。リンクス養成施設にてセーラや後の本編主人公とおぼしき元レイヴンと面識をもっている。
アナザーストーリーVol.3に登場。本編にも遼機として登場する。
イサミ・ジャッシュ
サフィラス・フォースの一機「AZ-01 GAEA UN」を駆る15歳のレイヴン。料理が得意な明るい性格の少年だが、同じくサフィラス・フォースの機体「AZ-02」(搭乗者はミヒャエル)を兄の仇と狙っており、内に激しい復讐心を秘めている。
Retributionに登場。
シーモック・ドリ
エチナコロニーに所属するベテランレイヴンで、中佐の階級を持つ。難病の息子の治療代を稼ぐ為にレイヴンとなった経緯を持つが、現在はすでに天涯孤独の身である。
普段はタンク型のノーマルACに搭乗するが、様々なアセンブリの変更に対応できる腕の持ち主。レイヴンとしての意地と誇りに懸けてセーラのブルー・ネクストに挑む。
アナザーストーリーVol.4のラストでエチナの部下と共に軍を離れ、以後は傭兵として戦場を渡り歩く。なお、Retributionにて再登場した際は中量2脚型ACを乗機としていたが、長年タンク型を扱っていたためか、2脚ACの乗り心地に若干不満がある模様。
アナザーストーリーVol.4とRetributionに登場。

関連項目[]

外部リンク[]

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