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テイルズ オブ ザ テンペスト』 (TALES OF THE TEMPEST) は、2006年10月26日バンダイナムコゲームスから発売されたニンテンドーDSRPG

概要[]

『テイルズ オブ』シリーズのエスコートタイトル(外伝的作品)。略称は「テンペスト」、もしくはタイトルの頭文字をとって「TOT」。テイルズ独特の固有ジャンル名は今作では「魂を呼び覚ますRPG」。開発はナムコ・テイルズスタジオではなくディンプスが担当。シナリオはバンダイナムコゲームス所属の栗田真樹生が担当。当初は2006年4月13日に発売予定だったが、「クオリティアップの為」という名目で、発売日を6月8日に延期するとシリーズ公式サイト「テイルズチャンネル」にて発表後、更に発売日が2006年内と変更され、予約キャンペーンも一時中止された。発売日決定後は予約キャンペーンも再開。発売延期の影響もあり、主題歌のCDの発売日から本作の発売日まで半年も間隔を開く事態となった。プレイ時間は約10時間と従来のシリーズに比べて短い事が指摘された。また、シリーズの特徴の一つ「キャラクターが喋る」という要素があるが、本作では戦闘と料理の際にしか音声は使われない(『TOE』以降、シリーズ作品の主なイベントはほぼフルボイスで進行)。また、今までのテイルズ オブ シリーズのOP動画はProduction I.Gアニメで構成されていたが、本作のOP動画の大部分は本編でも使われるポリゴンモデルで描かれている。また、従来のテイルズ作品で確認できるステータス画面のパーティーキャラのイラストすら存在していない。開発者は後のインタビューで、本作の評価が厳しいものだったと間接的に語っており、続編の『TOI』では声や動画を多く導入する等、本作の反省を生かした形を取った。

作品の分類[]

本作発売後の2007年7月20日、バンダイナムコゲームスは『テイルズ オブ』シリーズに「マザーシップタイトル(本編)」と「エスコートタイトル(派生作品)」という区分けの概念を打ち出した。これで既存作品では『TOA』までの作品がマザーシップタイトルとされ、本作はそこから切り離されエスコートタイトルに位置づけられた。プロデューサーの吉積信は、「本作がコンパクト化した『テイルズ』はどうなるのかというアプローチで作られた事」を挙げているが、実際、発売前には「『なりダン』の様な外伝的な作品ではなく本格的なシリーズ作品」とアナウンスされており、本作の公式コンプリートガイドにおいては吉積自身が「据え置きのオリジナルタイトルと同等の扱い」と発言している。発売前は紛う事なき『テイルズ オブ』シリーズの本編作品の一つとして扱われていた本作が発売後に突然外伝扱いになった真相は、酷評された本作をマザーシップシリーズから切り離す為の対処策であると考えられる。後に発表されたシリーズキャラクター集合作品では、登場するキャラクターの数こそ少ないものの、他のマザーシップ作品と同様に扱われている。

物語[]

大昔、大陸アレウーラには「世界を破滅させた種族」がいた。それは「リカンツ」と呼ばれる猛々しい外見の種族で、彼らは「獣化」という異能を秘めていた事から「獣人」の呼び名を馳せていた。彼らはその高い身体能力と精神力でアレウーラを支配し、独自の文明と進化を遂げていたが、ある時、リカンツでない別の勢力が封印されていた技術を用いて多くのリカンツを虐殺する事件が起きた。それは決してその勢力の核心的なものではなかったが、後に「獣人戦争」と呼ばれる戦を引き起こした。その戦でリカンツの個体数が激減し、少数で弱小種族だった「ヒト」が国家を立ち上げ、アレウーラの支配権を得た。それからヒトはリカンツ撲滅運動を始めた。それはリカンツの異能がヒトの脅威となる存在である為。勅命を受けた教会や騎士団達は報奨を懸けた「リカンツ狩り」を起こし、世界からリカンツを根絶やすべく活動を始めた。ある日、カイウス達の住む辺境の町フェルンに負傷兵が来る。カイウスとルビアは彼を助けるが、兵士は死んでしまう。死ぬ寸前にカイウスは彼の持っていた赤い結晶「ペイシェント」を渡されるが、カイウスが受け取った後に結晶が光りだした。直後魔物が現れ、カイウスはルビアと共に魔物を撃退しようとしたが、そこにいたカイウスの養父がリカンツに変身、魔物を掃討していくが、村人達にリカンツだとバレてしまい、養父は村から追い出されかけたが、ルビアの両親に助けられ、話し合いで決まるまでは家に篭るように養父に命令。家で真相を問い詰めたカイウスは、養父から自分の出生と父の存在を知るが、その後、ルキウスとロミー率いる「異端審問官」にカイウスの養父は捕まり、養父を庇ったルビアの両親もロミーに殺されてしまう。そして、養父の指示で逃げ出した2人、ルビアは両親の仇を取る為、カイウスは養父を救うべく、そして実の両親を探しに首都ジャンナへと向かう。

戦闘システム[]

3on3-LMBS(3・オン・3-リニアモーションバトルシステム)

3on3とは、3Dと3ラインの意味で、過去作『TOR』の「3ライン-リニアモーションバトルシステム」では2D(一部術技は3D)だったのに対し、今作では全て3Dで表現されている為、更にリアルで奥行き感のある戦闘となっている。
ニンテンドーDSのタッチパネルとダブルスクリーンを活かして、技の使用やアイテムの使用がシームレスにバトルと結合している。
術技にも変化が見られ、今回は新たに「必殺技」が追加された。
本作の必殺技は「特技を放った後、コマンド入力で更に追撃を与える」といったもので、奥義と『TOD2』の追加特技の中間の位置に値する様な物になっている。
必殺技から更にコマンド入力で奥義を出す事も可能だが、連携する技の他に、その奥義(必殺技)を覚えていないと使えない。
連携の順序も限られている。
本作では新たに獣人化と呼ばれる一種の覚醒能力のようなものも追加された。
これで容姿が変貌し戦闘力が上がるが、代償として術や技が使用出来ないという欠点も持つ。
これはリカンツの血を引いているカイウスとフォレストが使用出来る(但し、最初からは使用できない)。

用語[]

リカンツ
獣人化の能力を持つ「レイモーンの民」のことを指す。ヒト(アレウーラの民)よりも前に文明を築いていたが、100年前の獣人戦争で全人口の8割が死に絶え、以降はヒトの中に隠れて生きていた。「リカンツ」という言葉には差別的な意味が含まれており、多くのヒトはレイモーンの民をリカンツと呼び蔑んでいる。
ペイシェント
レイモーンの民に伝わる特殊な結晶。レイモーンの民の魂で出来ている。
獣人戦争
100年前レイモーンの民の間で起こった戦争。
スポット
「生命の法」を行ったために生まれた魔物。ストーリー序盤に、辺境の村フェルンを襲ってきた。
生命の法
ヒトやレイモーンの民を生き返らせる事のできると言われる魔法。だが、実際は大量のスポットを呼び出す事でカイウスたちの住む世界とスポットの世界をつなげるために必要な魔法(プリセプツ)。

登場人物[]

パーティキャラクター[]

カイウス・クオールズ (Caius Qualls)
- 高城元気
年齢:15歳 性別:男性 身長:165cm 体重:56kg
主人公。ヒトとレイモーンの民のハーフにしてレイモーン王家の生き残りだが、15歳まで知らされず、アレウーラの辺境の村フェルンで養父ラムラスと暮らしていた。純粋なレイモーンの民でない為か、ザンクトゥと呼ばれるレイモーンの民固有の痣がない。明るく活発な性格で良識人(年配者にはちゃんとさん付けで呼ぶ等)だが、ルビアにからかわれて本気になったり、子供扱いを極端に嫌うなど子供っぽい一面も。本名はカイウス・ブリッジス (Caius Bridges) 。母はメリッサ。実父は教皇ヴィンセント。ルキウスは弟。母の形見として赤い結晶(ペイシェント)をあしらったペンダントを持っており、ある日、傷だらけの姿で村に現れた騎士からそれと同じ輝きを放つ宝石を託された事から冒険が始まる。
マイソロ2』に出演し、その際に獣人化の力は「ビーストブロウ」として秘奥義になった。獣人化時の姿から、ティアとプレセアに好意を持たれている。故郷で差別されてきた過去から当初は自分の種族を隠していたが、ギルドに差別する者がいなかった事や、(種族は違うが)同じ獣人のユージーンとの交流などから、「旅が終わったら同じ種族の仲間を探したい」と思う様になる。ストーリークエストでの出番は無いが、劇中の会話にはよく出てくるので、台詞は多い。装備している武器は「ビーストソウル」。
TOVS』にも登場。かつて世話になったユージーンを探しに同じ目的を持つ『TOR』のマオと共にユグドラシルバトル参戦を目指す。初めてシリーズお馴染みの顔から太股にかけてのステータスイラストが登場。上記の2作では公式で持っている彼の剣が「ビーストソウル」の名で登場。
PS3版『TOV』では彼の衣装がラピードのコスチュームとして登場。
ルビア・ナトウィック (Rubia Natwick)
声 - 門脇舞
年齢:15歳 性別:女性 身長:155cm 体重:46kg
ヒロインで、カイウスの幼馴染。花を模した服装をしている。教会の僧を両親に持ち、自身も近い将来、首都で僧兵の修行を受ける筈だったが、ラムラスを捕らえに現れたロミーに両親を殺されてしまい、仇討の為にカイウスと共に村を離れる。勝気で男勝りできつく、カイウスに恋心を抱いているが、素直になれない為、暴言をよく吐く故にカイウスとの喧嘩が趣味。ティルキスを「お兄様」と呼んで慕っていたり、敵の虚言を真に受けたりする等、子供っぽい一面も。戦闘では杖を武器に持ち、炎・水・光属性の魔法(プリセプツ)で戦う。回復術に関してはアーリアより習得が早い。
『マイソロ2』に出演し、その際にはイベント習得の「セイクリッドシャイン」が秘奥義になったが、物理依存である。ギルド設立初期メンバー。神学校に通いに旅行中だったが、お金がなくなった為、バンエルティア号でアルバイトをしている。ストーリークエストでの出番は無し。装備している武器は「フラワーオブライフ」。
ティルキス・バローネ (Tilkis Barone)
声 - 山崎たくみ
年齢:18歳 性別:男性 身長:178cm 体重:68kg
アレウーラ大陸の西に位置する島国、センシビア王国の第四王子。兄が3人に姉が1人、妹が2人という大家族。聡明で博学、また端整な顔立ちが特徴的。昨今の祖国の天変地異の原因を突き止めに、従者のフォレストと供にアレウーラの首都に赴き、その道中でカイウス達と出会う。身の丈ほどもある大剣を扱う。沢山の兄弟に囲まれて育ったせいか、王族らしくない柔軟かつ破天荒で、ボート一つでセンシビアを飛び出した上、海賊船を乗っ取ってアレウーラ大陸に上陸するという武勇伝を持っている。アーリアに好意を持ち、彼女には対応が甘くなりがち。
フォレスト・ルドワウヤン (Forest Ledoyen)
声 - 乃村健次
年齢:45歳 性別:男性 種族:リカンツ 身長:195cm 体重:95kg
リカンツ(獣人)の大男。大斧を扱う力士。過去にジャンナを襲った8人のレイモーンの民の1人で、処刑される前に牢屋から脱出し、センシビアに亡命。捕えられるも、ティルキスに見込まれ従者になった。アレウーラの地理に詳しく、水先案内人としてティルキスの旅に同行。無口でいかつい外見をしているものの、面倒見もよく優しい人物であるが、ジャンナ事件以後、ティルキスに会うまでは猛々しく傲慢で、仲間を見捨ててしまった罪悪感から、自暴自棄だったようだ。ジャンナ事件までは、レイモーンの民である事を誇りに思っていたらしい。唯一ドラマCDに登場しない。
アーリア・エクバーグ (Arria Ekberg)
声 - 荒木香恵
年齢:18歳 性別:女性 種族:ヒト 身長:165cm 体重:52kg
教会の僧侶。武器は杖で、風・地・雷・闇属性の魔法(プリセプツ)を得意とする。教会に所属しながらもリカンツ迫害に疑問を抱いている。最近首都に発生する様になった魔物をジャンナ地下の下水道で一人で食い止めていた時、カイウスと知り合った。フォレスト救出作戦の時は「カイウスの友人なら私の友人だから」と言って仲間に加わった。物語後半キャンプスキットでティルキスにセンシビアに来る様に言われるが、アルバートへの想いを断ち切れず断るが、物語終了後ルキウスの命令でティルキスに同行。序盤では髪を頭の上まで巻き上げているが、中盤から髪を下ろした。小説版では、子供の時のイラストが見られる。

敵勢力[]

ルキウス・ブリッジス (Lukius Bridges)
声 - 斎賀みつき
年齢:15歳 性別:男性 身長:165cm 体重:56kg
アレウーラのリカンツ狩りを強行する異端審問官。教皇の右腕として教会の僧侶達を率いる。カイウスの持っている赤い結晶を狙っている。顔をマスクで隠しており、普段はその素顔を伺うことは出来ない(本編の仮面を外すシーンと、初回特典のガイドブックの仮面を取った時の設定イラストで素顔を見れる)。コンビを組んでいるロミーよりは非好戦的で落ち着いた性格をしているが、時には短杖を手にカイウス達の前に立ち塞がる。実はカイウスの双子の弟であり、素顔はカイウスと瓜二つである。カイウス達がアール山にてロミーと戦った際、スポット化したロミーを確実に倒すための魔法(プリセプツ)でカイウス達に協力。
PS3版『TOV』にて彼の衣装がフレンの衣装として登場。
ロミー (Rommy)
声 - 瀬那歩美
年齢:15歳 性別:女性 種族:ヒト 身長:161cm 体重:49kg
異端審問官の少女。ルキウスと共にフェルンへ現れ、ラムラスを陥れにルビアの両親を殺した。仮面の下の可愛らしい素顔とは裏腹に、目的の為なら手段を選ばず、残忍で冷酷。元々は、ごく普通の少女だったが、「生命の法」を行った為に、スポットに巣食われてしまい、体を乗っ取られてしまった。教皇に仕えているように見せかけ、実は国王に仕えていた。最期はルキウスの魔法とカイウスの剣で止めを刺され、死亡。小説版では、アニメ風に描かれた彼女のイラストが確認できる。スタッフは彼女が助けられる展開を提案していたが没となった(公式コンプリートガイドより)。
アルバート・ミュラー (Albert Mueller)
声 - 麻生智久
年齢:20歳 性別:男性 種族:ヒト 身長:183cm 体重:72kg
首都ジャンナを警備している黒騎士団の団長。弱冠20歳ながら騎士団長まで上り詰めた剣術の達人であり、武器は大剣。ティルキスと同じ剣技を使用。ペイシェントと騎士についての情報を得ようとカイウスを狙う。小説版ではアーリアの目前で行われたティルキスとの一騎打ちの末、死亡。いのまたむつみが直接描いた彼のイラストが小説版にある。また、彼の兄バージェスが登場。
教皇(ヴィンセント・ブリッジス)
声 - 小林清志
カイウスの実父。ジャンナ教会のトップに位置する人物。異端者狩りと称して各地のレイモーンの民を捕らえるよう指示していた。カイウス達と戦い、死に際に国王による呪縛が解け、カイウスやルキウスのことを思い出すも死亡。ゲーム本編では名前が出てこない。
国王(アレウーラ八世)
声 - 長克巳
金色のおかっぱの少年だが、声は大人の男性のように低い。ルビアの言葉から外見は15歳以下だが、100年前から存在していることから、実年齢はかなりの高齢である事が伺える。その正体は異世界から来たスポットがアレウーラ八世に乗り移ったもの。城の周りにリカンツにもヒトにも通れない結界を張っていたが、リカンツとヒトの間の子であるカイウスによって解かれ、入城を許す。自分が元いた世界へと帰る為、そしてカイウス達の世界をスポットの世界へと創り変える為、100年前からペイシェントを集めていた。戦闘では数々の戦闘魔法だけでなく、テレポートをも使いこなす。

その他[]

ラムラス・クオールズ
カイウスの養父。正体はレイモーンの王家の騎士で、メリッサの護衛の任を受けていた。15年前にメリッサから生まれたばかりのカイウスを託され、以来カイウスを育てた。フェルンがスポットの軍勢に襲われた際に獣人化した事で、村人達にリカンツである事が知られ、ルキウス達に拘束される。その後カイウス達に他のレイモーンの民と共に救出されるが、黒騎士団の襲撃に遭い、川を流れていき岸に上がった直後、ロミーのプリセプツによって無理矢理獣人化。獣人化したカイウスとの戦闘後、ロミーに魂を吸い取られ死亡。
トールス
レイモーンの民で、フォレストの友人。元々は争いを好まず、ヒトとの共存を願っていたが、14年前のジャンナ事件でヒトに絶望し、武力での制圧も辞さない人物になってしまった。その後、フォレストの気持ちを察し、ジャンナ襲撃をやめ、終盤ではカイウス達を先に行かせる為、スポット達の足止めをした。
クベール・サケルドース
100年前のレイモーンの宰相。獣人戦争を終わらせ、民を救うために「生命の法」を行った。

テンプレート:ネタバレ終了

主題歌[]

オープニングテーマ「VS
歌手 - misono
イメージソング「ラブリー♥キャッツアイ
歌手 - misono (avex trax)

小説[]

関連商品[]

書籍[]

サウンドトラック[]

  • 「テイルズ・オブ・ザ・テンペスト」オリジナル・サウンドトラック

外部リンク[]

関連項目[]

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