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テイルズ オブ ヴェスペリア』 (Tales of Vesperia) は、2008年8月7日バンダイナムコゲームスから発売されたXbox 360用のゲーム。ジャンルはRPG。多数の追加要素を含むプレイステーション3版が2009年9月17日発売された。

概要 編集

『テイルズ オブ』シリーズのマザーシップタイトル10作目。略称は「ヴェスペリア」、「TOV」。テイルズ独特の固有ジャンル名は“「正義」を貫き通すRPG”。キャラクターデザインは藤島康介。Xbox 360版の発売日にはHDMI端子搭載スタンダードモデル本体、本ソフト、オリジナルフェイスプレート、収録台本レプリカを同梱したプレミアムパックが台数限定、37,800円(税込)で発売された。発売初週のセールスは約10.1万本、Xbox 360本体が極度の品薄になるなど人気を博し、マイクロソフトが本体品薄を謝罪するという事態になった。その後も売上は徐々に伸び、『テイルズ オブ マガジン』の吉積信のインタビューによると国内累計出荷は20万本を記録したとのこと。

2009年4月6日、追加要素を含んだPS3版のリリースが発表され、同年9月17日に発売された。PS3版の国内累計出荷は35万本を突破し、Xbox 360版を上回った。また、シリーズ初となる映画『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜 The First Strike 〜』も公開された。

物語 編集

古代の技術で生み出された魔導器(ブラスティア)の恩恵を受ける世界テルカ・リュミレース。人々は、魔導器の力で街に結界を張り、魔物に脅かされない平和な日々を送っている。

水道魔導器奪還編
帝都ザーフィアスに住む青年ユーリはある日、下町の水道魔導器(アクエブラスティア)から魔核(コア)を抜いた泥棒モルディオを追うが、今までの無茶が祟って牢屋に投獄されてしまう。当然の様に脱獄した彼は、城内で騎士に追われる少女エステリーゼ(エステル)と出会う。エステリーゼはユーリの親友フレンに会わなければならないと訴え、ユーリはその願いを魔核奪還のついでに叶えるべく、慌ただしく帝都から旅立つのであった。
満月の子編
激闘の末、魔核を取り返したユーリだったが、突如現れた人語を喋る謎の魔物がエステルの命を奪おうとする。騎士団とギルドの助けを借りて難を逃れたものの、彼女は自分に向けられた言葉「世界の毒」に戸惑わされてしまう。世界の毒とは何なのか? 満月の子とは? 真実を知るべくエステルはユーリら新興ギルド『凛々の明星』(ブレイブヴェスペリア)に護衛を依頼し、謎の魔物を追いかける事に。そこで彼らは帝国の陰謀、そして世界の危機を知る事になる。
星喰み編
遂に蘇る太古の災厄『星喰み』。ユーリ、そしてギルド『凛々の明星』を中心とする一行は世界を救うべく最後の戦いを挑む。

システム 編集

スキル 編集

キャラクターに特殊効果を付与するシステム。メイン武器、サブ装備についているもので、防具やアクセサリには存在しない。

ラーニング
スキルを持つ武器を装備した状態で戦い続ける事で、LP(ラーニングポイント)が蓄積される。
スキルに対するLPが一定値以上に達するとスキルの習得が完了し、以後武器を外した状態でも、キャラクターごとに個別に用意されたSPを消費してスキル発動が可能。
同一カテゴリーのスキルを多くセットする事でスキルシンボルが出現し、後述のオーバーリミッツ時に特殊効果を発揮。
スキル変化技
特定のスキルを装備した状態で、対応した術技を使うと、術技が一段階上の術技にスキル変化を起こす。
変化した技を使い続ける事で、スキル同様に個別に習得が可能。同一の技でも装備スキルで変化技が複数存在する技もある。

戦闘システム 編集

エヴォルドフレックスレンジ・リニアモーションバトルシステム (EFR-LMBS) 。『TOA』のFR-LMBSを正当進化させた戦闘システムで、3Dバトルフィールドを縦横に駆け回るフリーランに加え、多種多様なシステムが追加されている。

フェイタルストライク
敵にいくつか設定されている、術式に対する耐久値を0にした瞬間に発動する事で、専用の演出と共に通常の敵を一撃で倒せる(ボスキャラクターには大ダメージ)。
成功させる事で、HP回復や攻撃力上昇などのボーナスも得られる。
オーバーリミッツ
OVL(オーバーリミッツ)ゲージを溜め、解放する事で一定時間オーバーリミッツ状態になる。
オーバーリミッツは4段階までレベルが設定されており、レベルごとにオーバーリミッツ状態のキャラが纏うオーラの色が変化する。
レベル1の状態で術の詠唱時間破棄、技の無限連携可、バーストアーツ発動可などの効果があり、レベルが上っていく毎に特殊効果が増えていく。
レベルを上げる為には、専用のアイテムを合成で作らなければならない。
PS3版ではレベル4に加えあるアイテムを入手すると倍のレベル8まで上昇する。
これで協力プレイ等で二人同時にレベル4状態が作れる様になった。
バーストアーツ / 秘奥義
オーバーリミッツ状態で特殊な操作をする事で、通常技より強力なバーストアーツを発動可能。
特定のスキル装備でバーストアーツが変化する。
更にスキル「スペシャル」を装備して特殊な操作をする事で専用のカットインが挿入される秘奥義を発動出来る。
バーストアーツから秘奥義への連携は可能。
PS3版で追加された秘奥義(俗に第二秘奥義とも言う)はやや特殊な条件をこなす必要もある。
この秘奥義は味方だけでなく一部の敵も使用する。
シークレットミッション
ボス戦などに特殊なギミックが用意されており、それを発動させる事で貴重なアイテムのドロップや戦闘グレード増加などのボーナスが与えられる。

合成 編集

戦闘で得た素材などを掛け合わせ、強化武器や特殊アイテムを作成するシステム。合成でしか入手できないアイテムも存在する。合成はアイテムショップで行う。シナリオを進めると合成できるアイテムの種類が増える。

その他 編集

称号
一部の称号では衣装が変化する。
アタッチメント
アクセサリーの一種。装備すると能力は変わらないが外見が変わる。装備できるのは一つだけ。
料理
本作では作るキャラクターと料理の種類によって、成功した際に新しいレシピを開発することがある。また料理する者によって得意な料理・不得意な料理がある。キャラクターによって好みもあり、好きな料理だと効果が上がるが、嫌いな料理だと効果が下がる。
ギガントモンスター
世界各地に存在するボスクラスのモンスターで、戦闘になっても逃走可能。戦闘勝利後も、マップを切り替えると低確率で復活する。PS3版では2体追加されている。

テンプレート:ネタバレ

用語 編集

テルカ・リュミレース
ユーリ達が暮らす本作における世界の総称。殆どの街は魔物の侵入を防ぐ為に結界に守られている。一般人の大半は外に出る事もなく生涯を全うする事が多い。この世界は帝国による統一国家であり、帝国以外の国家は存在しないが、帝国の市民権を捨てた者がギルドとして帝国の管轄外で生活している。
帝国
テルカ・リュミレースを治める国家。治安を守護する「騎士団」と、政治を補佐する「評議会」の二柱が皇帝を支えているが、先の人魔戦争の最中、皇位の証である『宙の戒典』が遺失し、前帝の死後より元首の座は空位である。騎士は帝国の軍隊や警察という扱いであって、必ずしも一般的に言う”騎士”と同義ではない。平民も交える騎士団と、貴族のみで構成された評議会は好ましい仲ではなく、騎士団はヨーデル、評議会はエステルを次期皇帝に推し、それぞれが国の先行きを牛耳らんと暗躍している。
ギルド
帝国の法から外れ、自らに課した掟を遵守する者達の寄り合い。帝国にとってはならず者の集団であるため基本的に対立してはいるが、今の帝国ではギルド無しでは生活が成り立たない部分もあり、その存在をある程度は黙認している。なおギルド自体は大昔から存在していたが、ギルド同士の団結は薄かったらしく、数十年前にダングレストが帝国に制圧された時にギルド同士の結束の重要さを痛感し、ユニオンというギルド連合が生まれた。
クリティア族
テルカ・リュミレースに存在する人間に近い種族。長い耳とその後ろから伸びている触覚が特徴。性格は楽観的で好奇心旺盛かつマイペースで、感情的になることは殆ど無い。多くのクリティア族は学者肌で争いを好まず、人間とは友好的な関係にあり、1000年以上前から人の文明の発展に貢献してきた。空中都市ミョルゾに住むクリティア族は、外界との交流を断ち魔導器を破棄した生活をしている。ナギーグという物に込められた情報を読み取る特有の力を持っており、ジュディスたちクリティア族はその力のおかげで戦闘に武醒魔導器を必要としていない。
エアル
世界が最初に形作られた際の余剰エネルギーが地中に溜まったもの。酸素のように空気に紛れて存在する、テルカ・リュミレースのエネルギー源。魔導器はエアルを吸収して動作する。濃度が高ければ高いほど人体に悪影響を与える点では酸素と同じ。
エアルクレーネ
世界に点在するエアルの源泉。世界のエアルの総量を保つようエアルを放出するために、基本的に濃度が高く、現在では周囲の環境は異常な発達を遂げている。前述の通り人間が入ることは難しいことが多い。エアルが消費されればされるほど、それを補うためにエアル放出が活発になり環境異常が起きやすくなる。
魔導器(ブラスティア)
クリティア族が生み出したとされる、古代の遺産。その動力源である魔核(コア)は簡単なものなら復元は成功しているが、現代技術で作ることは基本的に不可能。遺跡から発掘される。完全な形のものは数が少ないため、一般人はなかなか手に入れることができない。発掘は主に遺構の門が行っている。カロルによると、ギルドに所属していると手に入れる機会はあるらしい。小説によると、色々な魔導器を集めた全集も存在するらしい。
武醒魔導器(ボーディブラスティア)
着けていると己の能力を高めてくれる魔導器。これがあれば一般人でも強力な魔術などを使えるようになる。
武器や防具に込められている武能(スキル)を読み込み、獲得するのに使うことができる。
劇場版では原作とは仕様が若干異なる。
結界魔導器(シルトブラスティア)
主な町に設置されている、その名の通り町を守る結界を作り出す。
ハルルの結界魔導器は、樹と同化した有機型のもの。また、魔物などを閉じ込める「逆結界」も存在する。
水道魔導器(アクエブラスティア)
噴水等、水の供給に使われている魔導器。帝都の下町ではデデッキに魔核を奪われて動かなくなる。
測温魔導器(サーモブラスティア)
単純な構造をした制作可能な小型魔導器。体温を測ることができる。
洗濯乾燥魔導器(プリンディルブラスティア)
名前通り、洗濯乾燥機のような魔導器。幼い頃のリタも使えた。小説に登場。
料理魔導器(マギノブラスティア)、加圧魔導器(ピエゾブラスティア)
リタの父親が仮開発した、単においしい飯を食べるために使う小型魔導器。リタの父親曰く、「鍋の中の圧力を高めて沸点を上げることで、時間あたりの味の浸透率が上昇する」らしい。その後普及したかは不明。小説に登場。
兵装魔導器(ホブローブラスティア)
大砲などの兵器として使用される魔導器。
ヘルメス式魔導器(ヘルメスしきブラスティア)
10年前の人魔戦争のきっかけとなった魔導器。本来は製造可能ではない現在の文明によって作られ、その存在は世に明らかにされていない。従来の魔導器より強力だが遥かに大量のエアルを消費する為、各地でエアルクレーネが大量発生する直接の原因となっている。人魔戦争で開発者のヘルメス死亡によりその技術は失われたが、アレクセイがその技術を持ち帰った為、現在も密かに世の中に出回っている。
心臓魔導器(カディスブラスティア)
ヘルメスの開発した「ヘルメス式魔導器」の一種。心臓の代替として人体に埋め込む事で、生命力を動力とし心臓と同じ働きをする。通常のものよりも強力な武醒魔導器としても使えるが、エアルではなく装備者の生命力を動力にするため、無理に使えば装備者の心臓に大きな負担がかかり、下手をすれば命にも関わる。
リゾマータの公式
これまで生産、消費されるだけであったエアルを還元させる事で無用なエアルの乱れを抑える為の方程式。発見されてはいるものの、物語開始時点では実証に至っていない。後にリタが魔導器無しで術を発動できる『満月の子』とエアルを摂取する事で己の活力とする始祖の隷長からヒントを得て、「全てのものはエアルから成る」という仮定からエアルと物質の中間に位置するエネルギー「マナ」を見出し、それを消費する事でエアルをマナへと変換させる式を確立させた。それは即ち魔導器の時代の終焉と、全く新しいエネルギー技術の到来を意味する事となる。エアルを直接消費しないという意味では生命力もマナの一種であり、ヘルメスの発明した魔導器が人間の心臓代わりとなるのはこの為とされている(ヘルメスはリタよりも以前からマナの存在を仮定していた)。
始祖の隷長(エンテレケイア)
テルカ・リュミレースに存在する動物が、長い時間を経て独自に進化を遂げた存在の総称。その進化形態のために多種多様な姿が確認でき、体は総じて巨大。非常に長命で千年以上の時を生きている者も多い。文明こそ築いていないが人間を遥かに凌ぐ高い知性を有しており、人語を解して人と対話ができたり、魔物を統率できる。身を守る為に姿を進化させてきた種族故に、中には人間やクリティア族の姿を模したりもできる個体も存在し、その能力を生かして人間社会の中に紛れて暮らしている者もいる。大気中のエアルを摂取することで自らの活力とするという共通の習性があり、独自の視点で世界を管理している存在ともいえる。
精霊
意味は古代の言葉で「物質の精髄を司る存在」。始祖の隷長が更なる高次へと進化したもの。リタが考案したエアルの抑制術式の理論を立証しに聖核と活性化していないエアルクレーネを使い、エステルが『満月の子』の力でエアルをマナに近い状態に再構築してリタが聖核にエアルを導いた時、聖核を形作る術式が自然に組み上がって再構成され聖核に宿っていた意思が具現化されて生まれた存在。エアルと物質の中間であるマナを操れ、『満月の子』(エステル)とも常に精神が繋がっている。聖核の元となった始祖の隷長の生まれ変わりとも言える存在で、以前の記憶・人格も保持している。精霊たちの名前は全てエステルが古代の言葉から名付けた。「精霊」というカテゴリーはウンディーネ誕生時にユーリが考案したものだが、実はそれ以前にヘルメスによってその存在が仮定されていた。但し、彼のいう精霊は、人も始祖の隷長も滅び去った遠い未来に、全てのエアルがマナを経て変化する存在であり、本編に登場する聖核・魔核から変化したものとは異なる。
聖核(アパティア)
始祖の隷長が長い年月をかけて自らの体内に凝縮させたエアルの塊で、始祖の隷長が命を落としたときに結晶となって生まれるもの。いわば彼等の命そのもの。魔導器の動力源である魔核とは、聖核を砕いて術式を施したものであり、その貴重な価値からか様々な人間に狙われている。
人魔戦争
10年前にテムザ山を中心に起きた、人と魔物の大きな戦争。その真相は謎に包まれていたが、真実は太古の盟約を破り、世界に害為す「ヘルメス式魔導器」を人間が使用することを危惧した始祖の隷長と、人間達との戦いであった。戦いは人間側の勝利で終ったが、戦地に赴いて生き残った者は殆どいない。作中で参戦が確認されている人物はシュヴァーン(レイヴン)、アイフリード(パティ)、アレクセイ、イエガー、キャナリ、ドン、デューク、エルシフル、ベリウス。その内シュヴァーン、イエガー、キャナリは戦死、終戦直後に帝国の裏切りでエルシフルが死亡した。また、この戦争が原因でジュディス、クリント、ゴーシュ、ドロワットが家族を失った。
宙の戒典(デインノモス)
10年前の人魔戦争に失われたとされる、皇帝の証となるもの。皇位継承の際に必要であるのだが、前皇帝在位中に紛失したために皇帝即位の儀式が行えず、現在は皇帝は空位のままである。どのような形状をしているのかは一般的にわかっていない。実はデュークが持っている剣がそれであり、古代ゲライオス文明の末期に始祖の隷長と古代人が共同で作り出した究極の魔導器。「リゾマータの公式」が搭載された唯一の物で、エアルに直接干渉する力を持っている。また、ザウデやタルカロンなどの危険な魔導器を封じる鍵でもあり、それ故に帝国の管理下に置かれていた。最終決戦での描写から、魔装具とも何らかの関連があると思われるが、真相は不明。
星喰み(ほしはみ)
クリティア族の太古の伝承にある、エアル乱れる時に現れる星一つを覆う程に巨大な「災厄」。かつて退けられたとされているが、どう退けられたのか、またどんな災厄であるのかについては伝えられていないが、それを口伝として現在も真相を知る者がいるという。その正体は、皮肉にも世界を守ろうとするあまり、エアルを過剰に摂取して暴走の果てに変異した始祖の隷長達の成れの果て。
ザウデ不落宮
かつて世界を襲った災厄である星喰みを打ち破ったと云われている、究極の魔導器。単に「ザウデ」とも呼ばれる。復活には起動キーである宙の戒典が必要だが、本物をデュークに持ち去られ複製にも失敗したアレクセイは、聖核とエステルの力を代用する事で復活に成功させた。災厄を打ち破ったという記述からアレクセイはザウデを巨大な兵装魔導器と考え、世界を支配する為に利用しようとしたが、その正体は古の満月の子たちの命を動力にした巨大結界魔導器で、星喰みを封印していたに過ぎなかった。後にアレクセイがシステムを起動してしまった事で結界は崩壊し、星喰みは帰還した。PS3版では、その地下部分に「望鏡の墓所」という空間があり、ザウデの動力として命を差し出した満月の子たちの遺体が壁面に収められている。また、下層部には千年前の戦いで始祖の隷長との和解を拒んだ満月の子が幽閉されている「十六夜の庭」、最下層には封印された古の始祖の隷長の盟主、スパイラルドラコの骸がある。
凛々の明星(りりのあかぼし)
夜空で最も強い光を放つ星で、ユーリ達のギルド名の由来となった。別名「ブレイブヴェスペリア」。古い伝承によれば、災厄と戦い世界を救った兄妹の兄とされ、戦いの後は星となって空から世界を見守っているとされている。その輝きから「空から見守っている」とあるが、その正体は星喰みから世界を護る為の超巨大結界魔導器の制御衛星でありザウデ地上部分と対を成す、「満月の子」が打ち上げた上空の人工衛星を指す。世間では夜空の一番星として親しまれている。
満月の子(まんげつのこ)
古い伝承に伝わる女神。「凛々の明星」の妹であり、世界を災厄から救った後は地上に残り、大地を見守っていると伝えられている。実際は、エアルを力に変え、魔導器がなくとも術が使える能力を持った古代の指導者たちの総称。その能力は世界のエアルを乱し、始祖の隷長達に「世界の毒」と疎まれていた。人間の過ちで世界に災厄が降りかかった時、「満月の子」たちは指導者として世界に償いに、災厄を封じる為の「ザウデ不落宮」の原動力として自ら犠牲となって散った。また、「凛々の明星」と対をなすザウデ不落宮を指す名称でもあるが、こちらは特に「真の満月の子」と呼ばれる。皇帝家は僅かに残った「満月の子」の末裔であり、代々の皇帝は微々たるものだが能力を受け継いでいる。しかしエステルは隔世遺伝的に、原初の「満月の子」と遜色ない程の力を持って生まれ、その力は歴代の皇族の中でも飛び抜けていると言われている。ちなみにPS3版に登場する「十六夜の庭」の住民は、皇帝家よりも「満月の子」の血筋を色濃く残しており、顔立ちや髪の色がエステルに似ている。

登場人物 編集

パーティキャラクター 編集

凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)

カロルとユーリが結成した「義をもって事を成せ、不義には罰を」「一人はギルドの為に、ギルドは一人の為に」を信条とするギルド。はじめはカロルが勇気凛々胸いっぱい団とつけていたが、エステルが呼びにくいといって空に光る星の凛々の明星(りりのあかぼし)からとった。他と異なり掟らしい掟はなく、前述のものは活動理念といった方が正しい。パーティキャラ全員を指して使われる事もあるが、メンバーはカロル(首領)、ユーリ、ラピード、ジュディスのみ。小説「銀の明星」ではニックという人物も加入。本作のメンバーは個々が独自の目的を持って旅をしているが、有事の際には団結する強い結束力も見せる。

ユーリ・ローウェル (Yuri Lowell)編集

21歳→22歳・身長180cm
- 鳥海浩輔
主人公。帝都ザーフィアスの下町に住む青年。昔は人々を守りに騎士団の門を叩いたが、腐敗した内情を目の当たりにして退団後は下町を守る用心棒の真似事をしている。事件やトラブルに巻き込まれ易い。逆境の中でも常に余裕を失わず、皮肉屋だが、人情に溢れ、困っている人を放っておけない。私欲の為に弱者を虐げる者を憎み、法で裁けない悪に対しては暗殺さえ辞さない危うい正義感が祟り、親友のフレンと対立していく。自らの「罪」を自覚し、裁かれる「覚悟」を固めている。剣をジャグリングする型破りの剣術で戦う。魔法は使えないが広範囲を攻撃する術技を持つ他、ヒット数が一定以上になると自動的にオーバーリミッツ状態になるスキルでパーティ随一のラッシュ力を誇るインファイター。戦闘になると鞘のみを器用に投げ捨て剣を構える動作をする。戦闘後、どう鞘を回収するかは描写されていない。左手首の魔導器は、本人は騎士団から盗んだ物と語っているが、実際は騎士団時代に隊長から託された、思い入れのある魔導器。下町生活で自炊していた経験から料理の腕も立ち、コロッケが絶品。甘党で、食べ物に嫌いな物はない。人気投票第4回、第5回にて栄えある1位を獲得。初出から二冠を達成している。
『VS』では最初から使用可能なキャラクターとして登場。訳ありで軍に追われていた所でファラと出会い、半ば強引にユグドラシルバトルに出場する事に。裏の顔を持っている様であり……。
『マイソロ2』では無断でバンエルティア号に侵入し、流れでギルドに入る。近々ギルドを立ち上げたいと考えており、そのメンバーに主人公を誘っている。使える技が少ないが、これはユーリの特徴的な動きをPSPで再現するのは難しかった為。ストーリークエストでの出番は無し。漫画版ではバンエルティア号に忍び込んで内部を調べておりその際にチャットのケーキを食べたためケーキ泥棒として追われる羽目に。そんな中ロアに見つかりメンバー達に手作りケーキを振舞った。装備している武器は「ニバンボシ」。
何故か『マイソロ3』のPV動画に新規参戦キャラ達と共に紹介されている。

エステル (Estelle) / エステリーゼ・シデス・ヒュラッセイン (Estellise Sidos Heurassein)編集

18歳・身長165cm
声 - 中原麻衣
ヒロイン。愛称は「エステル」。先帝の遠縁で、評議会に次期皇帝候補として推されている故、軟禁状態で育った箱入り娘で、浮世離れしている所があるが、読書好きの為に博学。友人のフレンが危機に晒されている事を知り、脱走を決意した所でユーリと遭遇、彼と共に旅に出る。献身的で何事にも一生懸命。物事に夢中になると周りの声が聞こえなくなったり、自分そっちのけで他人の為に無茶をしすぎてしまう事も度々。頑固者で一度決めたら簡単には譲らない意志を持つ。「です?」という変わった疑問符が口癖。隔世遺伝的に強い力が発露した満月の子で、魔導器を使わずに術を扱える特異体質を持つ。世界のエアルを乱すその能力から始祖の隷長に疎まれ、その力を利用しようとする者達に翻弄されながら、失意の淵から仲間達の言葉に引き上げられ、戦い続ける事を決意。夢は絵本作家。物語のその後はハルルで暮らし、副帝として役目を果たしに帝都へ通っている。回復・補助魔法を多く習得し、近接攻撃技も持つ。攻撃力や移動速度は低いが、回復役としては高い防御力を持つオールラウンダー。
『マイソロ2』では身分を隠して旅している。本に興味があり読んでいる間は周りが見えなくなる。鎧や盾を装備できる為に打たれ強く、回復役としては優秀。ポリゴンで持っているのは杖(クイーンロッド)だが装備できる武器は片手剣で。使える術技は多い。ストーリークエストでの出番は無し。

フレン・シーフォ (Flynn Scifo)編集

21歳・身長180cm
声 - 宮野真守
ユーリの幼馴染。平民出身ながら若くして出世を続ける叩き上げのエリートで、良い意味でも悪い意味でも有名人。帝国を内部から是正しようと奔走するも、融通の利かない部分が災いし、失敗を犯してしまう事も。謹厳実直を絵に描いた様な性格で、何事もそつなくこなす。驕らず、何者に対しても真摯に接しに民からの信頼は篤く、女性人気も高い。法を遵守する立場ゆえにユーリとは衝突するが、お互いの信頼関係は揺らがない程に強固。騎士としての理想を掲げる騎士団長アレクセイを尊敬していたが、アレクセイの不審な行動を目の当たりにしていくうちに尊敬と騎士の役割との間に板挟みになっていくが、己の騎士としての心を成長させ、アレクセイの謀反で混乱していく帝国を守る決意を固める。XBOX360版では終盤に一度参戦するだけだが、PS3版では本格的にパーティに参戦。高い攻撃力と防御力で前線で活躍する戦士で、魔法も少し習得している。ハイパーアーマーや仲間への支援効果のあるスキルが多く、ユーリよりも護りに長ける。料理も得意だが味オンチ。料理の成功率が最低だが、成功した場合は回復効果が2倍に。
『マイソロ3』に出演が決定。

ラピード (Repede)編集

4歳半・身長170cm(尾含む)
声 - 石井真
人語を理解する隻眼の犬。常時ユーリの傍に付き従っている。咥えているキセルと武醒魔導器は前の主人の形見。水が苦手で、船上では大人しい。今の飼い主ユーリとフレン以外には懐かないが、旅の中で仲間達にも懐き始めるが、積極的にじゃれようとするエステルにはそっけない態度を取る等、意地悪。軍用犬を親に持つサラブレッドで、人間に退けを取らない戦闘力がある。高い機動力とアイテムスキルで仲間を支援しながら戦える。料理も出来るが、必ず「犬ご飯」になってしまう。第5回人気投票マスコット部門一位。映画版では父親のランバートも登場。
『マイソロ2』の特典DVDにはカロルと共に出演。次回作出演を巡ってカロルとも内輪もめをした。

カロル・カペル (Karol Capel)編集

12歳・身長135cm
声 - 渡辺久美子
数々のギルドを転々としている少年。ギルドで名を上げようとしている所にユーリ達と出会う。登場時は『魔狩りの剣』に属しているが解雇され、後に『凛々の明星』のボスとなる。闊達だが、虚勢を張りがちで、背伸びが祟ってよくトラブルに巻き込まれる。弱気が祟り一箇所のギルドに留まれなかったが、そのおかげで様々な技術・知識を身につけており、世間知らずなユーリ達に案内や解説をする事が多い。手先も器用で鍵開けや馬車の車輪を外せる。料理に関しても上記の器用さでケチャップで絵も書ける。その出来はエステル曰く「崩すのがもったいない」と言う程。初期は見栄っ張りだったが、尊敬するドンや、仲間達との冒険を経て一人前の男に成長していく。苦手なものは虫とオバケで、ネーミングセンスが悪い。身長より巨大な斧や剣を振り回しての豪快な戦いが特徴。チャージスキルでパーティ最大の爆発力を発揮。PS3版ではケロロ軍曹のコスチュームが登場し、このコスチュームを装着すると掛け声と戦闘勝利等の台詞がケロロ軍曹の口調になる。これは、カロルの声優・渡辺久美子がケロロの声を演じている為。
ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊』では予約特典のクリアファイルにケロロと共演しているイラストが描かれている(これもカロルの声優がケロロの声を演じている為)。また、ある条件を満たすとケロロがカロルの技を覚える(技の効果が異なる)。

リタ・モルディオ (Rita Mordio)編集

15歳・身長150cm
声 - 森永理科
魔導器研究にその人ありといわれた才女。帝都下町の魔核を盗んだ盗人に濡れ衣を着せられた形で、追いかけてきたユーリ達と出会う。エステルの特異体質に興味をもっての同行から度々パーティに加わり、最終的にはパーティに残留。研究者としては優秀だが、偏屈で、周囲には敬遠されている。魔導器には研究対象以上の愛情を注いでいるものの、天涯孤独の生い立ちもあり基本的に他者を信用していないが、自分を友人と呼び、身を挺して自身を守ろうとしてくれたエステルの純粋さと優しさに触れ、心を開いていった。サブイベントにおいてヘルメスの娘、ジュディスの異母妹である事が示唆されているが、本人はそれに気付いていない。料理に興味を持たず、アスピオにいた頃でもバナナ等を食べていた。本人曰く「生命を維持できればいい」らしい。また風呂なども面倒で入らない事が多かったらしい。帯や鞭、蛇腹剣を用いての近接戦も出来るが、打たれ弱く移動速度も低い為に前衛は向かない、典型的な攻撃魔術師。
『VS』には姉妹で出演。魔道器(ブラスティア)の主席研究員である。研究の為の大量のマナを求めて、大いなる実りを狙う。
『マイソロ3』にも姉と共に出演。

レイヴン (Raven)編集

35歳・身長170cm
声 - 竹本英史
胡散臭さが服を着て歩いている様な、神出鬼没の風来坊。自称「おっさん」。砂漠でも宙返りを披露出来るほど暑さには強いが寒がり。騎士団に囚われたユーリの脱獄に手を貸してからパーティに顔を出す様になる。ギルド『天を射る矢』の幹部を務める腕利きで、各地を飛び回って暗躍している。ダングレストに多数の恋人がいるプレイボーイ。飄々とした性格で、ふざけた言動と突飛な行動で周囲を煙に巻く。腹の奥底を誰にも悟らせようとしない道化者で、普段の態度とは裏腹に冷酷でシビアな価値観を持ち合わせている。事実、他者に見せる顔の大半が仕事上の演技。ギルドのレイヴンとは別に帝国騎士シュヴァーン・オルトレインとしての顔を持ち、ギルドと騎士団のダブルスタンダードで情勢を動かしている。人魔戦争において始祖の隷長に殺害され、心臓魔導器によって蘇生される。仲間や故郷の喪失による絶望で抜け殻と化した後は、騎士団長アレクセイの道具として生きていた。物語中盤でシュヴァーンとしてユーリ達の前に立ちふさがり敗北。彼らの生き方に胸を打たれ、その命を『凛々の明星』に預けた。小説『虚空の仮面』では、生来の身分は亡都ファリハイドの名門貴族ダミュロン・アトマイスだったという設定になっており、平民と貴族の混成であるキャナリ小隊の副官を務めていた。イエガーはその当時の同僚で、デュークともその頃から顔見知りに。武器の変形弓は、キャナリ小隊のシンボル。戦闘では剣に変形できる弓を操り、近距離と遠距離をこなす。魔法も扱えるが、特技も挙動も全体的に癖が強く、プレイヤー操作の難易度は高い。騎士団仕込みの剣術も扱えるが、敵として登場する以外で長剣を使わない。料理も上手いが、面倒臭がっている。甘い物が苦手。人気投票第4回では9位、第5回では8位と順位を着々と上げている。また、特典DVDでも司会役を進行した事があるが、ゲストが歴代の悪役キャラだった為、焦燥していた。
『マイソロ3』出演が決定。

ジュディス (Judith)編集

19歳・身長175cm
声 - 久川綾
バウルとともに各地を放浪しているクリティア族の女性。抜群のプロポーションと露出度の高い格好が目を引く美女だが、寒さに強く、暑がり。全身鎧で身を隠し、魔導器を破壊する「竜使い」。ガスファロストの魔導器破壊の際にユーリ達と共闘し、以後『凛々の明星』に加わる。学者肌のクリティアには珍しい、活動的で好戦的。気まぐれで、誰にも相談せず事を起こしてしまう事が多いものの、気が利く。人魔戦争の被災者であるため事情に精通し、父ヘルメスの遺した過ちであるヘルメス式魔導器を破壊する為に行動していた。ユーリ達に同行を申し出たのも「エアルの乱れ」であるエステルを有事の際に殺害する為だったが、仲間と行動するにつれて絆の価値に気付き、仲間を生かす為の道を探す事となる。料理が得意で手の掛かる料理が特に得意。リタが自分の異母妹である事に気付いている。ギャンブルにも強く、レイヴンによると幾多ものカジノを搾りに搾って潰してきたらしい。空中戦を補助するスキルを数多く覚え、相手を空中に打ち上げてのエリアルコンボが主な戦法。一対一では強いが、多数との戦いは苦手。
『VS』では相棒のバウルと共に世界を巡る傭兵。大いなる実りを狙う妹に雇われ、相棒となる。
『マイソロ3』では妹と共に参戦。

パティ・フルール (Patty Fleur)編集

14歳・身長132cm
声 - 斎藤千和
PS3版追加キャラクター。自称冒険家の少女。見た目の割に年寄りの様な喋り方をする。好物と得意料理はおでんで、特に白はんぺんが好き。宝探しにラゴウの屋敷の前に居た所でユーリと出会う。彼に一目惚れしたらしく、それ以来積極的にアプローチをしている。幼い頃の記憶が無く、自分の名前しか判らないままカプワ・トリムを放浪していた所を、灯台守の夫婦に保護されて育てられた。唯一の記憶は、記憶を失った自分の名前を教えてくれた老人の事で、後にその老人がアイフリードであったと聞き、彼が自分の祖父と信じて財宝「麗しの星(マリス・ステラ)」を探しながら、自分の記憶を取り戻しに旅に出た。操船の技術を持っており、フィエルティア号の操舵士として活躍。料理の腕は美食ギルドや高級レストラン、宮廷料理人にスカウトされる程の腕前だが、得意料理は一つだけ。掴み所が無い性格で、海に関係する物に物事を例えての表現を好む。自由奔放で何事にも飽くなき冒険心と好奇心を持っているが、「アイフリードの孫」であるが故に各地のギルドから差別に近い扱いを受けている。その正体は成長が退行したアイフリード本人。本来はかなりの高齢(実年齢だけならメンバー最年長)で喋り方はそれ故の名残り。ブラックホープ号事件で重傷を負った際、サイファーに治癒目的で飲まされた霊薬の副作用で子供の姿になって記憶を失ってしまい、サイファーによってカプワ・トリムまで送り届けられた。祖父だと思っていた老人との記憶は別れ際のサイファーとの記憶であり、「パティ」という名はサイファーが彼女に新しく与えた名前。レナンスラ岩虚の墓とサイファーの帽子から全ての記憶を取り戻し、自分達を陥れて多くの命を死に追いやったアレクセイへの怒りを露にするが、それと同時に魔物化したサイファーを自らの手で殺さなければならないという事実に気付いてしまい、その事を誰にも話せずに悩み苦しむも、ユーリやフレンの信念を聞いていく内に徐々にその覚悟を固めていった。4種類のフォームを切り替えることにより特技の性能が変化し、ランダム要素が強い術・技や固有スキルを習得するかなりトリッキーなキャラクター。尚、カロルがケロロの格好をしている際に一緒に戦闘に出す事で特殊な台詞を言う事があるが、これは斎藤千和がケロロ軍曹において日向夏美の声を演じている為。Xbox360版では『チ…ト』と記されたアイテムが登場するが、これはXbox360版にも彼女が登場する予定だった為。
『TOG』では彼女の衣装がソフィのコスチュームとして登場。

帝国 編集

皇族 編集

ヨーデル・アルギュロス・ヒュラッセイン
声 - 緒方恵美
先帝の甥で、騎士団が支持する次期皇帝候補。気品漂う聡明な少年。お人好しではあるがなかなかの辣腕家で、政治手腕は確か。序盤では評議会のラゴウに拉致されて行方不明になっていたが、後にフレンやその場に居合わせたユーリに救出された。フレンのことを強く信頼しており、同じ次期皇帝候補であるエステルとも仲が良い。後に世界で起きた異変の最中に評議会により全権を委任された(事実上、次期皇帝と認められたという事になる)。

評議会 編集

ラゴウ
声 - 田口昂
帝国評議会員でカプワ・ノールの執政官。街に圧政を敷き、従わない者を捕らえて魔物の餌にするなど非道な行いで民を苦しめていた。バルボスを使って各地の魔核を盗ませ、集めた魔核で偽の宙の戒典を作ろうとしていた。バルボスと手を組み騎士団とギルドを衝突させ、評議会に有利に事を運ぼうとするも、ユーリ達によって阻止され、騎士団に逮捕される。評議会の権力で罪を大幅に軽減したものの、それがユーリの怒りに火をつけて暗殺された。アレクセイを快く思ってはいなかったが、裏で彼に利用されていた事に最後まで気付かなかった。

騎士団 編集

アレクセイ・ディノイア (Alexei)
声 - 小杉十郎太
帝国騎士団の頂点に君臨する帝国騎士団長。表向きには厳しいながらも実直な人物で、エステル曰く「帝国騎士の鑑の様な人」だが、裏の顔は独善的で目的の為には手段を選ばぬ冷血漢。就任当初は腐敗した帝国を変えるべく平民騎士の重用など改革を少しずつ推し進めたが、一向に変わらぬ現実に絶望。人魔戦争の頃から大きな変革を求め、世界を支配する野望を抱く。統率力は勿論、知識や実力も兼ね備えた名実共に帝国最強と言える人物。直属の親衛隊を組織し、フレンさえ心酔する高いカリスマ性も持つ。また、権謀術数や判断力にも長けている。作中ではフレンやキュモール、果ては敵のラゴウやバルボスらも利用し一連の事件の裏で暗躍。ザウデ不落宮の力で世界を支配すべく、その鍵である「宙の戒典」の代わりに自らが作り上げた「魔導器ネットワーク」とエステルの持つ満月の子の力を利用しようと企み、これを成し遂げた。彼自身は自らの行動を理想の世界への変革と捉え、ユーリと同じく罪人の烙印を背負う覚悟も持っていたが、エステルをはじめ罪無き命をも犠牲にするやり方がユーリ達の怒りを買う。その後凛々の明星との直接対決に敗れるも、ザウデの解放に成功したが、皮肉にもそれは改革の為の力ではなく、太古の災厄「星喰み」を呼び覚ます事に。最期には世界の危機とそれを招いた自らの愚かさに絶望。ユーリに斬られ崩落する巨大魔核の下敷きとなり死亡。
PS3版ではブラックホープ号事件の首謀者でもあり、満月の子を人工的に作る実験を行うという目的で、罪の無い多くの人の命を犠牲にしたという狂気じみた一面も描かれている。
アレキサンダー・フォン・キュモール
声 - 野島健児
キュモール隊の隊長を務める青年。隊のイメージカラーはピンク。奇妙な格好をしたナルシストで、ヒステリック。貴族出身で選民意識が強く、平民を「下民」と見下し、上官であるアレクセイやシュヴァーンの事にも陰口をたたいており、フレンの事も自らを棚に上げて『成り上がりの小隊長』と見下している。規範も守らず自分の都合のいいように行動し、それは時に明らかな背任行為へ及ぶ。将来は騎士団長へ成り代わるという夢を見ているが、当人は胆の弱い小心者のヘタレである。また、血統貴族の出身という立場だけで隊長になった能なしである為、剣術はド素人。カロル曰く「気持ち悪い人」。ヘリオードで住民達に強制労働をさせたり、フェローを捕まえる為にマンタイクの住民を無理矢理砂漠に送り出して死に追いやるような事をした為、ユーリによって暗殺された(正確には追いつめられて流砂に落ちた)。公には行方不明という事になっている。今までの素行の悪さから、姉のミムラ共々キュモール家は貴族位を剥奪される。
シュヴァーン・オルトレイン
声 - 竹本英史
平民を主体に結成されているシュヴァーン隊の隊長。 平民でありながら帝国騎士団隊長主席、即ち騎士団のナンバー2。人魔戦争の生き残り。表立って行動する事が殆どない(更に姿自体見た者が殆どいない)為、騎士団内でもあまり素性が知られておらず、名前と偉業が一人歩きしているが、部下や彼を知る騎士からは尊敬されており、騎士としては噂に違わぬ豪物である事が伺える。実はレイヴンの正体。人魔戦争で一度は死んだものの、心臓魔導器によって生き長らえているが、一度死んだ故に生きる意味を見出せず、自らを「死人」と自嘲し、アレクセイの命令に対しても道具の様に従っていた。アレクセイの命令でエステルを監視する為に、レイヴンとしてユーリ達に同行する様になり、後にエステルをアレクセイに引き渡し、バクティオン神殿でユーリたちに単身で挑戦。小説『虚空の仮面』では、その素性は「シュヴァーン・オルトレイン」という名前を含めて全て偽りであり、本性は人魔戦争時に生き残った田舎貴族の次男坊だった事になっている。平民をまとめあげる理想の騎士像は、かつての「キャナリ小隊」の様に、身分を問わず騎士たちをまとめにアレクセイに捏造されたもの。
ソディア
声 - 長沢美樹
フレン隊の副官。貴族出身の女騎士。猫のような釣り目と左目の泣き黒子が特徴。騎士として己の理想と信念を貫くフレンを敬愛している為、いつも彼の隣に立つユーリには嫉妬にも似た感情を持ち、また自分が敬愛するフレンの幼馴染が罪人であるという事実が許せず、ユーリに対して強い敵愾心、時には殺意さえ抱いていたが、大事なものの為になりふり構わなくなってしまう部分を、ユーリには自分に似ていると評されている。
ウィチル
声 - 大本眞基子
フレン隊に協力しているアスピオの少年魔導士。非常に小柄。丸っこい頭の天辺からアホ毛が飛び出していることから「リンゴ頭」と呼ばれる。リタを一方的にライバル視。ソディアよりは良識的で柔軟性があり、ユーリ達に対しても特に蟠りなく接している。
クローム
声 - 新井里美
騎士団長アレクセイの副官(秘書)であるクリティア族の女性。「帝国騎士団特別諮問官」の肩書を持ち、常に神秘的な雰囲気を漂わせている。正体は四足歩行の猛禽類の姿をした始祖の隷長で、先の盟主エルシフルの娘。友人のデュークの頼みで、普段はクリティア族の姿で騎士団に所属しながらアレクセイの行動を監視しつつ、その一方で始祖の隷長としての役割を果たしていた。同じく人間社会の中で暮らしているベリウスと違い人間を信じていないが、デュークに対しては淡い想いを抱いており、彼が彼の同族である人間に仇を成す姿を見たくはないと思っていた。後にユーリ達にデュークの行動を阻止できる希望を見いだして、自らの命を賭けて彼らの力を試した後に聖核となり、風の精霊シルフへと転生。
ルブラン
声 - 広瀬正志
騎士団のシュヴァーン隊に所属する小隊長。シュヴァーンに対して絶対の忠誠を誓っており、彼の前では常に敬礼を崩さない。昔からユーリを罪人として追い続けているが、それは彼が帝都の規律を乱している為。あくまで法と秩序を守るべく騎士団に就いており、その信念は例え上官相手でも変わらない。義に篤く謹厳実直な性格で、帝都異変の際には命令違反を承知で下町の住民たちを安全地帯に避難させた。終盤ではユーリを騎士団に勧誘する一幕も見られたが、本心ではユーリを追いかける方が気に入っている様子。
アデコール
声 - 難波圭一
ルブランの部下。騎士団の下っ端騎士で、細い体をしていてチョビヒゲが特徴。ボッコスの相棒。ユーリからは「デコ」と呼ばれており、ユーリを目の仇にしている。「 - であーる」が口癖。武器は片手剣。以前、滞納した税の徴収に来た際にユーリによって川に落とされ、3日間風邪で寝込んだ事がある。この様子は劇場版DVDの特典映像で描かれている。
ボッコス
声 - 桜井敏治
ルブランの部下。騎士団の下っ端騎士で、背が低くぽっちゃりとした体をしている。アデコールの相棒。ユーリからは「ボコ」と呼ばれており、同じく目の仇にしている。「 - のだ」という横柄な口調が特徴的。武器は槍。なお、小柄ゆえに盾は背中に背負っている。
ドレイク・ドロップワート
元騎士でエステルの剣の師。現役時代は国の為に生き、忠義を尽くした尽忠報国の騎士だったらしく、かつては先帝の剣の指南もしていた。現在は騎士団の顧問官の職に就き、騎士を辞めた今でも発言力は強く、騎士団はおろか皇族にも一目置かれるご意見番的な存在。正しいと思った事は遠慮なく口にし、目上の人間に対しても堂々と意見を述べるまじめな性格で、厳しい方だとエステルにも言われている。終盤ではオルニオンにて道場を開いている。ユーリの実力と人柄を認め騎士団は惜しい人材を手放したものだと言っており、騎士団に戻る気はないかと問いかける場面もあった。
アシェット
ユーリとフレンの同期。シュヴァーン隊所属でカプワノールの宿屋の息子。今はヘリオードの警護をしている。ユーリとは悪友で彼が騎士団に在籍していた当初は一緒に悪さをしていた。劇場版には未登場。
キャナリ
本編のサブイベントにおいて名前だけが登場。10年前の人魔戦争で亡くなった騎士団の女性。シュヴァーンの親友で彼が密かに想いを寄せていた相手であったが、彼女自身はイエガーと相思相愛の仲であった。キルタンサスの花を好み、コンパクトが宝物。生前は家宝の弓を愛用し、レイヴン以上の手練れであったという。家宝の弓は彼女が亡くなった後イエガーが回収し保管しており、コンパクトはサブイベントでレイヴンが戦地であったテムザ山で発見する。彼女の弓は経緯を経てレイヴンが受け継ぎ、宝物のコンパクトはイエガーの遺体と共に葬られた。小説『虚空の仮面』では、かつて騎士団に存在していた「キャナリ小隊」隊長であった事が明らかになっている。物語に描かれる様な「本物の騎士」を理想とする正義感の強い女性で、家宝の弓と引き替えに家名を捨て、単身で騎士団の門を叩いた。アレクセイが一目置く程の芯の強さとカリスマ性でもって小隊を一枚岩に纏めあげていたが、人魔戦争における始祖の隷長との交戦下において、全力を振り絞った技を放ち、ダミュロン(=レイヴン)の前で絶命。その技も始祖の隷長に一矢報いられなかった。
ヒスカ・アイヒープ&シャスティル・アイヒープ
声 - 水沢史絵小笠原亜里沙
劇場版に登場する双子の姉妹。ユーリとフレンの先輩。ヒスカが妹で、当時新米騎士だったユーリの指導役。姉のシャスティルはフレンの指導役だった。瓜二つで背丈も全く同じだが、見分けは胸の大きさでわかる(2人はその見分け方をセクハラとして嫌がっている)。本作ではPS3版のサブイベントのみに登場。何故か劇場版とは胸の大きさが逆になっている(劇場版ではシャスティルの方が大きい)。

ギルド 編集

五大ギルドと呼ばれる『天を射る矢(アルトスク)』、『幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)』、『紅の絆傭兵団(ブラッドアライアンス)』、『遺構の門(ルーインズゲート)』、『魂の鉄槌(スミス・ザ・ソウル)』を中心としたギルドの連合組合で、ダングレストに本拠を構える。かつてダングレストが騎士団に制圧された時、ドンが唱えた「ユニオン誓約」をもとに団結し、ダングレストの奪還を成功させたのがユニオンの発端となった。全てのギルドがユニオンに加盟しているわけではないが、ユニオンの意向を無視できるギルドは居ない事からも、その影響力が絶大なものである事が伺える。

天を射る矢(アルトスク) 編集

ダングレスト防衛を主任務とし、五大ギルドの中核に位置する最大規模ギルド。

ドン・ホワイトホース
声 - 加藤治
五大ギルドの連盟であるギルドユニオンの元首にして、『天を射る矢』の首領である老人。屈強な体に化け物じみた戦闘力、剛毅な精神を持ちながら、聡明で老獪な人物。数多くの者に慕われ、他ギルドの首領にすら尊敬される偉大な男。自身の部下であるレイヴンの正体を知りながらその上で彼を信頼しており、側近として重宝していた。ギルドの首領としてのカリスマ性は高いが、逆にそれが原因で『天を射る矢』のギルド員やダングレストの住民達は何かあればすぐ自分に依存する傾向が強く、血の気の多い者達の制止力も自分しかいない為、偉大な頭がいなければ団結もできない『天を射る矢』やユニオンの現状に憂いを感じている。物語中盤で『戦士の殿堂』統領殺害へのギルドの責任を一身に受け、掟に従って自害。ドラマCDでは死後に落ち込んだカロルの前に霊体として現れ彼を立ち直らせた。またデュークとの決戦時にカロルを先頭にすると彼の隣に一瞬だけ霊体となって現れる。
ハリー
声 - 小野大輔
ドン・ホワイトホースの孫。『天を射る矢』に所属しているが、偉大な祖父の存在と周囲の期待にプレッシャーを感じている。祖父の死後も、その原因を作ってしまった自分に責任を感じてギルドを纏め上げる自信がなく戸惑っていたが、カロルの言葉に突き動かされて少しずつ変わり始める。

魔狩りの剣(マガリのツルギ) 編集

団員の殆どが魔物によって大切なものを奪われた者たちであるため、全ての魔物を悪とし、狩ることを信念とする武闘派ギルド。その知名度は五大ギルドにも匹敵する。相手が魔物であればたとえそれが始祖の隷長であろうと殺そうとすることから、ユーリたち『凛々の明星』とは敵対関係にある。団員は魔物のような被り物をつけている。

クリント
声 - 高田裕司
魔狩りの剣』の首領を務める寡黙な巨漢。大剣を使う凄腕の剣士で、力だけでなく技術も兼ね備える。魔物であれば相手が何であろうと「悪」として狩ろうとする傾向がある。本当は始祖の隷長の存在意義を知っているが、10年前の人魔戦争で始祖の隷長に家族を殺された為、彼等を憎み付け狙っている。武人としては礼儀正しく、無愛想ながら気の利く一面も見せる。また魔物、人間を問わず、強い者との戦闘を純粋に楽しむ一面も持っている。信条は「一撃必殺」。フェイタルストライクの名人らしい。PS3版ではサブイベントで戦える。大剣を携え、それに見合った攻撃力とフェイタルストライクを用いて相手を葬る。デザインのモチーフは
ティソン
声 - 蓮池龍三
フードを目深に被った戦士。俊敏な動きと両手指に仕込んだ毒爪が武器。狂気的にテンションが高く、魔物との戦闘を楽しんでいる。闘技場では素顔が見られ、顔の真ん中を横切るように傷跡がある。弟子のナンを可愛がっており、任務の時にはいつも同行させている。: デザインのモチーフは
ナン (Nan)
声 - 千葉紗子
カロルの幼馴染の少女。ティソンの弟子。幼い頃に目の前で両親を魔物に殺された過去を持つ為、魔物を憎んでいる。少々辛辣な性格でカロルには特に冷たいが、何だかんだで彼を放ってはおけないらしい。フラフープ状の巨大なブーメランが武器。好きなタイプは「師匠の様に強い人」。序盤にてカロルの事を見限ったが、作中終盤にて心身共に成長したカロルを見直す。余談だが、闘技場でカロルと戦う際は2回登場。PS3ではデイドン砦にて初登場。デザインのモチーフは

幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ) 編集

ギルドと帝国の壁を越えて、世界各地にマーケットを展開している商業ギルド。カプワ・トリムを拠点にしている。帝国とも友好関係を築いており、帝国内を自由に回る事ができる免状を発行されている代わりに、帝国法に乗っ取った商品を取り扱っている。五大ギルドの一つ。

メアリー・カウフマン
声 - 山崎和佳奈
幸福の市場』の社長。商業に対する熱い情熱を持つ大人の女性で、ギルドや帝国の枠を超えて世界各地で活動しており、時にはユーリたちの冒険を手助けする。赤毛と眼鏡がトレードマークで、ファーストネームで呼ばれることを嫌う。カプワ・トリム出身で、自身がギルドの一人である事を誇りに思っている。商売っ気が非常に強いが、オルニオンの建設を見返りなく手配するなど根は善人。ルブランと過去になんらかの関わりがあるらしい。ドラマCDでは登場しない。

紅の絆傭兵団(ブラッドアライアンス) 編集

傭兵ギルド。五大ギルドの一つ。傭兵ギルドとしての知名度・力量は確かだが、強引なやり方が問題視されている。後に、ユニオンへの造反が決定的となった為、五大ギルドから外された。かつてはダングレストとカプワ・トリムを結ぶ都市であったカルボクラムを拠点にしていたが、バルボスがアレクセイと手を組む際にカルボクラムを譲り渡し、現在はガスファロストの塔を根城にしている。ちなみにカルボクラムはアレクセイの魔導器実験の影響で廃墟となり、現在では魔物の住処となっている(公には近年の大規模な地震によって打ち捨てられたという事になっている)。

バルボス (Barbos)
声 - 広瀬正志
紅の絆傭兵団』の首領。古典的な海賊の様な見た目をした巨漢「剛嵐のバルボス」を名乗る。凶暴で野心溢れる性格で、以前はドンに追随する戦士と呼ばれていた。ラゴウと手を組み騎士団とユニオンを衝突させ、ドンに代わって自分がユニオンのトップに立とうとしたが、ユーリ達によって阻止される。アレクセイからの支援を受けて、ダングレストの付近に10年の歳月を費やしてガスファロストの塔を築き上げ、そこを根城にして魔導器の研究を行なっていた。下町から奪った水道魔導器の魔核を使い、ユーリ達に圧倒的な力を見せ付けるもデュークの助けを借りた彼等に敗北。彼自身はアレクセイを利用していると思っており、逆にアレクセイに利用されていた事には気付いていなかった。が、最期に自らの愚かさを悟り、ユーリ達に敗れた直後に自ら塔の頂上から身を投げた。

海凶の爪(リヴァイアサンのツメ) 編集

暗殺や武器密売を行う闇のギルド。 魔導器密売も行えるなど、独自の流通ルートを持っている。実は海賊ギルド『海竜の夢(サーペントのユメ)』から分裂して出来たギルドであり、ブラックホープ号事件を起こした『海精の牙』とは祖を同じくする。

イエガー (Yeager)
声 - 岩田光央
鎌や多種多様な銃器や盾に可変する武器を操る、『海凶の爪』の首領。燕尾服に身を包み、ルー語で人を食った喋り方をする奇妙な男。振る舞いに反してドンとも対等に渡り合う程の凄腕の戦士であり、仕事に私情を挟まないプロフェッショナル。個人としてはドンを尊敬しており、物語中盤ではアレクセイの命令を受け偽情報をハリーに流し、結果的にドンを死に追いやったものの、本人はドンの死を悼んでいた。敵対関係にあるユーリ達の事も、内心では好ましく思っていた節がある。また、自らの悪事の償いに救児院に多額の寄付をしている。実は人魔戦争で戦死し、レイヴンと同じようにアレクセイに心臓魔導器を胸に埋め込まれた事で生き永らえている。レイヴン同様に自らを死人と自嘲し、アレクセイの命令に対して道具の様に従っていた。10年前は騎士団に所属しており、レイヴンとはその当時からの旧知。騎士団に所属していたキャナリという恋人を人魔戦争で亡くしており、ドンの葬儀ではキャナリが好きだったキルタンサスの花を葬送に使っている。アレクセイの計画には思う所があったらしく、中盤では本格化してきたアレクセイの野望を裏から阻止すべく、ユーリらを密かに助けたり、情報を流したりしていたが、その事がアレクセイに発覚してしまい、ゴーシュとドロワットを見逃す代償として、死を覚悟でザウデ不落宮にてユーリ達に敗死。小説『虚空の仮面』では恋人が隊長を勤めるキャナリ小隊の一員であった事が明らかになっており、同僚であったダミュロン(レイヴン)とは当時からの旧知であった(但し、ダミュロンはキャナリの恋人の正体は知らなかった)。心臓魔導器の数少ない成功例だったが、テムザで起きた惨劇を目の当たりにした事でダミュロン同様に精神を病んでしまった。その後はアレクセイの命令で騎士団を辞めて『海凶の爪』に入り、先代の首領を暗殺して首領の座を手に入れる。今の独特の話し方はその頃からのものであり、レイヴンによれば以前とはまるで印象が違うとの事。何故か口調が同じく岩田が担当した『ビーストメタルス』のシルバーボルトに似ている。
ゴーシュ&ドロワット
声 - 新井里美&長沢美樹
イエガーの忠実な側近で、可変する銃剣を操る2人の少女。ゴーシュは赤髪で真面目な口調、ドロワットは黄緑の髪にやたらとくだけた口調が特徴。人魔戦争で両親を亡くした孤児で、自分達が世話になっていた救児院に多額の寄付をしていたイエガーへの恩義からギルドに参加した。イエガーからは信頼されているが、逆に他の『海凶の爪』のメンバーに快く思われておらず、衝突も度々あった様子。OPムービーではユーリと戦う場面があるがメインストーリー中で彼女らと強制的に戦う機会は無く、サブイベントや闘技場で戦える。ドラマCDでは登場しない。

戦士の殿堂(パレストラーレ) 編集

闘技場を切り盛りする者たちで構成されたギルド。ノードポリカの自治を行っており、ユニオンには参加していない。

ベリウス
声 - くじら
戦士の殿堂』の統領(ドゥーチェ)。新月の晩にしか人前に姿を現さない、謎多き女性。正体は高貴な口調で年寄りの様に喋るキツネに似た姿の始祖の隷長。数百年前に人の住む街としてノードポリカを造り、その統領として自身の正体を知る一部の人間を通じながら、ずっと街を統治してきた。始祖の隷長の中では人間に対して最も友好的で、長い時を生きてきた為多くの親しい者との別れも経験している。ドン・ホワイトホースとは種族を超えた友人で、人魔戦争の時に知り合った。聖核を求めていた『海凶の爪』(アレクセイ)の企みに利用されたハリーや、彼から依頼を受けた『魔狩りの剣』との交戦時、負傷していたところを事情を聞かされていないエステルの治癒術を受けて暴走し、ユーリ達に己の最期を託した。そして力尽きる寸前に、己を責めるエステルに他者を慈しむ心を忘れない様にと言い残して亡くなり、彼女の聖核・蒼穹の水玉(キュアノシエル)はユーリ達にドンのもとに届けられた。後に水の精霊ウンディーネへと転生。
ナッツ
声 - 梁田清之
戦士の殿堂』の総領代理。表に姿を表さないベリウスに代わり、外交を行う。眼帯をするなど厳つい姿をしているが、礼節に富んだ人物で非常に物分かりの良く、ユーリ達にも協力的。ベリウス亡き後は、『戦士の殿堂』の総領としてノードポリカを守る。かつて一人旅の最中、魔物と勘違いして戦いを挑んだベリウスに返り討ちに遭ったことが今の主との出逢いであるらしい。

遺構の門(ルーインズゲート) 編集

遺跡発掘を生業とするギルド。五大ギルドの一つ。人畜無害な人が多く、「真面目にコツコツと」が売り。帝国の魔導器発掘にも協力しているが、その一方で発掘品が密かに『海凶の爪』に流れている。

ラーギィ (Regaey)
声 - 岩田光央
遺構の門』の首領。温厚篤実で人畜無害な好人物。どもった喋り方が特徴。しかし発掘した魔導器を密かに横流ししている。Regaey(ラーギィ)を逆に書くとYeager(イエガー)になるように、その正体はイエガーの変装した姿である。因みに『遺構の門』に所属している人間はラーギィとイエガーが同一人物である事を知らされておらず、発掘品の横流しの事も知らない。
マーカム
サブイベントに登場する、『遺構の門』のメンバー。シャイコス遺跡で発掘した魔導器に自分の名前を書いていたところをリタに見つかり、説教を食らった。愛用のスコップは「ハムファール号」で、貴重な素材で出来ている。
ヨシュア
サブイベントに登場する、『遺構の門』のメンバー。マーカムの相棒で、常に一緒に行動している。

海精の牙(セイレーンのキバ) 編集

PS3版に登場(XBOX360版にも名前だけ登場)。かつて海で活動していた海賊ギルドで、大規模なギルドだった模様。ブラックホープ号事件で雇い主を護衛と偽って殺害し、ギルドの信頼を失墜させた事で特にギルドの人間からは憎まれている。事件以降、『海精の牙』は首領のアイフリードを含め行方をくらましている。事件の真相はアレクセイが依頼したブラックホープ号の護衛の最中、船に仕掛けられていた術式が作動した事で船に乗っていた人間に大量のエアルが流れて魔物化するという事態に陥り、辛うじて魔物化を逃れたサイファーが負傷したアイフリードを守る為、やむを得ず殺したというもの。護衛に関わっていた『海精の牙』のメンバーもほぼ全員が魔物化してサイファーに殺されており、『海精の牙』もアレクセイの犠牲者であった事が伺える。

アイフリード
『テイルズ オブ』シリーズに様々な形で登場している海賊で、今回は物語にも関わる。『海精の牙』の首領だったが、後にブラックホープ号事件で各地のギルド全ての義を汚したとして憎しみの対象とされている。事件以降失踪した為、現在では既に死亡したものと思われ、その憎しみは孫だというパティに向けられていた。非道な事件を起こした人物と呼ばれる一方で、事件を起こす前はドンとベリウスに並ぶギルド界の巨頭であった。『海精の牙』初の女性首領で、彼女自身はあまり公に出ず、側近のサイファーがアイフリードだと間違われる事が多かった為、世間では男性と思われていた。部下からの信頼や憧れは強く、事件以降も元部下から尊敬されている。性格は自由気ままで頭の回る食えない人物だったらしく、ドンですら相手にするのには苦労したらしい。そのドンには「盟友」と呼ばれており、ユニオンの発端となった「ユニオン誓約」に関わり、人魔戦争時代にはギルド総出でダングレストの防衛に協力していた。元は貴族の出身だが海に憧れて家出し、以来ギルドの人間として生きる道を選んだという過去を持つ。死亡したと思われていたが、実際には前述のパティとして生存。ブラックホープ号事件で魔物化を逃れたが、魔物化した仲間を殺せずに瀕死の重傷を負い、サイファーに『海精の牙』に伝わる霊薬を飲まされた事で辛うじて一命を取り留めるが、その後、霊薬の副作用で徐々に若返っていき、最終的には子供の姿になって記憶を失ってしまい、サイファーによってカプワ・トリムに届けられ、「パティ」という名前を与えられた。
サイファー
声 - 辻親八(PS3版)
海精の牙』の参謀。アイフリードの側近で、交渉事が苦手なアイフリードに代わってギルド間の交渉を勤めていた。『海精の牙』の活動が主に海上であり、陸の人間との接点が彼に集中していた為、周囲からは彼がアイフリード本人であると間違えられる事が多々あった。パティが祖父だと思っていた老人は、アイフリードではなく彼である。ブラックホープ号事件の時に辛うじて魔物化を逃れ、せめてもの救いとして魔物化した仲間たちや乗組員を全員殺し、負傷したアイフリードを連れてブラックホープ号から脱出したが、事件の影響で彼も徐々に魔物化していき、霊薬の影響で子供に戻ってしまったアイフリードを街に送り届け、死に場所を求めて海に出るが、そこで幽霊船アーセルム号に遭遇してしまい、アーセルム号の力に取り込まれて縛られてしまう。やがて完全に魔物化して「彷徨う骸の凶戦士」となり、死ぬ事すらできずにずっと船に潜んでいた。徐々に魔物の本能に支配され人としての意識は封じられていたが、それでも記憶を失い困難に直面しているであろうアイフリードを気にかけている。尚、馨しの珊瑚(マリス・ゲンマ)という宝物を所持しており、魔物化してもなお肌身離さず持っている。かつての姿の彼はパティの秘奥義「サモンフレンズ」の大当たりに登場。大剣と銃を操り、頭も切れる「スーパーマン」だったらしい。
ジム
海精の牙』の元メンバーで、数少ない生き残り。アイフリードに生き写しのパティを見て泣き出す程、彼女の事を慕っている。アイフリードには「男のくせに泣くな」とよく叱られていた。パティがアイフリードたちの意志を継いで、『海精の牙』を再建してくれることを望んでいる。アイフリードから伝授された魔術「クリティカルモーメント」を使えるが、ロクな事が起こらないらしい。

重要人物 編集

ザギ (Zagi)
声 - 陶山章央
逆手持ちの双剣で戦う殺し屋。帝国にもギルドにも所属せず、様々な組織に主に暗殺の仕事を引き受けて行動している。強い敵との殺し合いを何より楽しむ悪癖があり、興奮の中で仲間を躊躇いなく殺害。レイヴン曰く、「その筋じゃ結構知られた名」だったらしい。物語の序盤では『海凶の爪』に雇われていた。最初はフレンが標的だったものの、フレンと勘違いして襲いかかったユーリの実力に心を打たれ、以後は彼を好敵手と見なして一方的なライバル意識を燃やし始める。海上での戦いで左腕に重傷を受け、以後はその左腕をヘルメス式魔導器に改造して戦いを挑んでくる。因みにその魔導器が原因でリタとジュディスからは恨みを買っている。腕の魔導器の副作用なのか、タルカロンでの戦いの際はやつれて声も枯れた変わり果てた姿となって現れる。ユーリを殺す執念だけで一行の前に立ちはだかるも敗北。最期はユーリに斬られて、タルカロンから転落。(シナリオブックによれば死体は確認されていない為、生死不明の位置づけらしい。)最初に戦うボスキャラクターで、終盤まで因縁が続く。魔導器で魔術を吸引する、海からジャンプで上がってくる等、戦闘に関してはかなり器用な性質。物語上、強制的に5回も戦う為、その回数は『テイルズ オブ』シリーズ(マザーシップ(エスコートタイトルでは「TOT」のロミーも5回戦う。))では最多であり、一度目の戦いによる中断を含めると6回となり単独トップとなる。
デューク・バンタレイ (Duke Pantarei)
声 - 小山力也
本作のラスボス。典雅で幻想的な雰囲気を持つ銀髪の美丈夫。その手に携えた不思議な剣によって、エアルを制御できる。その身のこなしから、彼も熟達の戦士である事がわかる。時折ユーリ達の前に姿を現し、警告の言葉を残したかと思えば彼らを助ける事もある等、行動に謎が多い。またレイヴンとは人魔戦争時代からの旧知だが、彼を「道化」と呼び冷たくあしらっている(レイヴンもその言葉を否定していない)。闘技場などの娯楽を「卑俗」と称し、帝国の事にもギルドの事にも関心が無い。しかしアレクセイの不審な動きは気に掛けていたらしく、友人のクロームに監視を頼んでいた。実は人魔戦争を戦い抜いた『英雄』であり、当時の始祖の隷長の盟主であるエルシフルとは親友同士だったが、エルシフルが帝国の裏切りにあって死んだ事で人間に対して絶望。宙の戒典を奪って逃亡し、その後は始祖の隷長側に身を寄せてテルカ・リュミレース各地のエアルクレーネを鎮めに放浪。ユーリ達にかつて人間を含めた世界を守ろうとした自分と重ねて見ており、アレクセイを追うユーリに宙の戒典を貸し与えたが、アレクセイが「ザウデ不落宮」を甦らせ、星喰みが再び世界を覆い始めた事で過ちを繰り返す人間に再び失望。精霊を生み出して世界の構造を変えようとするユーリ達のやり方も認めず、古代兵器『タルカロン』を復活させて全ての人間の命を犠牲にして星喰みを討つべくユーリ達と対立。彼とは2回戦うが、ある条件を満たすと更にもう1回戦う事に。シリーズとしてもRPG全体としても珍しく、死ななかったラスボス。小説「虚空の仮面」にも登場。皇帝家にも繋がるという大貴族の最後の一人らしいが、帝国での生活が性に合わず、危険な世界を放浪する事を好んでいた。かつては騎士団にも所属していた事があり、人魔戦争時には退団していたがアレクセイからは復帰を求められていた。
ヘルメス
クリティア族の魔導器研究者でジュディスの父親。魔導器の研究に情熱を注いでおり、バウルや幼少のジュディスと共に世界各地を旅していたが、人魔戦争に巻き込まれて死亡。リタも認めざるを得ない程の天才的な研究者で、ヘルメス式魔導器の発案者であるが、同時に破壊する方法を暗号文としてに託していた。また10年前の時点で魔導器の危険性や、エアルに代わる新しいエネルギーの存在を既に見出していた事が判明。サブイベントからリタの父親(ヘルメスの暗号ペンネームを解読すると『ヘルメス・モルディオ』となる)でもあることが推測でき、リタとジュディスが異母姉妹である事が示唆されている(リタの母親は人間)。小説「虚空の仮面」には生前の姿で登場し、アレクセイとは友人であった事が示唆されており、ダミュロンとキャナリに研究記録を綴ったメモを渡し、小隊が艦隊に向かう為の時間稼ぎの為にひとり残り、死亡。その際には随分勝手な事をしてしまったと家族への謝罪を告げていた。小説「青の天空」では、リタの一番古い記憶として彼女の父親らしき人物との思い出が描かれており、幼い頃から魔導士としての才能を見せていたリタの将来を有望していた。また、クリティア族であったヘルメスの影響で、リタの母親はアスピオにも無かった珍しい文献を多く持っていたという。

その他の登場人物 編集

ハンクス
声 - チョー
下町の老人。ユーリとは馴染みで、無茶な行動をする彼を時に叱り、助けてくれる。亡くなった妻を愛しており、彼によればエステルは若い頃の妻によく似ているらしい(ユーリとフレンは大げさすぎると言っている)。
テッド
下町に住む少年。ユーリとフレンを慕っており、何かと喧嘩する二人を心配している。
リッチ
旅籠馬車「冒険王」を営む男性。父親はレギン遊撃踏査団唯一の生き残りであり、父の意思を受け継いでギガントモンスターを倒す為の旅をしている。無愛想で無口だが使命感が強い。
カレン
旅籠馬車「冒険王」を営む女性。リッチを「お兄ちゃん」と呼び慕う。2人の父親が親友同士であり、昔から家族ぐるみの付き合いをしており、カレンがリッチを「お兄ちゃん」と呼ぶのもその為。また恋人同士でもあり、結婚を約束した仲。
トクナガ
声 - 三戸耕三(PS3版)
海船ギルド『ウミネコの詩』のメンバーで魔導船「フィエルティア号」の操縦士。かつてはカウフマンの下で積荷の運搬を主な仕事としていたが、ある仕事の報酬として船ともどもユーリ達へ贈与され、以降は『凛々の明星』専属の操縦士となる。PS3版では最初の仕事の際一回のみ操舵し、その際に魔物の攻撃で負傷してしまう為、以後未登場。アフロの髪型とサングラスがトレードマーク。
ティグル
声 - 小野大輔
港の街カプワ・ノールにて、ユーリ達が助けた子供の父親。
ミムラ・フォン・キュモール
声 - 新井里美
キュモールの姉。弟同様に我儘で貴族としての選民意識が高く、平民を見下している。弟が原因でキュモール家は貴族としての地位を剥奪され、それを逆恨みして反帝国派の過激派に加担している。『凛々の明星』の行動次第ではルブランに逮捕される。
セバス
キュモール家の執事を勤めていた老人。キュモール家が貴族位を剥奪された後はミムラに付き従い、反帝国派の過激派に加担していたが、一方で貴族位を剥奪された同家に見切りをつける機会を伺っていたらしく、ミムラが騎士団に捕まった時は彼女を見捨て、金目の物だけを持って逃げる。
デデッキ
「モルディオ」の名を騙って下町の水道魔導器の魔核を盗んだ張本人。XBOX版では屋敷を抜け出して以来登場していないが、PS3版ではカプワ・ノールでインチキ商売をしている所をユーリたちに見つかり御用となる。名前を騙っていたリタを快く思っておらず、本人の目の前と気付かずに彼女を罵倒し続けた事が仇となり焼かれる。
灯台守の夫婦
PS3版に登場。カプワ・トリムの灯台の家に住む夫婦で、記憶を失い放浪していたパティを保護し育ての親となる。パティとは仲が良く彼女の事を可愛がっており、アイフリードの孫を名乗る彼女への偏見は無いが、トリム港がギルドの影響が強い事もあり、アイフリードの名前を言ってはいけないと固く言い聞かせてきたらしい。
オーマ
声 - 稲田徹(PS3版)
PS3版に登場。千年前に星喰みが世界を覆った時、満月の子を犠牲にするザウデの結界や始祖の隷長達との和解を拒み、ゲライオス文明に依存しようとした一部の満月の子達の盟主。最後まで和解する事がなかったらしく、穏健派の満月の子たち(エステルの先祖)によってザウデ不落宮の地下に閉じ込められた。同胞たちが老いで死んでゆき、その子孫が時と共に地上の存在を忘れていく中、霊薬「アムリタ」で1000年の時を生き永らえてきたが、長い間摂取してきた副作用で、その姿はもはや異形の怪物となった。傲慢な性格で始祖の隷長を忌み嫌っており、始祖の隷長や自分たちを“裏切った”満月の子の子孫への復讐を企んでいる。
グランカレイ
PS3版に名前のみ登場。遥か昔に存在した海賊ギルド『海竜の夢』の首領。『海竜の夢』は『海凶の爪』と『海精の牙』の祖に当たるギルドで、グランカレイの死後方針を巡って二つのギルドに分裂した。拳銃レオルカを愛用するグランカレイを筆頭に『海竜の夢』は全員銃使いだったらしく、アイフリード(パティ)やサイファー、イエガーが武器に銃を使うのはその名残りである。かつて世界中の海を探索していた時に、海底に眠る謎の遺跡を発見。それが「ザウデ不落宮」と知らぬまま潜入し、内部に安置されていた麗しの星(マリス・ステラ)馨しの珊瑚(マリス・ゲンマ)を使って「望鏡の墓所」への入口を開き、更に「十六夜の庭」にまで辿り着いたが、そこに住む人々の生活を乱すべきではないと考えて悟られる前に後にし、古代人の街にあった不老長寿の霊薬「アムリタ」と馨しの珊瑚を持ち帰り、彼の死後それらは『海精の牙』の秘宝として受け継がれていった(『海精の牙』が墓所への鍵の片割れである馨しの珊瑚と、オーマが作った「アムリタ」を持っていたのはその為)。グランカレイは「十六夜の庭」について断片的な言葉しか残さなかった為、いつしか伝説の楽園「十六夜の庭」と、彼がそこに到達して宝物を発見したという伝説が生まれた。『海精の牙』の歴代の首領たちは楽園の存在を信じ、彼の言い残した麗しの星の形状の情報を頼りに、楽園への鍵を探していた。

始祖の隷長(エンテレケイア) 編集

フェロー
声 - 稲田徹
砂漠の空を総べる、巨鳥の姿をした始祖の隷長盟主。理知的である時もあれば、感情的である時もある気分屋。世界を心から愛しており、世界に害を成す存在には容赦しない。当初はエステルの存在を危惧し彼女を殺そうとしたが、ジュディスの説得を受けて人間達の動向を見守る事に。ザウデ不落宮でユーリ達の囮となった際に瀕死の重傷を負い、彼らに未来を託して聖核と化し、火の精霊イフリートへと転生。
グシオス
エレアルーミン石英林に住まう、その一踏みで大地を揺るがす巨大な亀の姿をした始祖の隷長。一応言葉は理解しているが、自ら喋らない。初登場はカルボクラムでエアルを取り込むべく訪れた所を魔狩りの剣に逆結界で捕らえられていた。異常発生したエアルを浄化しようと、限界を越えた多量のエアルを摂取したことで理性を失い、星喰みになりかけたところをユーリ達に介錯される。その後に地の精霊ノームへと転生。
アスタル
天駆ける牡鹿の姿をした始祖の隷長。バクティオン神殿に奉られており、周辺の魔物を統率している。後に聖核を求めたアレクセイの奸計にかかって死亡。
クローネス
空をたゆたうクラゲの姿をした始祖の隷長。隠された街ミョルゾを呑みこんで空をただよっている。住民からは「ミョルゾの主」と呼ばれている。
バウル
空を泳ぐ、大クジラの姿をした始祖の隷長。心の絆で繋がったジュディスの相棒で、10年前の人魔戦争で彼女を戦争から救った。人語は話せないが、ジュディスとなら意思疎通ができる。後に以前よりも巨大に成長、「フィエルティア号」を抱えて飛べる様になり、一行の旅の移動に大きく貢献。種族の中でもまだ若い方で成長の余地を残しており、聖核を生成できるだけのエアルを有していない。前述の通りフォルムはクジラだが、成長前の姿は小型の竜である(ジュディスが「竜使い」と呼ばれるのはこの為)。
エルシフル
人魔戦争以前の始祖の隷長の盟主で、10年前の人魔戦争終結の立役者。同じ始祖の隷長であるクロームの父親。人との共存を訴え同族との戦いで人間側に力を貸したが、終戦後にその力を恐れた帝国の思惑により暗殺された。デュークに託されたその願いは、「生きとし生けるもの、心あるものの安寧」だった。エフミドの丘に小さな墓があり、時折デュークが訪れている。
スパイラルドラコ
遥か昔の時代の始祖の隷長の盟主。魔装具と呼ばれる武具はスパイラルドラコの体を素材に作られている。PS3版では隠しダンジョンにてボスとして登場、本作最強の敵。ただし既に死んで聖核と化しており、登場したのは意思を持たない肉体のみ。オーマを喰らい、その意志によってユーリ達に襲い掛かる。人の上半身に一本角の龍頭、両脇に竜の頭、下半身は巨大な四足、二本の尾に巨大な翼をもつケンタウロスに似た、始祖の隷長の中でも飛び抜けた異形の姿。ミョルゾの言い伝えでは「十四の頭を持つ魔物」として伝わっていた。
 ????
小説「虚空の仮面」に登場した魔物の群れを指揮する始祖の隷長。長い毛に覆われた鳥にもげっ歯類にも見える姿をして空を飛びながら移動。巨大な火球を吐き、体毛を槍の様に飛ばす他、結界を無視できる。人間を強く憎んでおり、わざと結界だけを破壊して虐殺を命じたり、人間たちを安心させてから絶望させるなど振る舞いは冷酷で言葉を発する事はなかった(魔物に命令する為に意思の様なものを飛ばしていた)。ダミュロンら騎士団の遠征隊を全滅させたが、デュークとエルシフルに倒された。

精霊 編集

ウンディーネ
声 - 住友優子
ベリウスの生まれ変わりである、美女の姿をした水の精霊。名前は「水を統べる者」を意味する。楽観的な性格。精霊の中では最初に誕生。
イフリート
声 - 稲田徹
フェローの生まれ変わりである、蜥蜴の様な姿をした火の精霊。名前は「力強く猛々しい炎」と「灼熱の君」を意味する。豪胆な性格。自信家でもあり、転生前と異なり星喰みへの恐れが全く無くなった。
シルフ
声 - 新井里美
クロームの生まれ変わりである、妖精の姿をした風の精霊。名前は「風を紡ぐ者」を意味する。物静かだが、心配性という面もありユーリ達を完全には信用していない。
ノーム
グシオスの生まれ変わりである、小動物の姿をした地の精霊。人語は話せないが、理解はしている。名前は「根を張る者」を意味する。ユーリ達の生き様に憧憬を抱いている。
ハルルの樹の精霊
サブイベントに登場。ハルルの樹と同化した結界魔導器の魔核が、長い年月の間に樹から吸収した大量のエアルによって精霊化した存在。自然発生であるため名前はない。実体化時の姿はヴェールとドレスをまとった女性らしく、その姿を目撃した子供たちから「花嫁の幽霊」と噂されている。

尚、4大精霊はPS3版ではエステルの追加秘奥義「アルティメットエレメンツ」の演出に登場。戦えるらしい。

ゲストキャラクター 編集

ダオス(『TOP』より)
声 - 森川智之
作中では「時を駆ける男」として、闘技場に登場。また、PS3版ではリタ専用の特殊イベントも存在する。
シゼル(『TOE』より)
声 - 伊倉一恵
作中では「哀しき闇の女王」として、闘技場に登場。
バルバトス・ゲーティア(『TOD2』より)
声 - 若本規夫
作中では「英雄を殺めし者」として、闘技場に登場。秘奥義はアイテムに対するカウンターの「アイテムなぞ使ってんじゃねぇ!」。パティの秘奥義「サモンフレンズ」にも登場し、その際はお札が貼ってある。彼が出現した場合敵味方問わずダメージを受けるうえに、暫くアイテムが使えなくなる。
クラトス・アウリオン(『TOS』より)
声 - 立木文彦
作中では「天上に反逆せし戦士」として、隠しダンジョン最深部及び闘技場に登場。「群青色の戦士」としてヨームゲンに伝記が残されている。

テンプレート:ネタバレ終了

主題歌 編集

テイルズチャンネルDVD -ヴェスペリアチャンネル篇-編集

『テイルズ オブ ヴェスペリア(XBOX360版)』の予約特典DVD。アドベンチャードラマ ラピードと冒険する未来研究所〜エステルを探して〜、スーパープレイ集、イラストギャラリー、PVが収録されている。

アドベンチャードラマ ラピードと冒険する未来研究所〜エステルを探して〜
ユーリの声を担当する鳥海浩輔とラピードがエステルを探してバンダイナムコゲームスを探検する内容のチャットドラマ。今回初めて実写で行われている。

プレイステーション3版 編集

テンプレート:出典の明記 2009年9月17日に、新要素が追加された移植版がプレイステーション3で発売された。追加要素などのまとめは以下の通りである。

  • 新パーティキャラクターパティ・フルール追加。
  • フレンのパーティ加入時期の増加・延長、正式加入。
  • 「スペシャルフラッグR」(ラピードをパーティトップにすることが可能)追加
  • 「アーツボール」(術技セット数が2倍に)
  • イベントのカメラワーク・演出見直し。イベントスキップ機能追加
  • 新コスチューム、アタッチメント、術技追加
  • 新ダンジョン、新ボスキャラクター、新ギガントモンスター追加* サブイベントの追加・拡張。
  • テイルズ オブ バーサス』初回特典にPS3版『ヴェスペリア』のオリジナルスキット解放のプロダクトコードを同梱。
  • メインシナリオのフルボイス化

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ダウンロードコンテンツ 編集

XBOX360版 編集

  • 2008年8月7日 4個の無料コンテンツを配信。
  • 2008年8月21日 14個の有料コンテンツを配信。
  • 2008年8月28日 6個の有料コンテンツを配信。
  • 2008年9月4日 3個の有料コンテンツを配信。
  • 2008年9月11日 2個の有料コンテンツを配信。
  • 2008年9月18日 3個の有料コンテンツを配信。
  • 2008年9月25日 3個の有料コンテンツを配信。

PS3版 編集

  • 2009年9月17日 9個の無料コンテンツ、1個の有料コンテンツを配信。
  • 2009年9月24日 2個の無料コンテンツ、9個の有料コンテンツを配信。
  • 2009年10月1日 16個の有料コンテンツを配信。
  • 2009年10月8日 2個の有料コンテンツを配信。
  • 2009年10月15日 1個の有料コンテンツを配信。

スタッフ 編集

劇場版アニメ『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜 The First Strike 〜』 編集

概要(劇場版) 編集

2009年10月3日より池袋シネマサンシャインほか全国34スクリーンでロードショーされた。こちらではタイトルのロゴマークが騎士団の紋章になっている。ゲームの数年前、ユーリの騎士団時代の物語を描いた作品。パーティキャラクターの内、ジュディス、パティは登場しない。(カロルは一瞬だけ登場。)本作を制作したProduction I.Gは、テイルズ オブ シリーズのアニメパートを多く手がけてきたが、メディアミックスとしてアニメ制作に関わったのは本作が初。本編中の回想シーンはシンフォニア以降の藤島作品のEDの作画を手掛ける柳沼和良が担当。EDには映画の物語の後にゲーム本編が続くと言う意味合いからゲームのOPが使用されており、その後には作中のBGMを流し黒バックにスタッフロールを流すという、洋画等に見られるオーソドックスな形式が用いられている。ゲーム本編とは矛盾する描写があるが、これについては「映画作品として成立させる為、わざとやった」「パラレルワールド」という回答がなされている。本作の舞台であるシゾンタニアのモデルとなったのはスペインクエンカである。

スタッフ(劇場版) 編集

主題歌(劇場版) 編集

登場人物・キャスト編集

ユーリ・ローウェル
声 - 鳥海浩輔
フレン・シーフォ
声 - 宮野真守
エステリーゼ
声 - 中原麻衣
リタ・モルディオ
声 - 森永理科
レイヴン
声 - 竹本英史
ナイレン・フェドロック
声 - 谷口節
ユーリたちの隊長。剛胆且つ大雑把だが部下や市民から絶大な信頼を得ている。妻子がいたが、既に死別している。写真の制服の色から察するに元アレクセイ親衛隊だと伺える。
シャスティル・アイヒープ、ヒスカ・アイヒープ
声 - 水沢史絵小笠原亜里沙
ユーリたちの先輩の双子の女性騎士。シャスティルが姉でヒスカが妹である。部隊では回復と防御魔法を担当。因みにシャスティルの方が胸が大きい(ナイレン曰く“でっかい方”)。
ユルギス
声 - 加瀬康之
ナイレンが信頼を置く副隊長。大柄な体躯が特徴だが、周りの身長平均が高いのであまり目立たない。遺跡で班を分けた際には、救護班の指揮を執った。
エルヴィン
声 - 木村雅史
ノリは軽いが実直な性格のナイレン隊の騎士。遺跡探索では突入班に加わり、ユーリらと共に最深部まで到達した。
ガリスタ・ルオドー
声 - 宮本充
ナイレンにアドバイスをしている軍師。苦手なものは(劇中で、シゾンタニアからリタの研究所までの地図を描き、ナイレンとシャスティルに手渡したが2人とも迷ってしまう。この地図は、社内コンペの結果決定した)。初期のキャラクターデザイン案では『TOA』のジェイド・カーティスを目指していた(声優もジェイドを担当した子安武人に依頼する案が出ていた)為、眼鏡に長髪など類似点が多く全体的に似通っている。
ラピード
子犬時代の彼が登場。父の死後、ユーリに引き取られる。
ランバート
騎士団の軍用犬で、ラピードの父親だが、戦闘中に魔物に仲間と共に取り込まれ、ユーリに止めを刺される。
メルゾム・ケイダ
声 - 郷里大輔
シゾンタニアのギルドの首領。
アレクセイ・ディノイア
声 - 小杉十郎太
グラダナ
声 - 高木渉
アレクセイの部下の帝国騎士団員。虎の威を駆る子役人的存在。
デヴィッド
声 - 岩崎正寛
ハンクス
声 - 堂坂晃三
カンスケ
声 - 相馬幸人
イワン
声 - 東龍一
クリス
声 - 逢坂力
ピート
声 - (なし)
町の人々
声 - 目黒光祐金沢映子佐々木誠二
ギルド達
声 - 多田野曜平岩尾万太郎
ウエイトレス
声 - 庄子裕衣
親衛隊
声 - 川原元幸
エマ
声 - 宇山玲加
エマの母
声 - 石塚さより

漫画 編集

角川書店が刊行している『テイルズ オブ マガジン』にて2008年8月7日に発売された創刊号より連載開始。いずれも『コンプティーク』(2010年1月号)に移籍している。

テイルズ オブ ヴェスペリア
作画 - 森田柚花 テイルズ オブ マガジン。
  1. ISBN 978-4-04-715218-2
テイルズ オブ ヴェスペリア 〜フレン 聖なる白銀の騎士〜
作画 - 小枕チヨリ テイルズ オブ マガジン。

小説 編集

  • 著 - 岩佐まもる イラスト - 上田夢人 角川スニーカー文庫
    • テイルズ オブ ヴェスペリア I
    • テイルズ オブ ヴェスペリア II
    • テイルズ オブ ヴェスペリア III
    • テイルズ オブ ヴェスペリア IV
  • 著 - 矢島さら イラスト - 中嶋敦子 ファミ通文庫
    • テイルズ オブ ヴェスペリア 金の満月(きんのつき)
      • エステルのスピンオフ。ゲーム本編のシナリオを彼女の視点で追っていく。
    • テイルズ オブ ヴェスペリア 青の天空(あおのそら)
      • リタのスピンオフ。彼女の幼少期からエンディングまでの追想を、エステルの絵本を借りて語られる。
    • テイルズ オブ ヴェスペリア 銀の明星(ぎんのほし)
      • カロルのスピンオフ。
  • 著 - 奥田孝明 イラスト - 岩本稔 ファミ通文庫
    • テイルズ オブ ヴェスペリア 虚空の仮面(こくうのかめん) 上
    • テイルズ オブ ヴェスペリア 虚空の仮面 下
      • レイヴンのスピンオフ。上巻ではダミュロンからシュヴァーンとなるまで、下巻ではレイヴンとなり現在に至るまでを描く。

関連商品 編集

書籍 編集

  • テイルズ オブ ヴェスペリア 公式コンプリートガイド(山下書店、2008年) ISBN 978-4-902372-19-9
  • テイルズ オブ ヴェスペリア パーフェクトガイド(エンターブレイン、2008年)
  • PS3版 テイルズ オブ ヴェスペリア 公式コンプリートガイド(山下書店、2009年)
  • PS3版 テイルズ オブ ヴェスペリア パーフェクトガイド(エンターブレイン、2009年)

サウンドトラック 編集

  • テイルズ オブ ヴェスペリア オリジナルサウンドトラック

ドラマCD 編集

  • テイルズ オブ ヴェスペリアVol.1 2009年5月29日発売
  • テイルズ オブ ヴェスペリアVol.2 2009年6月24日発売
  • テイルズ オブ ヴェスペリアVol.3 2009年7月23日発売
  • テイルズ オブ ヴェスペリアVol.4 2009年8月26日発売
  • テイルズ オブ ヴェスペリアVol.5 2009年11月26日発売
  • テイルズ オブ ヴェスペリアVol.6 2009年12月23日発売
    • フロンティアワークスより発売。

DVD 編集

  • テイルズ オブ ヴェスペリア 〜 The First Strike 〜(Blu-ray・DVD・UMD、2010年5月28日発売)
    • 初回特典 ゲーム「テイルズ オブ ヴェスペリア」用[PS3版]着せ替えつき衣装称号(2種)ダウンロードコンテンツ※ダウンロードチケット封入
      • (1) ユーリ用なりきりコスチューム(フェドロック隊制服 軽装ver.)
      • (2) エステル用なりきりコスチューム(フェドロック隊制服 ヒスカ・シャスティルver.)
    • 映像特典 ピクチャーサウンド
    • 封入特典 特性ブックレット
    • 音声特典 キャスト&スタッフによるオーディオコメンタリー
    • ジャケットイラストは松竹徳幸描き下ろし

外部リンク 編集

関連項目 編集

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