タイムトラベル (Time travel) とは、通常の時間の流れから独立して過去や未来へ移動すること。「時間旅行」ともいう。他に、移動 の様態によって「タイムスリップ」「タイムワープ」「タイムリープ」「タイムトリップ」など多様な表現がなされる。
タイムトラベルの位置づけ[]
タイムトラベルは、現在では主としてSFやファンタジーの分野での舞台設定に利用される概念である。しかし、SFがタイムトラベルという概念を生み出したわけではない。
タイムトラベラーが主人公であるマーク・トウェインの「アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー」や、天使が未来の書物を携えて現れるサミュエル・マッデンの「20世紀の記録」など、SFというカテゴリが明確なものとして育つ以前から、タイムトラベルをテーマにした物語は創られている。
そういった背景をもとに、産業革命以降の科学技術の発展から生まれたSFというカテゴリが、夢の科学技術や超常現象としてのタイムトラベルを物語の類型として取り込んでいった。
実在する現象かは解明されていないが、理論物理学などにおいて実現の可能性が示されることがある(相対性理論におけるタイムラグ等)。また、半ば空想的、思考実験的な意味を伴う「楽しい研究対象」と扱われることもある。
タイムトラベル物語の類型[]
タイムトラベルを舞台設定として利用する物語には、いくつかの類型がある。
- A. 手段による類型
- タイムトラベルを実現するメカニズム、「タイムマシン」によるもの。「タイムマシン」は、エンリケ・ガスパール・イ・リンバウの1887年の作品『時間遡行者』で発案され、1895年にH・G・ウェルズが発表した『タイム・マシン』で広まったとされる。
- 登場人物の強い願望、あるいは個人的な超能力に由来するもの。
- 何らかの天変地異が原因で引き起こされるもの。この類型については「タイムスリップ」や「タイムクェイク(時震)」などと呼ばれる場合がある。
- 何らかのゲート(門)が設定され、そのゲートの両側が異なる時間に開いており、そこを行き来することでタイムトラベルが実現されるもの。
- B. 主人公の意図との関係による類型
- 目的地を定めての意図的なタイムトラベルが行われるもの。
- いつの時代にタイムトラベルするかが分からない・制御不可能なもの。
- 何らかの不測の事態によってタイムトラベルをしてしまい、そこから物語が始まるもの。しばしば主人公たちはタイムトラベルをしたことにしばらく気付かない。
- 明確なタイムトラベルは結末に至るまで示されず、種明かしとしてタイムトラベルが生じていたことが明らかになるもの。
タイムトラベル物語の起源[]
広義のタイムトラベルと見なせる要素を持つ多数の初期作品が存在するため、タイムトラベル物の最初の実例と認められる作品について、全面的に同意された定義は存在しない。例えば、サミュエル・マッデンの『20世紀回想』 Memoirs of the Twentieth Century (1733年)は、主に世界各国の英国大使が英本土の大蔵卿へ宛てた一連の書簡と、英国外務省からの若干の返信からなる作品であり、それらの書簡はいずれも1997年と1998年に書かれたとの触れ込みで、その時代の状況について記述されている。[1]しかしながら物語の枠組みでは、これらの書簡は1728年のある晩に、語り手が彼の守護天使から与えられた本物の文書であると述べられている。これらの理由から、ポール・アルコンは彼の著書『未来小説の起源』 Origins of Futuristic Fiction において、「英文学で最初のタイム・トラベラーは、1998年から1728年に国家文書を持ち帰ったある守護天使である」と述べている。[2]ただし、本書では天使がそれらの文書を入手した手段は明らかにされていなかった。後の文章でアルコンは、「マッデンを未来からの訪問者を描いた最初の作家として称賛するのは、寛大に過ぎるかもしれない」と語気を弱めてはいるが、「未来から時間を遡って送り込まれた品物が現代で発見されるという形式による、巧みなタイムトラベルの着想を持ち込んだ最初の作家として、評価に値する」とも述べている。[1]
ルイ・セバスチャン・メルシェの『2440年: 確かなる夢』 L'An 2440, rêve s'il en fut jamai は、西暦2440年の世界を舞台にしたユートピア小説である。非常に有名な作品である本書では(1771年の初版刊行以来、25版が重ねられた)、哲学者の友人とのパリでの不公正についての激しい議論の後に眠りに落ち、夢の中で未来のパリを訪れる無名の人物の冒険が描かれる。ロバート・ダーントンは本書を「幻想文学であるとの断りはあるが、『2440年』は真摯(しんし)な未来予測小説として読むことができる」と述べている。[3]
SFアンソロジー『彼方の境界』 Far Boundaries (1951年)では編者のオーガスト・ダーレスが、1838年にダブリン・リテラリー・マガジンで匿名の作者により執筆された『神隠しの馬車: 時代を超えた男』 Missing One's Coach: An Anachronism という題の短編を、最初期のタイムトラベル作品として定義している。[4]この作品では、木の下でニューカッスルを離れる馬車を待っていた語り手が、突然に千年前の世界に放り込まれ、修道院で8世紀の聖職者ベーダ・ヴェネラビリスと遭遇し、未来の世紀の発展についていささか皮肉めいた説明を行う。これらの出来事が現実の出来事であったのか、単なる夢に過ぎなかったのかは最後まで明らかにされない。語り手は、初めに木の根元に居心地の良さそうな場所を見つけて、腰を下ろしたと述べ、「疑い深い読者諸氏は、私がうたた寝をしたのだと言うかもしれない」が、「そんなことはなかったと断言する」。修道院の者たちが誰も彼と初対面であるように見えないことや、ベーダが語り手との話に口ごもり、他の修道僧らが何かの害が彼に与えられたのだと思い込んでなだれ込んできたところで、突然に語り手は自分が現代(1837年の8月)の木の下に戻っているのに気付き、丁度待っていた馬車が彼の目の前を通り過ぎていき、もう一晩ニューカッスルに足止めされる羽目になるという唐突な終わり方などの、作中の多数の夢のような要素は、別の可能性を読者に暗示している。[5]
チャールズ・ディケンズの1843年の小説『クリスマス・キャロル』は、主人公のエビネザー・スクルージが、過去、現在、未来のクリスマスを訪れることから、一部の者からはタイムトラベルを描いた最初の作品であると見なされている。[6]ただし、スクルージは各々の時代を受動的に観察するのみであり、その時代から物理的な影響を受けたり、自らが干渉するわけではない。
より明確なタイムトラベルの実例は、フランスの植物学者にして地質学者であったピエール・ブアタールによる、彼の死後1861年に出版された有名な書籍『人類以前のパリ』 Paris avant les hommes の中に見出される。この作中で主人公は「時代遅れの悪魔」(ブアタールの名に掛けたフランス語の駄洒落)の魔法によって、先史時代へと送り込まれ、そこでプレシオサウルス等の絶滅した生物や、ブアタールの想像した人類の祖先の猿人と遭遇し、それらの生物のいくつかと積極的に干渉できた。[7]別のフィクションにおける明確なタイムトラベルの例には、1881年のニューヨーク・サン紙に掲載されたエドワード・ページ・ミッチェルの短編『逆回りした時計』 The Clock That Went Backward がある。喧嘩の末に大金鎚でぶん殴られた主人公がアーサー王の時代に飛ばされるマーク・トゥエインの『アーサー王宮廷のヤンキー』(1889年)は、タイムトラベルという主題を大勢の読者に広めるのに貢献した初期のタイムトラベル物の一例であり、タイムトラベラーの行動による歴史の改変を扱った最初の作品の一冊でもある。
タイムマシンの使用によるタイムトラベルを描いた最初の作品は、エンリケ・ガスパール・イ・リンバウの1887年の作品『時間遡行者』 El Anacronópete である。[8]このアイデアは1895年に出版されたH・G・ウェルズの小説『タイム・マシン』により広まった(これに先行して、1888年にウェルズは『時の探検家たち』 The Chronic Argonauts と題されたやや知名度の劣る作品を手掛けている)。ウェルズの作品もまたタイムマシンが登場し、本書はしばしば後のタイムトラベルを扱ったあらゆるSF小説に影響を与えた作品と見なされている。
これ以降、科学とフィクションの両面でタイムトラベルの概念が広く知られるようになったが、タイムトラベルが現実に可能であるか否かという問題は依然として未解決のままである。
タイムトラベル物語の歴史といくつかの構造[]
ウェルズの『タイム・マシン』は未来への時間旅行を題材としたが、その後のSF作品では未来だけではなく過去への時間旅行を扱った作品もまた多く生み出されている。これらの作品では、必ずしもタイムマシンの登場は必須ではなく、超能力によるタイムトラベルや超常現象によるタイムトラベルなども含まれている。
作品の傾向として、未来への時間旅行は『タイム・マシン』に代表されるような悲観的な未来社会が題材とされる場合が多い。これはウェルズの作品が当時のイギリスの階級問題や労働問題を未来社会になぞらえていたように、現代社会の問題点を未来に投影し描くことで現代に問題を提起する作家の意図が強いためである。
一方、過去への時間旅行では現代と過去で繋がる問題や危機が頻繁に題材とされ、過去の改変により現代の事象も影響を受けるタイムパラドックスにより、歴史が書き換わった場合に訪れる危機や現代の悲観的状況を打開するドラマが多く描かれている。また不可逆的な時間を遡る現象の特性から、経験してきた時代をもう一度体験したい、生前の時代を垣間見たい、人生をやり直せたらとの読者の願望を反映したノスタルジックな内容の作品も少なくない。これらは歴史小説的側面を持つ作品もある。過去への時間旅行は、荒唐無稽になりがちな未来社会を扱った作品よりも、時代考証や史実を踏まえることでよりリアルな描写が可能である。そのためか、現代への影響が想像しやすく読者が感情移入しやすいという評価もある。
タイムパラドックス[]
テンプレート:Redirect タイムパラドックス(Time Paradox / 時間の逆説)とは、タイムトラベルに伴う矛盾や変化のことであり、物語のテーマとしてしばしば扱われる。具体的には、時間旅行した過去で現代(相対的未来)に存在する事象を改変した場合、その事象における過去と現代の存在や状況、因果関係の不一致という逆説が生じることに着目したものである。
SF作品の中においてタイムパラドックスは、歴史に関わる重大な出来事や危機、思考実験として頻繁に題材とされている。タイムパラドックスによる危機やその回避のサスペンス性、展開の意外性による面白さが時間を題材とするSFで多用される理由で、作品の醍醐味ともなっている。
タイムパラドックスの最も有名な例に、親殺しのパラドックスと呼ばれるものがある。過去へ遡った時間旅行者が自分の誕生前の両親を殺害した場合どのような効果が発生するかという命題である。結果には以下の3つが想定される。
- どう画策しても殺す事は出来ない
- 両親は自分を生む前に死亡するので自分も消滅する[9]
- 自分の帰る未来には別の流れが出来ている
矛盾が生じない場合でも、過去の改変が未来に与える影響を扱った作品も多い。これには些細な過去の改変がバタフライ効果のように連鎖しながら拡大波及し、未来の方向性を大きく変更してしまうとする立場と、些細な改変は一時的なゆらぎに過ぎず、その後は収束し未来の方向性に大きな影響を与えないとする立場がある。SF作家のポール・アンダースンは、歴史に大きく関わる人物の暗殺や史実の妨害など、未来社会に重大な影響を与える歴史の改変を防ぐための組織のアイデアを、オムニバス長編『タイムパトロール』(Gurdians of Time、1960年)で発表した。またこの小説では「歴史が改変可能であるならば、何をもって正しい歴史とするか」という疑問も提示されている。
タイムパラドックスと矛盾[]
タイムパラドックスの矛盾を説明するため、時間旅行者による歴史の改変で時間軸が分岐し元の世界と並行した別の世界が生まれるとするパラレルワールドの概念がある。この概念を発展させ、時間旅行者の介在がなくとも歴史上の重要なポイントで世界が枝分かれしていると解釈する立場もある。この概念を大幅に作品に取り入れた最初期の小説に、可能性として存在する二つの歴史「ジョンバール」と「ギロンチ」の抗争を描いた、ジャック・ウィリアムスンの『航時軍団』(The Legion of Time、1938年)がある。
このパラレルワールドの発想に類似したものに、量子力学の多世界解釈がある。これは物理的な相互作用が時間上にも及ぶとするもので、この理論に基づくと、過去の改変が行われても素粒子レベルで世界の再構成が行なわれるため、結果としてタイムパラドックスは生じない。
一方で、こうしたタイムパラドックスを全く否定する立場もある。例えば、「もし時間を逆行できるタイムマシンが存在するならば、あってはならない矛盾が想定される。したがってタイムマシンは存在しない」との背理法に基づき、時間は一方通行で流れ逆行できないとする考え方がある。また、時間旅行者が歴史の改変を試みようとする行為自体が現代の歴史に含まれるという考え方もある。意図的にタイムパラドックスを起こそうと努力しても、その行動は必ず妨害されタイムパラドックスの成立が阻止されるとした作品もある。この理論は現在から過去への改変だけではなく、現在から未来へ対する改変も含まれることになる。
親殺しのパラドックスを例に取ると、過去に遡り親の殺害を試みようとするが、絶対に成功しないことが歴史として組み込まれているか、そもそも過去に移動できないとしている。ロバート・A・ハインラインの短編『時の門』(By His Bootstraps、1941年)など、タイム・パラドックスの論理性を追求した一群の作品の中では、「時間旅行者による歴史の改変自体が歴史に含まれており、タイムパラドックスは起こり得ない」との解釈がなされている。
またSF作家のラリー・ニーヴンは、『タイム・トラベルの理論と実際』(The Theory and Practice of Time Travel、1971年)と題したエッセイの中で、もし歴史の流れが一本道であり、時間旅行によって歴史が改変可能であるならば、幾度もの時間旅行者による歴史の改変を経た末に、最終的に人類の歴史は、「タイムマシンが存在せず、時間旅行者が決して現れない歴史」として安定するのではないか、と述べている。
これらのような架空の理論や仮説に基づく過去や未来との因果関係の矛盾に着目したものとは別に、論理パズル的なタイムパラドックスもいくつか考案されている。これらは論理的には矛盾はないのに、あり得ないようなことが起こる事象を題材としたもので、その多くは現実の物理学や量子力学上の考察を要求する要素を含んでいる。
【例】『マイナス・ゼロ』(広瀬正)より
現代で買った新品のライターを持つ男がタイムトラベルし、過去へそのライターを忘れてくる。実はそのライターは第三者により時を経て現代に存在する忘れてきたライターとすり替えられており、新品で買ったライターはタイムトラベルをせず現代に存在する。タイムトラベルをするライターは現代と過去を無限ループとして往来する存在であるが、現代に新品がある限りそのライターはどこで買ったものでもない。 |
このパラドックスではなぜこのようなライターが存在するか、またこのような存在となった時点でライターの分だけ宇宙の質量が増えたのではないのか、そして時を経ても永久に古くならず傷すらつかないのではないか、との問題が提起されている。1960年代に書かれたこの小説のパラドックスは小説『存在の環』(P・スカイラー・ミラー、1944年)で提示されたものの類型であるが、1990年代にスティーブン・ホーキング博士がこれに類似する概念を持つ閉時曲線と量子効果の仮説を示し、過去へのタイムトラベルを否定する論拠としている。小説では言及されていないが、このタイムパラドックスは「すり替えた人間の意志が、特異な物質の存在や状態を創出した」という観測問題的側面も内包している。
時間旅行活劇[]
時間旅行を扱った作品には、タイムパラドックスのような論理性や理詰めにはあまりこだわらず、自由な発想で時間旅行やそれに伴う世界観を描いた活劇的内容の作品もある。
シミュレーション的要素を重視し、もし歴史が変わった場合に存在するかも知れない世界を描いた、SFで言うIf世界(仮定世界)を構築した作品として、『モンゴルの残光』(豊田有恒)や『スーパー太平記』(手塚治虫)などがある。
また、過去に飛ばされた現代人、未来から現在に飛ばされてきた未来人が、その高度な知識を援用して救民や社会変革を目指すという類型もあるが、そういった類型でもタイムパラドックスはあまり重視されない。小説『闇よ落ちるなかれ』(L・スプレイグ・ディ=キャンプ)のように、現代の科学知識や技術を用いて過去で主人公が活躍する冒険活劇としてエンターテイメント性を重視したものや、漫画『JIN-仁-』(村上もとか)のように、20世紀の医療技術で江戸時代の人々を救おうとするヒューマンドラマ仕立てのものなど、多くの事例が挙げられる。
また、歴史上の謎を時間旅行により解明するという趣向の作品もある。これらの作品の例としては、タイムトラベルにより恐竜絶滅の原因が解明される『さよならダイノサウルス』(ロバート・J・ソウヤー)がある。
時間旅行の概念は、短編集『時との戦い』(アレッホ・カルペンティエール)などSF以外の文学的な作品においても、題材や表現手法のひとつとしても使用されている。
情報タイムトラベル[]
人間がタイムトラベルに対して抱く願望の一つに、「現在の知識を保ったまま過去に赴き、現在にとって有利な結果になる様に過去を改変したい」というものがある。これを逆にとらえて、未来に関する情報を元に現在の行動を決定するのも一種のタイムトラベルであるといえる。勿論、未来の情報に基づいて現在を改変すれば、「本来の未来」も消滅する、タイムパラドックスが生じる。これを「いかさま師のタイムパラドックス」と言う。
超光速通信と同様に、物質でなく情報のみであれば、物理的制約に縛られずに過去に送り届けることができるのではないかという考え方がある。SF作品においては、何らかの災厄に襲われた人間(人類)が過去に警告を送るという内容のものが多い。情報が過去へ遡上すれば、当然「本来の時間」の情報が消滅する。これは情報のパラドックスと呼ばれる。
変わったものではズッコケ三人組シリーズにおける時震によるタイムトラベルで、「現代の間違った知識」を持ったまま過去へ行った結果、「間違った知識」が「史実」として具現化してしまうというものもある(作品中では、関が原の闘いの勝敗や架空の人物が実在してしまうという形で表現)。これは作中で「観念実体化現象」という名称で呼称された。
タイムトラベルの可能性[]
素粒子のタイムトラベル[]
タイムトラベルをすると考えられているものに素粒子がある。リチャード・P・ファインマンによれば反粒子は時間を逆行している正の素粒子である。この考え方はディラックの海の持つ問題点を解決している。タイムトラベルを否定する物理法則はまだ発見されておらず、タイムトラベルが実現可能か否かは物理学者の間でも意見が分かれている。現在タイムトラベルは物理学の研究対象のひとつであり、単なる空想の産物に止まるものではない。
タイムマシンの開発[]
タイムマシンの開発・実現可能性については「タイムマシン」の項目のタイムマシンの研究を参照。
未来へのタイムトラベル[]
未来への一方通行のタイムトラベルなら、ウラシマ効果やコールドスリープ(冷凍睡眠)により自身の時間経過を遅らせることで理論上は可能である。
タイムトラベルが登場する作品[]
テンプレート:ネタバレ テンプレート:Notice 本項目では、メディアごとに年代順に作品を紹介している。タイムトラベルという概念は、時代とともに変遷をとげてきており、時代順に作品を眺めることで「タイムトラベルの進化と発展」を俯瞰(ふかん)できる一覧とすることを念頭に置いて編集されている。
小説[]
- タイム・マシン(H・G・ウェルズ) 1895年
- 角川文庫版:ISBN 4042703062
- タイムマシン/タイムマシンの開発者が未来にタイムトラベルを行い、社会構造により変化した人類の姿に愕然(がくぜん)とする。タイムトラベルものの古典で2回(1960年・2002年)映画化されている。
- 航時軍団(ジャック・ウィリアムスン) 1938年
- タイムマシン/人類史のある時点から派生し、存在の可能性を巡って総力戦を続ける二つの未来(平行世界)の一つギロンチによって、消滅の危機に陥ったジョンバールを救うべく、航時軍団のクロニオン号が時間流を遡る。平行宇宙(パラレルワールド)の概念を初めて扱ったSF。
- イシャーの武器店(A・E・ヴァン・ヴォークト) 1949年
- 事故によるタイムスリップ/7000年後の未来を舞台に、イシャー帝国と武器製造業者ギルドの抗争を描く。サブプロットとして、帝国によるエネルギー攻撃に巻き込まれ、過去から未来への往復を繰り返す運命となった現代人クリス・マカリスターが登場。
- 宇宙の小石(アイザック・アシモフ) 1950年
- 事故によるタイムスリップ/事故により20世紀から銀河帝国黎明(れいめい)期の地球にタイムスリップした仕立屋シュヴァルツが、銀河系滅亡を目論む陰謀に巻き込まれていく。
- 時果つるところ/百万年後の世界(エドモンド・ハミルトン) 1951年
- 天変地異によるタイムスリップ/突然のタイムスリップでひとつの町が丸ごと百万年後の世界に飛ばされてしまう。「時果つるところ」が正規版、「百万年後の世界」がそのジュブナイル版。
- 永遠の終り(アイザック・アシモフ) 1955年
- タイムマシン/人類の歴史を調整する時間管理機構「エターナル〈永遠〉」に属する主人公ハーランと、その恋人ノイエスの運命を描いたアシモフ唯一の時間テーマ長編。通常のタイムパトロールと逆に、エターナルは人類の安泰のために積極的に歴史改変を行っている。
- 夏への扉(ロバート・A・ハインライン) 1957年 - 舞台化
- 早川書房版 :ISBN 4150103453
- タイムマシン/ダニエル・ブーン・デイヴィスは恋人と親友にだまされ、コールドスリープ装置に入れられる。目覚めた30年後の世界でタイムマシンの存在を知るが、それは作用・反作用の法則と類似の原理により2つの同質量の物体をそれぞれ過去と未来へと送るもので、どちらの物体を過去に送るかは制御できないものだった。SF部門のオールタイム・ベストを選ぶ企画では頻繁に選出されている一冊。
- トムは真夜中の庭で(アン・フィリッパ・ピアス) 1958年
- 岩波書店版 :ISBN 4001140411
- ゲート/両側で時間の流れが異なるゲートの別々の側に住む、少年と少女のボーイ・ミーツ・ガール。ラストで少年は老婆となった少女と再会する。ピアスの代表作とされる。
- 輪廻の蛇(ロバート・A・ハインライン) 1959年
- 早川書房版 :ISBN 4150104875
- タイムマシン/孤児だった娘ジェーンはある男に恋をし女の子を生むが、男はその直後に姿を消し赤ん坊も行方不明となる。病に倒れた失意のジェーンは特殊な治療により回復、タイムマシンの存在を知る。自分を裏切った男に復讐(ふくしゅう)するため、タイムマシンで時を遡る。タイムパラドックステーマ(生殖のパラドックスと呼ばれる物を扱う)の究極と評される。
- タイム・パトロール(ポール・アンダースン) 1960年
- 早川書房版 :ISBN 4150102287
- タイムマシン/正常な歴史の流れを妨げ、ねじ曲げようとする時間犯罪者を取り締まるタイムパトロールが活躍する。
- TERRAの工作員シリーズ(ラリー・マドック) 1966年
- 東京創元社版、全4巻 (1)空飛ぶ円盤 :ISBN 4488642012(2)黄金の女神(3)エメラルドの象(4)タイム・トラップ
- タイムマシン/銀河連邦の「時間エントロピー修復機関 (TERRA)」は、地球の歴史に干渉する時間犯罪組織「エンパイア」に対し、工作員ハンニバル・フォーチュンとウェプリーを地球へ派遣した。地球へ潜入した2人は、地球人が「空飛ぶ円盤」と呼ぶ存在がエンパイアの航時輸送機であることを突き止める。SFスパイアクション小説。
- テクニカラー・タイムマシン(ハリイ・ハリスン) 1967年
- 早川書房 :ISBN 4150101930
- タイムマシン/倒産寸前の弱小映画プロが、起死回生の妙手としてタイムマシンによるドキュメンタリー映画の撮影を思いつく。ドタバタ・ユーモアSF。
- 夕ばえ作戦(光瀬龍) 1967年
- タイムマシン/高校生・砂塚茂が手に入れたガラクタはタイムマシンだった。茂たちは訪れた過去の世界で忍者一族の争いに巻きこまれてしまう。NHK少年ドラマシリーズにて映像化もされた、ジュブナイルSF短編の代表作のひとつ。
- モンゴルの残光(豊田有恒) 1967年
- タイムマシン/黄色人種優位の世界が築かれた架空の未来より、第8代モンゴル帝国皇帝・仁宗の宮廷へ送り込まれた白人シグルトの活躍を描く歴史改変SF。
- ふりだしに戻る(ジャック・フィニイ) 1970年
- 過去の再現/主人公のサイモンはある日、過去への旅を研究している機関から勧誘を受け実験に志願する。その方法とは、過去からまったく変わっていない場所で、その時代とまったく同じ生活をすることでその時代を完全に再現することにより、その時代に意識を同調させ過去へと転移するというものだった。ロマンスに彩られ特異な時間旅行の手法とノスタルジックな文体で知られる作品。続編に「時の旅人」がある。
- マイナス・ゼロ(広瀬正) 1970年
- タイムマシン/昭和38年の東京から、タイムマシンにより戦前の昭和7年に取り残された主人公浜田俊夫の半生を描く。日本を代表する時間テーマ作家・広瀬正の処女長編。
- 美亜へ贈る真珠(梶尾真治) 1971年
- 早川書房版 :ISBN 4150307318
- 時の流れを遅らせる小部屋/時の流れが遅い小部屋にこもって未来へ旅しようとする男と、現代に残った女の恋物語。
- 戦国自衛隊(半村良) 1971年
- 天変地異によるタイムスリップ/近代兵器を装備した自衛隊の小隊が戦国時代に飛ばされてしまう。
- 時をかける少女(筒井康隆) 1972年 - 映画化・ドラマ化(『タイム・トラベラー』)
- 新潮社版 :ISBN 4041305101
- 薬物による超能力/平凡な少女が、突然時間移動の超能力者となってしまう。未来の科学者が、過去の植物を研究するためのタイムトラベルに使用した薬物が原因であった。ジュブナイルSF短編の代表作のひとつ。
- 笑うな(筒井康隆) 1975年
- 新潮社版 :ISBN 4101171114
- タイムマシン/タイムマシンを作った男が、友人に「笑うなよ」と自作のマシンを紹介した時点へ、繰り返しタイムトラベルする。同名の短編集中の一作。筒井康隆のスラップスティックSFショートショート作品の代表作のひとつ。
- 超人達のコーヒーブレイク(さだまさし) 1976年
- 著「本 人の縁とは不思議な物で…」に掲載された短編小説。地震をきっかけにタイムスリップした二人だが、過去の世界では自分はおろか両親も知り合いも存在しなかったというもの。
- 望みもなくしてなんとかこの世界で生きようとするが、三億円事件の話を思い出し、自分たちであれば警察を欺いて時効を迎えることが出来るのではないかと画策する。
- 七瀬ふたたび(筒井康隆) 1978年
- 超能力によるタイムトラベル/テレパス(読心能力者)の七瀬と、さまざまな超能力者の対決を描く連作アクションSF。第3話「七瀬 時をのぼる」で、タイムトラベラー・漁藤子が登場。ただしこれは、時間移動ではなく並行宇宙への移動である可能性であることが、能力者本人によって指摘されている。
- タイムスケープ(グレゴリイ・ベンフォード) 1980年
- 過去への通信/環境汚染により破滅に瀕した1998年の地球から、1962年のカリフォルニアへ破滅を食い止めるためのメッセージが送られる。タキオンによる過去への通信を題材としたハードSF。
- 未来からのホットライン(J・P・ホーガン) 1980年
- 東京創元社版 :ISBN 4488663060
- 過去への通信/過去や未来と情報をやりとりできる装置を発明したマッドサイエンティストの叔父と助手の主人公は、時空の構造を解明していく。おりしも人類すべての存亡に関る危機が発生、主人公は過去の自分に警告を送る。
- ふたりは屋根裏部屋で(さとうまきこ)1985年
- あかね書房:ISBN 9784251061348
- 昭和59年に新しく越して来た古い西洋館の家には「あかずの間」があった。主人公の少女エリが1人で留守番する時だけ「あかずの間」が開く。扉の向こうは昭和9年。昔その西洋館に住んでいた少女ルミナとの友情を描いた作品。
- 8ビットの魔術師(東野司) 1990年
- 早川書房 :ISBN 4150303363
- 過去への通信・ゲート/ネット上の情報だけがタイムトラベルする。ネット探偵局ミルキーピアの社員・片山秀人は、自分の意識をネット上のバーチャル空間に移す「ネットもぐり」が特技である。開発中ハードウェアの過去に飛んでしまった演算処理結果を持ち帰るという依頼を受ける。ミルキーピア物語シリーズの第6作(4巻目)。
- 創竜伝 (田中芳樹)1987年 - 現在
- 講談社版
- タイムマシン/竜王四兄弟は崑崙(仙界)を訪れ、宝貝「辰航」で時間旅行をする。空間を移動することと時間を移動することは同義という理論が語られる。
- それゆけ!宇宙戦艦ヤマモトヨーコ (庄司卓)1993年 - 現在
- 富士見ファンタジア文庫版
- 並行世界間移動による擬似的タイムトラベル/相対未来の30世紀、応用時間工学技術者カーティス・ローソンが事象転換機「クロノスブレインシステム」を開発。相対過去の現代人洋子たちを、宇宙戦艦のパイロットとして勧誘する。2つの世界は時間軸が千年ずれたパラレルワールドであり、タイムパラドックスは発生しえない。
- タイム・シップ(スティーヴン・バクスター) 1995年
- 早川書房版 上:ISBN 4150112215 下:ISBN 4150112223
- タイムマシン/H.G.ウェルズ遺族が公認した「タイムマシン」の続編。
- 時と人 三部作(北村薫)
-
- スキップ 1995年
- 新潮社版 :ISBN 4101373213
- 睡眠によるタイムスリップ/昼寝をしていた17歳の真理子は、目覚めると夫も子供もいる42歳の国語教師に「スキップ」していた。失われた時間の大きさにとまどいながらも、真理子は前に進もうと決心する。「やり直しもの」とは全く逆の異色の作品。
- ターン 1997年
- 新潮社版 :ISBN 4101373221
- 交通事故によるタイムスリップ/29歳の版画家、真希は交通事故に遭ってしまう。それをきっかけに、自分以外は誰もいない世界にスリップしてしまい、一日ごとに一定の時間に「ターン」してしまい、毎日の営為が残らない。
- リセット 2001年
- 新潮社版 :ISBN 4101373280
- (輪廻転生)/第二次世界大戦中の神戸。しし座流星群を見ようと約束していた修一と真澄は、戦火に引き裂かれ、修一は戦死してしまう。世は変わり、しし座流星群まであと4年となった年、出版社勤務の真澄は小学5年生に「リセット」された修一に出会う。
- 地下鉄に乗って(浅田次郎) 1995年
- 徳間書店刊ISBN 4-19-860081-3 ほか
- 主人公らが、1994年から1964年、終戦直後などにタイムスリップを繰り返して、知らなかった父親の人生と向きあう。
- タイム・リープ あしたはきのう(高畑京一郎) 1995年
- メディアワークス版 :ISBN 4073030604
- 意識(記憶)のタイムトラベル/平凡な女子高生、鹿島翔香はある日自分が昨日の記憶をなくしていることに気付く。彼女の日記には、自分の筆跡で見覚えのない文章が書かれていた。それは明日の自分からの手紙だった。
- タイムライン(マイケル・クライトン) 1999年
- タイムマシン/14世紀のフランスを舞台に、行方不明となった歴史学者の捜索を描く冒険活劇。この作品内の過去の世界は、量子力学の多世界解釈によるパラレルワールドとして描かれる。
- 蒲生邸事件(宮部みゆき) 2000年
- 文藝春秋 :ISBN 4167549034
- 超能力によるタイムスリップ/主人公の少年が、都内の古びたホテルで出会った不思議な男。ホテルが火事に見舞われた際、男はなりゆきで少年を過去の同じ場所にタイムスリップさせる。そこはホテルの前身であった「蒲生邸」。時は昭和11年2月26日。折しも「二・二六事件」のさなかであった……。
- タイムトラベル(鯨統一郎) 2002年 - 現在
- 涼宮ハルヒシリーズ(谷川流) 2004年 - 現在
- 角川書店 :ISBN 4044292019 他
- 「時間遡行」: TPDD(概念による時間移動デバイス)/平凡な高校生キョンがエキセントリックな少女涼宮ハルヒに出会ったとこから驚くべき非日常が展開する。登場人物の一人、朝比奈みくるの持つTPDDにより、主要なエピソードで繰り返しタイムトラベルが用いられ、それに伴うタイムパラドックス、バタフライ効果などさまざまなSF的現象が取り上げられている。
- 学校を出よう!(谷川流)2003年(2) I-My-Me
- 超能力/主人公が気が付くと、手の中には血まみれのナイフが握られていた。事件を通して、パラレルワールドではなく一過性時間の物語として描かれている。作品の中にはタイムトラベルに対する説明が存在する。
- サマー/タイム/トラベラー (新城カズマ)2005年
- 早川書房版 :(第一巻)ISBN 4150307458:(第二巻)ISBN 4150308039
- 地方都市に住む高校生の一人が、3秒間だけ未来へのタイムトラベルを行った。彼女の友人達はその調査に乗り出す。本編中、タイムトラベルを扱ったSF小説が列挙され、カテゴリによる分布図の作成や分類が行われている。
- 傾物語(西尾維新) 2010年
映画[]
- タイムマシン(アメリカ映画) 1959年・2002年
- タイムマシン/タイムトラベルものの古典であるH・G・ウェルズの小説の映画化。1960年版はSF映画の巨匠ジョージ・パルが製作・監督をした。2002年版はH・G・ウェルズのひ孫にあたるサイモン・ウェルズが監督をつとめた。2002年版にはタイムパラドックスの要素も持ち込まれている。
- 猿の惑星シリーズ(アメリカ映画) 1968年 - 1973年
- 相対性理論による遅延・ほか/宇宙船が不時着したのは、猿が人類を支配する惑星だった。有名なラストシーンで、未来の地球にタイムスリップしたことが明かされる。3作目の『新・猿の惑星』では過去へのタイムトラベルが描かれ、シリーズ全体を通して歴史改変テーマが扱われている。
- スーパーマン(アメリカ映画) 1978年
- タイムスリップ/クライマックスにおいて、死亡した恋人を救うべく時間遡行が行われる。トンデモ理論に基づく奇妙なタイムスリップとして取り上げられたこともある。
- 戦国自衛隊(日本映画) 1979年
- 天変地異によるタイムスリップ/先述した半村良の同名の小説が原作であるが、原作小説とは異なりアクション作品となっている。
- ある日どこかで(アメリカ映画) 1980年
- 個人的意思によるタイムスリップ/互いに違う時代に生きる男女が、時間の壁を越えて愛し合うカルトSF恋愛映画。科学的・技術的な裏づけがまったくない、強烈な意思のみによるタイムスリップが描かれている。
- ファイナル・カウントダウン(アメリカ映画) 1980年
- 天変地異によるタイムスリップ/米海軍の最新鋭航空母艦「ニミッツ」が、太平洋戦争勃発直前の真珠湾沖にタイムスリップしてしまう。歴史を改変すべきかどうか苦悩するクルーの前に、再びタイムゲートが現れる。
- タイム・アフター・タイム(アメリカ映画)(米国公開は1979年、日本公開は1981年)
- タイムマシン/H.G.ウェルズが完成させたタイムマシンを奪い、切り裂きジャックが未来に逃走した。責任を感じたウェルズはジャックを追って現代のアメリカに降り立つ。
- フィラデルフィア・エクスペリメント(アメリカ映画) 1984年
- 事故によるタイムスリップ/第二次世界大戦中に行われた軍の極秘実験「フィラデルフィア・エクスペリメント」。だが艦船のステルス化実験は失敗に終わる。一方駆逐艦エルドリッジから二人の水兵が消失、彼らは1984年にタイムスリップしてしまう。続編あり。
- ターミネーターシリーズ(アメリカ映画) 1984年-
- タイムマシン/未来、人類抹殺を図るコンピュータ「スカイネット」が、人類側のリーダーを無力なうちに抹殺すべく過去に派遣した殺人ロボットと、同じくタイムトラベルした人類側戦士との死闘を描く。シリーズ全体でこの構図は不変だが、2作目では逆に主人公側がスカイネット(の製作過程で情報のパラドックスがある)の出現を阻止して未来を変えようと試みる。
- バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ(アメリカ映画) 1985年 - 1990年
- タイムマシン/主人公(マーティー・マクフライ)の友人の科学者(ドクターエメット・ブラウン(通称:ドク))が開発した、スーパーカー「デロリアン」を改造した自動車型タイムマシンによる冒険活劇。過去に遡った主人公は父親と母親の恋路を邪魔してしまう。このままでは自分は生まれない、という逆タイムパラドックスもの。続編のPART2・3は、綿密に細部を調整した上で、矛盾が生じないよう、ほぼ同時に制作されている。
- スタートレックIV 故郷への長い道(アメリカ映画) 1986年
- タイムマシン/地球に謎の宇宙船が接近、甚大な被害が発生する。古くからザトウクジラと交信してきた宇宙人が、通信が途絶えたのを心配してやってきたのだということが判明。しかしザトウクジラはすでに絶滅していた。クジラを未来に連れ帰るためにエンタープライズの面々が、宇宙船バウンティ号で20世紀に向けてタイムトラベルを敢行する。
- グランド・ツアー(アメリカ映画) 1991年
- パスポート型タイムマシン/事故で妻を亡くし娘のヒラリーと二人暮しのベンが自宅を民宿へ改装しているところへ、謎の旅行者達が強引に宿泊してしまう。彼らは未来から来た過去の惨事を見学するツアー参加者だった。ベンは彼らの正体に気が付くが、時すでに遅く未曾有(みぞう)の惨事が起こってしまう。タイムパラドックスも許せてしまうSFファンタジー作品。原作はC・L・ムーアの短編SF小説『ヴィンテージ・シーズン』(1946年)。
- ゴジラvsキングギドラ(日本映画) 1991年
- タイムマシン/1992年の東京に出現したUFOから現れた23世紀の未来人はゴジラの脅威を警告する。未来人と現代人は1945年にタイムトラベルし、後にゴジラとなる恐竜「ゴジラザウルス」を別の場所に転送することでゴジラを抹殺するが、今度はゴジラではなくキングギドラが出現してしまう。その背後には未来人の恐るべき陰謀が隠されていた。さらに、転移させた恐竜が別の要因でゴジラとして復活、北海道でキングギドラと激突する。
- きけ、わだつみの声 Last Friends(日本映画)1995年
- タイムスリップ/大学ラグビーの選手である鶴谷勇介は練習中に相手にタックルした瞬間意識を失ってしまう。次に気が付いたときには出陣学徒壮行会の行進の列にいた。戦争の結末を知っている彼は徴兵拒否を選択するが…。
- スタートレック ファーストコンタクト(アメリカ映画) 1996年
- タイムマシン/機械生命体「ボーグ」による過去の地球への干渉を阻止すべくタイムトラベルしたエンタープライズ一行は、人類初のワープ飛行実現に協力することになる。
- ジュブナイル(日本映画) 2000年
- ワームホール利用タイムマシン/2000年夏、祐介、岬たち4人の少年少女のもとに謎の超高性能ロボット「テトラ」が送られてくる。その頃地球には、地球の海を奪おうとする宇宙商人ボイド人の宇宙船団が迫っていた。ボイド人にさらわれた岬を救うため、地球を守るために祐介はテトラと共に戦いを挑む。
- 劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇 2001年
- 一種の超能力/旅を続けるサトシたちは、セレビィの「ときわたり」という能力によって、40年前の世界からやってきた少年ユキナリと出会い、友達となる。しかしセレビィの力を狙い、ロケット団幹部最強の男、ビシャスが現れる。また「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ」でも過去への移動が描かれている。
- リターナー(日本映画) 2002年
- タイムマシン/2084年、宇宙生物「ダグラ」の侵略により、人類は滅亡の危機に瀕していた。レジスタンスは「戦略時間兵器」という時空移送装置を使い、最初のダグラを抹殺し歴史を変えようとしていた。その時代、2002年に送りこまれた14歳の少女兵士ミリは、銃の使い手の現代人ミヤモトと共にダグラ抹殺を試みる。
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦 2002年/BALLAD 名もなき恋のうた 2009年
- 一種のゲート/野原しんのすけが自宅の庭から「天正2年」と書かれた謎の絵を掘り返したことで、戦国時代に飛ばされ、そこで出会い意気投合した侍の井尻又兵衛由俊、後を追ってきたしんのすけの家族と共に、戦争を仕掛けてくる隣国と戦う。同シリーズには、同様に戦国時代を舞台とするクレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望(1995年。こちらはタイムマシン)がある。クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃、クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁では、未来への移動が行われる。
- 戦国自衛隊1549(日本映画) 2005年
- 陸上自衛隊が開発した対プラズマ用人工磁場シールドの稼動実験中の事故により、実験中隊が戦国時代にタイムスリップしてしまう。タイムパラドックスの発生により滅亡の危機に陥った現代を救うため、遭難した実験中隊の救出部隊が編成され、人工的に同じ状況を作りだしてタイムトラベルを敢行する。
- この胸いっぱいの愛を(日本映画) 2005年
- タイムスリップ/小学校時代を過ごした福岡の門司を出張で訪れた鈴谷比呂志は、20年前にタイムスリップしてしまう。比呂志は病死してしまった初恋の女性と再開、彼女を救おうとする。
- 福井青春物語(日本映画) 2005年
- タイムスリップ/映画監督を夢見て福井で自主製作映画を撮っていた津田は、福井で本当にいい映画が撮れるのかという疑問を抱き始める。そんなとき、津田は祖父に怪しげな呪文をかけられタイムスリップする。高校時代、上京するか福井に残るかを悩んでいた。
- サウンド・オブ・サンダー(アメリカ映画) 2006年
- タイムマシン/西暦2055年、「過去を変えてはならない」「過去に痕跡を残さない」「過去の物を持ち帰ってはならない」という三原則のもと、タイムトラベルが実現していた。だが、6500万年前への時間旅行ツアーの参加者が知らずにある物を持ち帰ってしまい、6500万年の別系統の進化の波「タイムウェーブ」が現代の世界に襲いかかる。レイ・ブラッドベリの短編『いかずちの音』が原作。
- 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE(日本映画) 2006年
- タイムパラドックス/仮面ライダーカブトの資格者である天道総司は、不治の病に罹った妹の日下部ひよりを救うべく過去の改変を計画する。ラストシーンで発生したタイムパラドックスが、TVシリーズ第一話の冒頭に関連するような描写になっている。
- バブルへGO!! タイムマシンはドラム式(日本映画) 2007年
- タイムマシン/2007年、財政赤字と高齢化の進行で日本は破綻しつつあった。フリーターの田中は財務省の役人である下川路の依頼を受け、バブル崩壊の阻止と過去の世界で行方不明となった母を救うべく、バブル崩壊直前の1990年3月へと向かう。タイムマシンは日立家電製作所に勤める主人公の母による洗濯機の水流実験の中で偶然誕生したものであり、外観はドラム式洗濯機そのもの。
- 仮面ライダー電王 映画作品群(日本映画) 2007年 -
- タイムマシン/時の列車「デンライナー」(本作でのタイムマシン)を主題においた作品群。映画第1作では、「デンライナー」が牙王(仮面ライダーガオウ)率いる列車強盗団にジャックされ、牙王は戦国時代にタイムスリップし、全ての時間を自在に駆け巡ることが出来る「神の路線」を走る列車を手に入れようとする。良太郎(仮面ライダー電王)達は、桜井侑斗(仮面ライダーゼロノス)の協力を得て、牙王の後を追う。
- 言えない秘密 不能説的.秘密(台湾映画) 2007年
- タイムスリップ&タイムパラドックス/楽譜が結ぶ運命の出会い。そこに隠された〝秘密〟。音楽学校に転入してきたシャンルンは取り壊されることになっている旧校舎から聴こえるピアノの曲に心を奪われた。そしてその音楽室の古いピアノを弾いていたシャオユーと出会う。 互いに惹かれあい恋に落ちた二人だったがシャオユーには決して“言えない秘密”があった…。
- 僕の彼女はサイボーグ(2008年)
- 未来の自分から贈り物/2008年の秋、自分の誕生日を孤独に祝うジロー(僕)の前に、一年前出会った少女と同じ姿のサイボーグ(正確にはアンドロイド)が未来からやって来る。彼女は、銃の乱射事件に巻き込まれて全身麻痺に陥った未来のジローから、若かりし頃のジローを守る任務を命じられてやってきたのだった。恋愛物での「障壁」としての時間と、それを取り払うものとしてのタイムトラベルが浸透した一例
舞台[]
- 銀河旋律(演劇集団キャラメルボックス) 1992年・1999年
- タイムマシン/タイムトラベルが実用化された時代。ニュースキャスターの主人公は放送中に激しいめまいに襲われる。過去を改変されてしまった主人公は1時間というタイムリミットの中、失われそうな過去を取り戻すために過去へ向かう。
- サマータイムマシン・ブルース (ヨーロッパ企画) 2003年 - 映画化
- タイムマシン/大学のSF研究会に、突如タイムマシンが出現する。これ幸いと、部室のクーラーの壊れてしまったリモコンを過去の部室から持ってくるが、よく分からないうちに大混乱した事態を収拾すべく四苦八苦するはめになる。前述のバック・トゥ・ザ・フューチャーへのオマージュ作品。
漫画[]
- ふしぎな少年(手塚治虫) 1961年「タイム・マシーンのおんぼろ事件」
- 情報タイムトラベル/近未来。タイムマシーンを開発できるかどうか、全財産を賭けてある科学者と賭けをして負けた男が、試作段階のタイムマシーンを使って「科学者が赤ん坊である間に殺してくれ」と書いた日記帳を過去の自分に向けて送る。その結果、日記を見た過去の時間軸にいる男はのちに科学者となるその赤ん坊を殺そうと企み、主人公と争いになる。
- サイボーグ009 移民編(石ノ森章太郎) 1968年 - アニメ化
- タイムマシン/第三次世界大戦のため絶滅の危機に瀕した未来人が現代へ侵略を行い、009たちと対立する。未来人の指揮官は009と003の子孫である。最終的にはタイムマシンの改良に成功、未来人たちはさらに過去へと旅立ち、人類の祖先となるだろうことが示唆される。なお、続編の時空間漂流民編で、人類発祥の時代への旅が描かれている。
- ドラえもん(藤子・F・不二雄) 1969年 - 1996年 - アニメ化
- タイムマシン/22世紀の少年・セワシが自らの貧乏な境遇を改善するため、原因である先祖(祖父の祖父にあたる)・野比のび太を矯正させる目的で猫型ロボットの「ドラえもん」を過去に送りこむ「いかさま師のタイムパラドックス」もの。特に劇場版アニメではタイムマシンで過去や未来に行き冒険を繰り広げる話が多い。原作漫画の他の話でも、数々のタイムパラドックスが発生している(ゴキブリの起源、作中の漫画「ライオン仮面」「時空パトロール7」の出所など)。なお、原作の設定では2003年にタイムホール発見、2008年にタイムマシン発明とされている。
- 漂流教室(楳図かずお) 1972年 - 1974年 - ドラマ化
- 天変地異によるタイムスリップ/ごく普通の小学校がダイナマイトの爆発の衝撃により、荒廃した異世界に送られてしまう。犯罪者と化した大人や怪物の襲撃、小学生同士の殺し合いといった過酷なサバイバルの中、この世界が未来の地球であることが明らかになっていく。
- キテレツ大百科(藤子・F・不二雄) 1974年 - 1977年
- タイムマシン/主人公キテレツが彼の祖、キテレツ斎の著書「奇天烈大百科」から発明を再現し、作ったロボットコロ助とともに活躍する。航時機というタイムマシン(過去への遡行のみ、但し一回25年後に行ったことがある)が発明された経緯において情報のパラドックスが緻密に描かれる。
- T・Pぼん(藤子・F・不二雄) 1978年 - 1986年 - アニメ化
- タイムマシン/とある事件でタイムパトロールに加わった並平凡(なみひら・ぼん)が、パートナーの少女と協力しつつ、さまざまな時代で不慮の死を遂げた人々を救う一話完結の連作シリーズ。本作のタイムパトロールは「不幸な死を遂げた人々を、歴史が変更されない範囲で救う組織」という設定になっている。
- パタリロ!(魔夜峰央) 1978年 - 現在 - アニメ化
- 超能力/ギャグ漫画。主人公のパタリロ8世は、事故により偶然タイムトラベル能力(タイムワープと呼ばれる)を獲得し、訓練によって能力者となった。基本的にはギャグの小道具だが、タイムパラドックスをモチーフとした話もたびたび描かれる。
- 新デビルマン(永井豪)1979年 - 1981年
- 超能力/タイムパラドックスによって地球を支配しようとするデーモンを阻止するため、不動明と飛鳥了が過去へと飛び戦う。なお、明と了のタイムトラベルは了の能力によるものだが、本作は時系列的には『デビルマン』の中盤に位置するため、了は自分の正体に気づいておらず、この能力を無意識に使用しているという設定。
- 銀河鉄道999(松本零士)1979年 - 1981年 - アニメ化
- ゲートおよびタイムマシン/「時間城の海賊編」に登場する時間城は巨大なタイムマシンであり、主人公星野鉄郎は己の母親が殺害される悲劇を再体験させられてしまう。「時間移動した者は過去の生命体や(ある程度以上の)過去の物理現象へ影響を及ぼすことはできない」という独自解釈によってタイムパラドックスを回避している。
- アレックス・タイムトラベル(清原なつの) 1981年 - 1982年
- タイムマシン/少年科学者がタイムマシンを開発。その結果、自分をとりまく強固な社会管理体制に疑問を持ち逃亡生活を送ることになる。
- Dr.スランプ(鳥山明) 1980年 - 1984年 - アニメ化
- タイムマシン/ギャグマンガ。則巻千兵衛、ターボ親子の造る「タイムくん」や「タイムマシン」などで、過去や未来への時間旅行がたびたび描かれる。
- ドラゴンボール 人造人間セル編(鳥山明) 1984年 - 1995年 - アニメ化
- タイムマシン/人造人間により壊滅状態に陥っていた未来から来た青年トランクスは、未来を変えるため、病で死ぬはずだった孫悟空に薬を渡す。しかし、すでに起こっていた未来は変わらず、また彼(本編とはまた別次元のトランクス)の行為によりセルという新たな敵が生み出されてしまう。タイムパラドックスによる未来の分岐、パラレルワールド説を採用している。
- ちょっとまってて(青山剛昌)1987年
- タイムマシン/天才高校生・高井豊は、2歳年上の恋人・阿部麻巳子と同い年になるよう、過去に戻るためタイムマシンを発明する。しかし麻巳子がそのタイムマシンを使ってしまい、未来へとタイムスリップしてしまう。
- タイムウォーカー零(飛鷹ゆうき)1991年
- 超能力/主人公は超能力によるタイムトラベル能力を持ち、過去を変えることで現在をも変えるという「仕事」を請け負っている。
- ときめきトゥナイト(池野恋) 1982年 - 1994年 - アニメ化
- ゲート/主人公の家の地下に「過去の扉」、「未来の扉」がある。魔界の大王が主人公一家の消滅を狙って過去に刺客を送るが失敗し「過去の扉」は消滅する。また「未来の扉」の先の将来は架空(使用者の願望と不安を投影)と現実が半々になっている。
- 美少女戦士セーラームーン(武内直子) 1992年 - 1997年 - アニメ化
- 時空の鍵/第2部にて、30世紀の未来クリスタルトーキョーから主人公うさぎの娘であるちびうさが、時空の門番であるセーラープルートの力で過去に助けを求めてやってくる。後半ではうさぎ達7人は未来にタイムスリップして未来の世界を救い現代に帰る。未来のうさぎと現代のうさぎが一度対面しているがそれによって起こるタイムパラドックスは特に描かれてはいない。アニメではRちびうさ編に該当。後のシリーズでもちびうさは未来と現代を何度か行き来している。
- 犬夜叉(高橋留美子) 1996年 - アニメ化
- ゲート/古井戸の底が500年前の世界につながっていて、現代の女子中学生・日暮かごめが古の妖怪達と知りあって旅をする。
- キン肉マンII世 究極の超人タッグ編(ゆでたまご)1998年 - 現在
- 超能力およびタイムマシン/過去へ遡りタイムパラドックスを利用して覇権を奪おうとする時間超人。彼らを追ってタイムスリップした新世代超人軍、さらに旧作『キン肉マン』の伝説超人との三つ巴の戦いがはじまった。基本的に格闘アクション作品だが、たびたびタイムパラドックスが描かれる。
- クロノアイズ/クロノアイズ・グランサー(長谷川裕一) 1999年 - 2002年/2002年 - 2003年
- タイムマシン/普通の高校生のタイキは、奇妙な4人組によって強引に310世紀に存在する時空監視組織「クロノアイズ」の一員にされる。未来改変を企てる時空犯罪結社「ハデスサイズ」との戦いの中で、タイムパラドックスの重大な秘密と、クロノアイズ設立の理由が明らかになる。2003年星雲賞コミック部門受賞作。
- RAVE(真島ヒロ) 1999年 - 2005年
- 魔法/ヒロイン・エリーの失われた記憶の鍵を握るリーシャの墓へと向かったハル、エリー、ジークハルトが、魔導精霊力の暴走により52年前へとタイムスリップしてしまう。歴史改変によるタイムパラドックスの危機を脱したハルたちは、エリーの記憶の謎とジークハルトの過酷な運命を知ることになる。
- 電脳少女☆Mink(立川恵) 1999年 - 2002年
- タイムマシン/サイバーパンク要素を用いた魔法少女系作品。主人公たちが偶然手に入れたアイドルへ変身する力は、未来からもたらされた技術だった。タイムパトロール機関サイバー・セキュリティーがそれに気づく。時間移動の方法は、一種のコンピュータ・ネットワークへのアクセス。
- ジパング(かわぐちかいじ) 2000年 - アニメ化
- 天変地異によるタイムスリップ/自衛隊のイージス艦「みらい」が太平洋戦争中の南太平洋に出現。「みらい」に救助され、偶然太平洋戦争の顛末を知った帝国海軍士官が、歴史を変えようと試みる。発端部分は『ファイナル・カウントダウン』と類似している。
- JIN-仁-(村上もとか)2000年 - 2010年 - ドラマ化
- 特異現象/ある脳外科医が奇形腫瘍を持った謎の男との接触により、幕末の日本にタイムスリップ。自身の行為が歴史に影響を及ぼすことを危惧しながらも、その時代の人々を近代医療で救っていき、(作品中における)幕末の医療技術に大きな影響を及ぼしていく。
- リプレイJ(今泉伸二)2001年 - 2004年
- 特異体質/証券会社に勤務する中年男性・室伏周平は、ある日心臓発作で倒れる。そして再び目覚めたとき、彼は20代まで若返り、バブル絶頂期の時代にタイムスリップしていた。室伏は過去の記憶を元にさまざまな事業や人助けを成功させていくが、そんな中でもう一人の「リプレイヤー」、神代と出会う。ケン・グリムウッドの小説『リプレイ』が原案。
- 魔法先生ネギま!(赤松健) 2002年 - 現在 - アニメ化 実写化
- タイムマシン/主人公ネギ・スプリングフィールドは教え子の超鈴音から渡された懐中時計型タイムマシン「カシオペア」で1日ずつ過去へ戻り、麻帆良祭の同じ日を何度も楽しむ。しかし超が歴史改変を企てる未来人だと知り、阻止しようとするが、歴史改変世界へと飛ばされてしまう。携帯式タイムマシンが時間跳躍による攻撃回避や擬似的な瞬間移動、時間停止などで戦闘に利用される。
- 家庭教師ヒットマンREBORN!未来編(天野明) 2004年 - 現在 - アニメ化
- タイムマシン/現在の自分と10年後の未来の自分を5分間だけ入れ替える「10年バズーカ」の誤射で、中学生沢田綱吉(ツナ)はなぜか9年10ヶ月後の世界へと飛ばされ、戻れなくなってしまう。ツナは過去に戻る手がかりとなる、ある少年を探し始める。入れ替わりをタイムトラベルに応用したもので、別の時間軸にいる自分自身に遭遇する可能性がない。
- ゴールデン・デイズ(高尾滋)2006年 - 2007年
- 天変地異によるタイムスリップ/病床に臥せっていた祖父が危篤となり、病院へ駆けつけた孫の光也が、地震により16歳の頃の祖父・慶光がいた大正時代へとタイムスリップしてしまう。そこに慶光はおらず、周りの人々は光也を慶光と勘違いする。
- 夏のあらし!(小林尽) 2006年 - 現在 -アニメ化 -
- 特異体質/横浜大空襲で被災した少女が2000年代にまで少女のままで存在して、喫茶店で働くが店に訪れた関係者と現在の相手とつなぐことで過去へトリップしてしまう真相を追究する。
- レッツ☆ラグーン(岡崎武士) 2007年 - 現在
修学旅行中、乗っていた船の海難事故で無人島に漂着した少年が、10日間の無人島生活後に海難事故15分後にタイムスリップし救助される。
- 僕はビートルズ(漫画:かわぐちかいじ 原作:藤井哲夫)2010年 -
- ビートルズのコピーバンド「ファブ・フォー」のメンバーのレイが脱退を宣言。その後六本木駅のホームから転落し、ビートルズがレコードデビューする前の年である1961年にタイムスリップ。ショウとマコトが「ファブ・フォー」としてレコードデビューを決意する。
アニメーション[]
- スーパージェッター 1965年 - 1966年
- タイムマシン/主人公のジェッターはタイムパトロール。時空犯罪者を追跡中の事故で、タイムマシン「流星号」のタイムトラベル機能が故障してしまう。20世紀から動けなくなったジェッターが、その時代で活躍する。
- ドカチン 1968 - 1969年
- 原始時代から現代にタイムスリップしてきた家族と現代人の織り成す、いわゆる『ドタバタもの』。
- タイムボカンシリーズ 1975年 - 1983年・2000年・2008年 - 2009年
- タイムマシン/タイムトラベルしての宝探しを基本プロットとしたギャグアニメ。基本的に舞台移動手段でしかないため、タイムパラドックスや歴史改変の要素はなく、「ヤッターマン」「イタダキマン」ではタイムトラベルをしない。ただしヤッターマンでは一回タイムアンコウと呼ばれるタイムマシンで過去へ行く話があり、リメイク版「ヤッターマン」でもタイムトラベルをするエピソードがある。タイムパトロールという設定の「オタスケマン」はパラドックス阻止がテーマである。
- まんがはじめて物語シリーズ 1978年 - 1991年・2001年
- 個人的超能力またはタイムマシン/実写とアニメを併用した子供向け教養番組。特殊能力を持つ案内役のキャラクターと人間の女性が、さまざまな物事の起源を探るために過去の世界へタイムトラベルし、歴史的人物と交流しながら現代へ至るまでの変化と発達を見届ける。事実や定説を紹介・解説するための手段でしかないため、タイムパラドックスや歴史改変の要素はない。移動手段は毎回キャラクターの超能力のように描かれるが、回によっては「タイムマシンの調子が悪い」などと言うことがある。
- 科学冒険隊タンサー5 1979年 - 1980年
- タイムマシン/世界各地で古代遺跡などに大異変が起きた。タンサー5の5人のメンバーはタイムタンサーを駆り、遺跡の設立年代まで異変の原因を調査しに行く。基本的に過去へ要因を調べに行くだけであり、タイムパラドックスの要素はない。またメカ描写のみ特撮による実写の作品である。
- ムーの白鯨 1980年
- 超能力によるタイムスリップ/3万年前、世界を征服しようとしていたアトランティスはムーの指導者ラ・ムーにより大陸ごと異次元に飛ばされ、西暦1982年にタイムスリップする。予めこのことを予期していたラ・ムーによって集められたムー戦士の生まれ変わりの少年少女たちがアトランティス帝国に立ち向かう。物語の基本設定として、冒頭に過去から現代へのタイムスリップが起きるだけで、タイムパラドックス要素はない。
- 宇宙大帝ゴッドシグマ 1980年 - 1981年
- タイムマシン/西暦2300年に地球人類の侵略を受けたエルダー星人は、不利な戦況を逆転するため、地球人類の新エネルギーの強奪とタイムパラドックスの発生を企図して、250年過去の西暦2050年にタイムトラベルして木星の衛星イオを侵略し、さらに地球を狙い、それを巨大ロボット・ゴッドシグマが迎え撃つ。過去から未来を改変するというパターンとなっている。
- 宇宙戦士バルディオス 1980年 - 1981年
- 事故によるタイムスリップ/S-1星は環境破壊により滅びつつあった。権力を簒奪(さんだつ)し総統を名乗るガットラーは、星間移住を企て地球を侵略する。敵対する主人公マリン・レイガンは地球人とともに、かつての同胞と戦う。物語終盤でタイムトラベルの存在と、その悲劇的な結末が明かされる。
- 未来警察ウラシマン 1983年
- 事故によるタイムスリップおよび超能力/2050年に出現した少年は記憶を失っていた。過去から未来への転移=ウラシマエフェクトにより超能力者・ウラシマンとなったと考えられた少年は、ウラシマ・リュウと名づけられマグナポリス38分署の機動刑事となり、犯罪組織・ネクライムと戦う。物語終盤にはウラシマンの能力が発動、元の時代の1983年にタイムトラベルする。なお、作中のウラシマエフェクトはウラシマ効果とは無関係。
- ママは小学4年生 1992年
- 事故によるタイムスリップおよびタイムマシン/10歳の女の子・水木なつみのもとに、落雷とともに赤ちゃんが出現する。15年後の自分が産んだ子供だとわかり、なつみは自分が育てることを決心、同居する叔母の私生児ということにして、ママと小学生の二足のわらじ生活がはじまった。基本的にはヒューマンドラマだが、パラドックスがらみの話も見られる。終盤では市井の発明家によるタイムマシンも登場する。1993年星雲賞メディア部門受賞作品。
- 恐竜惑星 1993年 - 1994年
- 仮想タイムマシン/NHK教育天才てれびくん内で放送された実写・CGを織り交ぜたハードSFアニメ。主人公の萌は、超仮想空間の暴走により内部で起こったタイムパラドックスを修正しようとする。続くジーンダイバーでは原初生命の時代まで遡る。
- VS騎士ラムネ&40炎 1996年
- 時空間を移動する超能力/時間移動能力を持つ勇者ラムネスは、強大な力を持つ大邪神アブラームを倒すため、アブラームが誕生したばかりの過去へ仲間とともに飛ぶ。しかしこのことが原因で、5千年にもわたる魂の牢獄・ラムネス伝説が生まれることになる。
- ルパン三世 霧のエリューシヴ 2007年
- タイムマシン/ルパン一味は、時を越える力を持つという「白きたまゆらの秘宝」伝説を調べていたが、ルパン33世に恨みを抱く未来人魔毛狂介により、500年前に飛ばされてしまう。ルパン達は現代に帰るため、不二子の祖先・お不三とともに秘宝の謎を解こうとする。魔毛狂介は敵役として原作漫画や第1シリーズにも登場する。
- 世紀末オカルト学院 2010年
- 宇宙人の侵略を受けて絶滅の危機に瀕した2012年から事件の発端である1999年にタイムトラベルし、未来を変える”ノストラダムスの鍵”を見つけるため様々なオカルト現象に立ち向かう。
テレビドラマ[]
- ドクター・フー(BBCドラマ)1963年-1989年,2005年~
- タイムマシン/主人公のドクター(Doctor)と呼ばれる異星人が地球人の仲間とともに時空を自由に行き来して、旅をする道中で遭遇した、地球や他の惑星で起こる理不尽な外敵侵略、タイムパラドックスを防ぐために奔走する。なお、時間移動には外見が電話ボックス型であるターディスと呼ばれるタイムマシンを利用する。
- タイムトンネル(米国テレビ映画) 1966年
- タイムマシン/アリゾナ砂漠地下で建造中の巨大定置型タイムマシンの開発中止に反発する科学者が実験を強行、未完成のため、時間をさまよう放浪者となってしまう。もう1人の科学者が後を追い、2人はそれぞれさまざまな歴史的事件に遭遇する。製作、監督はSFテレビドラマの巨匠アーウィン・アレン。「国家計画としてのタイムマシンの開発」というコンセプトに基づいている。
- スタートレック・シリーズ(米国テレビドラマ)1968年-2005年
- 宇宙船によるタイムトラベル他/古代異星人の残したゲートという装置の利用、太陽の重力場を利用して時間の壁を破るスリングショット現象、時間流に影響を与えるクロノトン粒子を使いタイムトンネルを開く等、頻繁にさまざまなタイムトラベルが描かれた。シリーズで描かれた時代よりさらに未来ではタイムトラベルが一般化しており、「過去」のタイムトラベルとタイムトラベラー(言及される代表はジェームズ・T・カーク)を監視している。
- タイムトラベラー(NHK少年ドラマシリーズ) 1972年
- 薬物による超能力/筒井康隆原作「時をかける少女」のドラマ化。
- 恐竜戦隊コセイドン 1978年-1979年
- タイムマシン/21世紀、人類はタイムトラベルを実現し、中生代に植民地を建設、タイムGメンが時空間を管理していた。中生代を侵略するゴドメス星人を、タイムGメンがタキオンエンジンを装備した母艦コセイドン号で迎え撃つ。
- 俺はご先祖さま 1981年
- タイムマシン/愛が危険思想とされる未来から、大学生の少女が祖先である現代(1980年)のルポライターのもとに愛を調査しにやって来る。ルポライターは少女の持つ未来の記事で次々と特ダネをものにするが、未来からポリスロボットが少女を追ってくる。
- 時空戦士スピルバン 1986年 - 1987年
- タイムマシン/主人公たちの故郷であるクリン星を救うため、人々は二人を地球に送り出したが、実はクリン星は未来の地球だった。
- NASA~未来から落ちてきた男~ 1991年
- 事故によるタイムスリップ/日系人宇宙飛行士のウエノ・ノブオはスペースシャトルのミッション中に事故に遭う。スペースシャトルが不時着した場所は終戦直前の広島に近い町だった。
- 特捜エクシードラフト 1992年 - 1993年
- タイムマシン・レーザー/超時空理論の世界的権威である夏目博士が開発するが、何者かに設計図を奪われ、助手で息子の達也が拉致される。事件を阻止し、犯人を殺害するため博士は5年前へタイムスリップするが、すべては金のための達也の狂言だった。現在に戻った博士は、エクシードラフトに装置の破壊を依頼する。
- タイムキーパーズ(木曜の怪談ファイナル)1997年
- タイムマシン/1997年と2040年を結ぶタイムトンネルが発見され、時間改変を防ぐためにタイムパトロールが結成された。中学3年生の里中廉太郎は43年後の未来からやってきた時空捜査官のリョウとケイに出会い、時空犯罪を防ぐために協力する。後に、廉太郎が未来でのタイムパトロール結成に密接に関わっていること、そしてリョウの父であることが明らかになる。
- 虹色定期便(第1シリーズのみ)1997年- 1998年
- タイムマシン/西暦3000年、精神病原体「キルケーウイルス」により衰退した人類はミレニアム帝国の圧政下にあった。レジスタンスのアスラは20世紀末にタイムスリップ、ウイルスを発生前に根絶しようとする。一方、歴史改変を阻止すべく帝国軍も後を追う。 本格的特撮によるSF設定の児童道徳番組。
- 7デイズ時空大作戦(米国テレビドラマ)1998年-2001年
- タイムマシン/アメリカ国家安全局(NSA)は、ネバダ州の秘密基地「ネバーランド」で「バックステップ計画」を遂行していた。エリア51に不時着した異星人の宇宙船の技術を利用し、7日間だけ過去へ遡れるタイムマシン「カプセル」で人類に振りかかった惨劇を未然に防ごうとする。
- 君といた未来のために~I'll be back~ 1999年
- 死亡による逆行/主人公は死亡事故をきっかけに2000年から1995年へ戻り、また2000年が来ると死亡して1995年に戻る人生を繰り返す。同じくループする四年間に閉じこめられた者達と、この時間の牢獄から抜け出すべくタイムトラベルの原因を探っていく。
- 未来戦隊タイムレンジャー(スーパー戦隊シリーズ) 2000年 - 2001年
- ゲート/西暦3000年の凶悪犯たちが1000年前(2000年)へ逃亡。時間保護局から派遣された4人が現代人の青年を仲間に加え、彼らを逮捕するために戦う。物語の終盤、2001年に「大消滅」と呼ばれる全地球規模の災害が発生することが明らかになる。「大消滅」を阻止すればタイムパラドックスが起きると知った4人は苦悩する。
- がきんちょ~リターン・キッズ~(ドラマ30) 2006年
- 事故によるタイムスリップ/真知(主人公)は結婚式場のバルコニーから転落、1988年にタイムスリップしてしまった。さらに、真知を探していたももが秘密基地で真知の携帯電話を見つけ、1988年から2006年へとタイムスリップしてしまう。
- HEROES(米国テレビドラマ)2006年
- 超能力によるタイムトラベル/日食の日に偶然時空間を操る能力を手に入れた日本人、ヒロ・ナカムラは能力を制御できず未来のN.Yへ飛んでしまう。そこで知ったN.Yの危機を回避するため、能力者達が立ち上がる。劇中ではこの能力が重要な能力として描かれるシーズンもあり、過去へ移動し危険な化学式を破棄しようと奮闘したりこの能力を得た他の能力者も登場する。
- 仮面ライダー龍騎(平成仮面ライダーシリーズ) 2002年
- タイムベント/仮面ライダーオーディンが使用する、時間を逆行してしまう特殊アドベントカード。第28話で龍騎、ナイト、ゾルダ、王蛇の前に突如現れたオーディンは、ライダーバトルは今のまま戦い合えばいいが、少し修正が必要になったと告げて時間を戻した。主人公である龍騎(城戸真司)はライダーになる前の時間に戻り、失われる記憶の中で運命を変えようとする。結果的に同じことの繰り返しは防げないが、戦う意志に新たな方向性を見出した。
- 仮面ライダーカブト(平成仮面ライダーシリーズ) 2006年
- 特殊能力/劇中に登場する「カブト・ハイパーフォーム」は、タキオン粒子を自在に操作する能力「ハイパークロックアップ」によって時間を巻き戻す能力を有する。これによって、倒されるはずだった味方を助けるなどの活躍を見せた他、劇場版ではこの能力が物語の大きな鍵となっている。
- 仮面ライダー電王(平成仮面ライダーシリーズ) 2007年
- タイムマシン/未来からやって来た精神体「イマジン」が、時の流れを改変するために2007年の世界に侵略を始めた。気弱で不運な少年、野上良太郎は時の運行を守る「電王」の資格者となり、電車の形状をしたタイムマシン「デンライナー」で過去に向かいイマジンと戦う。作中のタイムパラドックス解消や敵側の時間移動には「人の記憶」が関っており、物語後半ではこの「時間と記憶の関係」が重要なテーマとなる。
- 仮面ライダーキバ(平成仮面ライダーシリーズ) 2008年
- 時空間ゲート/主人公・紅渡がライダーとなって活躍する2008年と、その父親の紅音也が活躍する1986年が舞台。物語中盤まで2つの時間軸を分けて描かれていたが、中盤以降で2008年の登場人物が1986年にタイムスリップして音也と共に敵と戦う場面、恋人を自分の手で殺してしまった(と思いこんだ)渡が、恋人の死を帳消しにするために「僕を誕生させてはいけない」と音也に懇願する場面などが見られた。
- プロポーズ大作戦 2007年
- 妖精の超能力/岩瀬健はついに告白できないまま、大好きだった幼なじみの吉田礼の結婚式に出席する羽目になる。式のさなか、激しい後悔に襲われる岩瀬の前に英国紳士風の自称妖精が現れ、過去へ戻るチャンスを与える。パラドックスがストーリーの鍵を握っている。
- モップガール 2007年
- タイムリープ/ウェディングプランナーから関連会社の葬儀屋「リトル・エンジェルズ」に勤めることになった長谷川桃子は、死者の遺品に触れることにより時間を遡る能力を身につける。死ぬ運命にある者を死から未然に救うため上司の大友将太郎と共に奔走する。原作である同名小説とは設定が大きく異なっており、タイムリープは登場しない。
- ジャーニーマン ~時空を越えた赤い糸(米国テレビドラマ) 2007年
- タイムテレポート?/ある日突然、時空を超える能力が目覚めたダン。原因もどこに行くかも解らない。しかし一定の法則があり、自分が生まれて現在までを行き来する。そして必ず、誰かを助けないと帰れない。現在に残る家族のために、時空の波に翻弄されるダン。しかしそこに、かつての婚約者が現れたことで、タイムトラベルと三角関係が絡み合う。
- 日付変更船プッカリーノ(天才てれびくんMAX内コーナードラマ) 2008年度
- タイムマシン/自然のバランスを保っていた世界樹が1031年に何者かによって切り倒されてしまったことから、2208年の地球は暗黒ガスに覆われて危機に瀕していた。その少し前の時代からはくろひろ団ともんじが、2208年からは聖夜、翼、理来が日付変更船(タイムマシン)で2008年へ行き、現代の子供から選んだてれび戦士と共に、世界樹が切り倒されない未来を作ることを目指す。
- リセット 2009年
- タイムワープ/人生の岐路における選択のやり直しをして後悔を消したいと思っている人間たちの前に、時空の支配者アンリが現れる。タイムワープ能力で、現在の記憶を保ったまま、選択に失敗した時点にまで遡ることができるが、能力は2回までしか使えない。
- 10年先も君に恋して 2010年
- タイムマシン?/主人公の前に現れたいかにも怪しげな中年男は、10年後の世界(2020年/平成32年)の世界からやってきた、主人公の未来の夫だった。彼は離婚に至ってしまった主人公との結婚そのものを無くそうと、何も知らない現代の自分と主人公との出会いを妨害するが、それでも2人は出会って恋に落ちてしまい、事態は複雑化していく。
ゲーム[]
- 時空の旅人 1986年
- タイムマシン/未来の時空管理局員である主人公は、人類の歴史を平和なものに変えるために過去へ向かう。そこで織田信長をはじめとする歴史上の著名な人物からの質問に答えることにより、未来が幾つかのパターンに変化する。なお、同名のアニメ映画とは別の内容になっている。
- R-TYPEシリーズ 1987年 - 2003年
- 異層次元航法推進システムを搭載した戦闘機R-9シリーズは、通常空間、亜空間、虚数空間、異層次元へ、跳躍が可能であるが、R-TYPE FINALにて同時間軸での時空間移動も可能であることが定義されている。また、殲滅対象のバイドも未来人が破棄した特殊生物兵器が過去へと流出した成れの果てという設定である。
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 1988年
- 時のねじれ/テドンの村は滅びた村であり、夜になると村人の「生前の姿」が見られる。単に幽霊が出ているだけのようにも解釈できるが、村の中のある場所に生きているうちに目的を果たせなかった旨の書き遺しがあり、未練の中で死んだと思われる住人に対して夜のうちに願いを叶えてやると、その書き遺しが「目的を果たせて良かった」というものに変わり、未練を残さず死んだことに変わる。
- ソニック・ザ・ヘッジホッグCD 1993年
- ステージ中に、光速を超えることによるタイムワープがある。すばらしい未来のためにソニックが時間を越えて冒険する物語。
- クロノ・トリガー 1995年
- ゲート、後にタイムマシンも登場/ある少女が転移装置の試運転に挑んだが、転送装置が少女の持っていたペンダントと思わぬ反応を起こし、時空の穴を開けてしまう。それに飲み込まれて消えてしまった少女を救うべく、主人公クロノは同じ方法で時空の穴を開き、後を追う。その後の成り行きで飛ばされた未来の荒廃した姿を目の当たりにし、時空を股にかけた壮大な冒険を繰り広げることになる。メインストーリーそのものが歴史改変をテーマにしているが、それ以外でも随所に小さな歴史改変イベントが用意されている。
- テイルズ オブ ファンタジア 1995年
- 魔法によるタイムトラベル/ある日、主人公が暮らす平和な村が何者かによって襲撃される。一晩にして家族と村の仲間たちを失うクレス(主人公)とチェスター。襲撃を企んだ男は何者かによって操られており、封印されていた宿敵ダオスが目覚めようとする。ダオスを倒すため主人公らは過去と未来を行き来する。
- スターオーシャン 1996年
- ゲート/主人公が暮らす村で謎の伝染病が流行。地球人の情報により治療する手がかりは過去にしかないことを知り惑星スクリームにあるタイムゲートで過去に向かう。続編でタイムゲートの正体が判明する。
- この世の果てで恋を唄う少女YU-NO 1996年 パソコン版は18禁、セガサターン版は18歳以上推奨。
- 時空移動装置/他界した父親が主人公に遺した装置、それは並行世界へと時間を空間を越えて移動する機能を備えていた。いくつもの並列世界を渡り歩きさまざまな「可能性の世界」から装置の部品を回収し終えたとき、異世界への転移が行われる。アドベンチャーゲームの「マルチシナリオ」そのものをゲームの主題としている。あるルートで起こる悲劇を回避するためには別の並行世界で得た情報やアイテムが必要となっており、主人公が自分の意思で「別の選択肢を選んだ世界」へ移動する。
- GUILTY GEARシリーズ 1998年 - 2008年
- 体質によるタイムトラベル・時のねじれ/元々は20世紀の人間であるアクセル・ロウがある日からタイムスリップ体質になり、主人公ソルらのいる22世紀を含むさまざまな時代にタイムスリップしてしまう。また、『SLASH』以降のボス戦では、時間のねじれが生じて過去の時代のボスと戦うことになる。
- ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち 2000年
- 石版/島のはずれにある神殿の台座に石版をはめた途端、闇に包まれた見知らぬ場所へと飛ばされた主人公と2人の友人。この世界に巣食う魔物たちを倒し再び神殿に戻ると、そこには先程自分達がいた島が出現していた。ここで3人は、あの世界が過去の世界であったことに気付く。そして同様に石版に封じられた島々を開放するため、彼らは時を越えた旅に出る。
- シャドウ オブ メモリーズ 2001年
- タイムマシン/何者かによって背後から刺殺されたアイク(主人公)が目覚めると、そこは奇妙な異空間だった。その空間の主であるホムンクルスと名乗る人物より「時空を司る力」を分け与えられたアイクは、自分が殺される運命を回避すべく時間を遡り過去を改変することになる。
- カエルBバック 2002年
- ゲート/過去から未来へと渡り人の誕生を喰らうことでその存在を失わせる魔物を倒すべく、主人公は時間を1日ずつ遡り過去へと向かう。
- スーパーロボット大戦R 2002年
- 事故/主人公の乗るロボット「エクサランス」に搭載された「時流エンジン」が暴走し、5年前の世界に飛ばされてしまう。結果、5年前の世界でタイムパラドックスが発生し、本来なら5年後の未来に登場すべきロボットがテクノロジーの前倒しによって早く出現してしまうなどの現象を発生させた。
- テイルズ オブ デスティニー2 2002年
- 時空転移能力/前作『テイルズ オブ デスティニー』における『《神の眼》を巡る争乱』から18年後、四英雄スタンとルーティの息子カイル(主人公)は、とある遺跡で謎の少女リアラと出会う。彼女は10年後の未来から英雄を探しに来た聖女だった。
- パワプロクンポケット6 2003年
- タイムマシン/時空管制局の社員である主人公は、歴史を変えようとしている犯人を捜すべく、未来から派遣されて和桐製作所に入社し、野球を通して犯人を捜してゆく。
- ジャック×ダクスター2 2004年
- 主人公らはプロローグで300年後の世界に飛ばされてしまう。はじめは未来の世界とは気付かず、その世界から脱出するためにゲームを進めることになるが、やがて主人公らを驚嘆させるさまざまな事実が明らかとなっていく。
- 遙かなる時空の中で3 2004年
- 特殊アイテム/現代世界から戦乱中の異世界に召喚された主人公を待ち受けていたのは、悲惨な結末だった。同じ結末を迎えないために、主人公は時空を自由に移動することが可能な「白龍の逆鱗」を使い、運命を変えていく。
- 鬼武者3 2004年
- 時のねじれ/鬼武者・明智左馬介(主人公)は本能寺にて織田信長を討とうとした際、突如発生した時のねじれに巻き込まれ、2004年のフランス・パリへと飛ばされてしまう。そして左馬介と入れ違いに、フランス軍特殊部隊所属のジャック・ブラン(もう一人の主人公)が日本・比叡山に飛ばされる。二人は双方の時代に出現する敵「幻魔」を倒しながら、彼らのタイムスリップの原因を作った信長を討つために立ち向かう。
- メタルギアソリッド3 2004年
- タイムトラベルという概念はないが、タイムパラドックスという概念のみ存在する。前2作品の過去を描いた作品であり、それらの作品に登場する人物や関連する技術を残す人物(主にオセロットやソコロフ)を殺害してしまうと、「タイムパラドックスだ!」という叫び声が聞こえ、ゲームオーバーとなる。因みにジョニーには当時既に息子が生まれているため、殺害してもタイムパラドックスにはならない。
- マリオ&ルイージRPG2 2005年
- オヤマー博士の発明したタイムマシンと、その影響で生み出されるタイムホールが登場。現代と過去のマリオたちがタイムホールでふたつの世界を行き来する。
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ (2006年のゲーム) 2006年
- 作品中、2人でのカオスコントロール・Dr.エッグマンが開発した装置・メフィレスの能力、によった時間移動の場面がある。エリスの首飾りのカオスエメラルド等タイムパラドックスも幾つか見られる。
- MOTHER3 2006年
- 前作(MOTHER2)終了後に多くの時間と次元を旅してきたポーキー・ミンチが登場。代償として不老不死ではあるものの、自身で生活できないほどに老いた肉体と、旅立った当時の幼児性が同居することになる。
- マブラヴ オルタネイティヴ 2006年
- 平行世界、タイムスリップ/2001年10月22日、主人公・白銀武が目覚めると、平和なはずの町が廃墟と化していた。その世界は地球外生命体「BETA」との戦争状態にある平行世界だったのである。紆余曲折を経て国連軍に入隊し戦うものの、人類はBETA殲滅を諦めて地球脱出計画を実施してしまう。その3年後、武はなぜか2001年10月22日に戻されていた。元の世界に戻れたわけではないことに落ち込むものの、未来を知る唯一の人間として、今度こそ地球を救うため国連軍に入隊する。前作「マブラヴ」や他のアージュ作品とは平行世界やスター・システムの要素で繋がっている。
- ファイナルファンタジーXI アルタナの神兵 2007年
- 禁断の口/プレイヤー自身である冒険者がとある場所に存在する禁断の口を調べることで、禁断の口に吸い込まれ20年前に飛ばされる。この出来事で冒険者は「時を自在に舞う力」を得て現代と20年前を行き来できるようになる。そしてその最中の異次元の空間でケット・シーという猫のような謎の生き物と遭遇。ケット・シーはクリスタル戦争に起こる悲しみを少しでも少なくしようという行動をおこしており、そのお仕事の手伝いを依頼されることになる。
- ポケモン不思議のダンジョン 時の探検隊・闇の探検隊 2007年 ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊 2009年
- ゲート/「時の歯車」を狙う盗賊ジュプトルとそれを追うヨノワールは未来のポケモンであり、元人間である主人公も、実は未来から来ていたことが中盤に判明する。『時・闇の探検隊』では、歴史は一つであり歴史を変えるとそれまでの未来は消えてしまうとなっていたが、『空の探検隊』で追加されたストーリーでは歴史改変以前の未来が消滅前にパラレルワールドへ変化していたことが判明した。
- レイトン教授と最後の時間旅行 2008年
- タイムマシン/ロンドンにて、タイムマシンの故障による科学者数名とイギリスの首相の失踪事件が発生。その数日後、レイトンとルークの元に「10年後のルーク」を名乗る人物から手紙が届く。手紙に記された時計店へと向かうレイトン達だったが、時計店を出るとそこは10年後のロンドンであった。そこで出会った10年後のルークと共に、タイムマシンに隠された謎に迫る。
- タイムリープ 2008年
- 登場人物の1人であるあゆむが、原因不明のタイムリープによって未来へと飛ばされ、そこで未来の自分と遭遇することになる話が描かれている。
- Steins;Gate 2009年
- タイムマシン・情報のみのタイムトラベル/主人公達の発明品の一つである「電話レンジ(仮)」が偶然にも携帯メールを過去へと送るタイムマシンとしての機能を備えていたことが判明する。そしてその偶然が主人公達の、ひいては全世界の未来を左右する出来事になる。作品全体としては11のタイムトラベル理論やジョン・タイターなど比較的現実の科学や事象をモチーフにしているのが特徴。劇中には電子情報のみの『Dメール』、記憶情報のみの『タイムリープ』、タイムマシンによる『物理的なタイムトラベル』と3つのタイムトラベルが登場し、どれを行うかによって起こせる事象も変わってくると説明されている。
- 勇者30 2009年
- 女神の力/勇者に任命された若者が魔王討伐に旅立つが時すでに遅く、魔王が世界滅亡の呪文を唱え終わるまで30秒しかなかったため、間に合うはずもなく世界は滅んでしまった。しかし、時の女神と契約したことで、有償で最大30秒ずつ時間を戻してもらいながら魔王討伐を目指す。他に、騎士となって賢者を30秒間守り抜く「騎士30」、300秒の時間が与えられるが時間は巻き戻せない「勇者300」など、時間制限つきのさまざまなシナリオが収録されている。
- ベヨネッタ 2009年
- タイムパラドックスの概念だけ存在する。主人公を母と慕っていた少女が実は約500年前から連れて来られた主人公本人であり、少女が持っていたブローチを主人公が「なくさないように」と自分の髪紐でペンダントにして少女の首に掛け、その後、少女を元の時代に帰した事で『主人公が幼馴染に刺される』という歴史が書き換わってしまい、ラスボスが誕生する事になる。
- ゴーストトリック 2010年
- 主人公のゴーストであるシセルは、人間や動物の亡きがらにトリツクことでその者が殺害される4分前の世界に戻り、物体をアヤツルことで何度も死の運命を回避させていく。
音楽[]
音楽にも、タイトルや歌詞に「タイムトラベル」を含むものが散見される。これらは「タイムトラベル」特有の物語性を持つとは限らないが、その多くは過去への憧憬や後悔・未来への願望や不安などをテーマとしており、シンボルとして「タイムトラベル」「タイムマシン」などを取り入れている。
- タイムマシンにおねがい(サディスティック・ミカ・バンド)
- タイム・トラベル(原田真二)
- タイムマシーンに乗って(Mr.Children)
- タイムマシーン(ジョー・サトリアーニ)
- タイムトラベラーズ(麗美)
- タイムトラベラー(スピッツ)
- タイムドライバーは仮免(種ともこ)
参考文献[]
- クリフォード・A・ピックオーバー(著)、青木薫(翻訳)『2063年、時空の旅』(講談社、2000年)ISBN 4062572907
- ポール・デイヴィス(著)、林一(翻訳)『タイムマシンをつくろう!』(草思社、2003年)ISBN 4794212232
- 金子隆一『新世紀未来科学』(八幡書店、2001年)ISBN 4893503952
- キップ・ソーン(著)、林一(翻訳)『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』(白揚社、1997年)ISBN 4826900775
- ラリー・ニーヴン(著)、山高昭(翻訳)「タイム・トラベルの理論と実際」(ハヤカワ文庫『無常の月』収録)ISBN 4-15-010327-5
- ミチオ・カク(著) 『パラレルワールド』 (NHK出版)
出典[]
- ↑ 1.0 1.1 Alkon, Paul K. (1987). Origins of Futuristic Fiction. The University of Georgia Press, 95-96. ISBN 0-8203-0932-X.
- ↑ Alkon, Paul K. (1987). Origins of Futuristic Fiction. The University of Georgia Press, 85. ISBN 0-8203-0932-X.
- ↑ Robert Darnton, The Forbidden Best-Sellers of Pre-Revolutionary France (New York: W.W. Norton, 1996), 120.
- ↑ Derleth, August (1951). Far Boundaries. Pellegrini & Cudahy, 3.
- ↑ Derleth, August (1951). Far Boundaries. Pellegrini & Cudahy, 11-38.
- ↑ Flynn, John L.. Time Travel Literature. Retrieved on 2006-10-28.
- ↑ Rudwick, Martin J. S. (1992). Scenes From Deep Time. The University of Chicago Press, 166-169. ISBN 0-226-73105-7.
- ↑ Uribe, Augusto (June 1999). "The First Time Machine: Enrique Gaspar's Anacronópete". The New York Review of Science Fiction Vol. 11, No. 10 (130): 12.
- ↑ 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」には類似の様子として、父親と結ばれるはずだった母が未来から来た自分を好きになってしまったため、生まれるはずの自分が消滅し始める様が描かれる。
関連項目[]
- タイムマシン
- ジョン・タイター
- ループもの
- 相対性理論
- 物語の類型 - タイムループについて記載