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ボルト(volt、記号:V)は、電圧電位差起電力単位である。名称は、ボルタ電池を発明した物理学者アレッサンドロ・ボルタに由来する。

1ボルトは、以下のように定義することができる。表現の仕方が違うだけで、いずれも値は同じである。

国際単位系 (SI) では組立単位となっており、SI基本単位で表わすと V = mテンプレート:Sup·kg·sテンプレート:Sup·Aテンプレート:Sup となる。

歴史 編集

1800年、アレッサンドロ・ボルタはボルタ電池を発明した。

1874年英国科学振興協会 (BAAS) は、ボルタにちなんだ起電力の単位ボルトを、電気抵抗の単位オームと共に定めた。1881年には国際電気会議(現在の国際電気標準会議(IEC))により承認された。

このボルトの大きさは現在と同じだが、定義は異なる。当時の単位系の標準はcgs-emu単位系で、cgs-emuの電圧の単位(cgs-emuは3元系なので本来は単位名称を使わないが、便宜上アブボルト (テンプレート:En) と呼ばれる)はテンプレート:1e-ボルトに等しい。ボルトは「cgs-emu単位のテンプレート:1e倍」言い換えれば「テンプレート:1eアブボルト」として定義された。この係数テンプレート:1eは、ダニエル電池の起電力(ボルタ電池の起電力に等しい)がおよそ1(正確には1.1)となるように選ばれた。つまり当時のボルトは、現在のボルトのように基本単位から組み立てられた単位ではなく、実験室で再現可能な量を接頭辞なしで表すための、倍量単位の便利な別名だった。この種の単位は実用単位 (テンプレート:En) と呼ばれた。にもかかわらず現在、ボルトが基本単位アンペアから導出できるのは、アンペアもかつては実用単位で、恣意的に選ばれた係数を含むからである。

ボルトの現示法については、1893年国際ボルトが「クラーク電池の起電力の1.434分の1」と定義された。この定義は1908年に破棄された。

現在のボルトの現示法はジョセフソン効果を利用したもので、1990年に採用された。ジョセフソン接合に外部から周波数 $ f $電波を照射しながら直流的な電流電圧特性を測定すると $ V=nf\Phi _0 $ の定電圧ステップが観測される。ここで、整数 $ n $ はステップの次数、 $ \Phi _0 $磁束量子である。 $ f $原子時計から極めて精度よく校正され、 $ \Phi _0 $ は物理定数であるため、電流電圧特性に現れるステップは高精度の電圧目盛りとみなすことができる。ボルトの決定では、 $ n = 18 $ における値が用いられている。

組立単位 編集

ボルト毎メートル 編集

テンプレート:単位

ボルト毎メートル(記号: V/m)は、電界の強さ(電界強度・電場強度または単に電界・電場ともいう)の単位である。

電界とは、空間中に電荷が存在することによって引き起こされる電位勾配のことであり、電界の強さは単位長さあたりの電位によって示される。ボルト毎メートルは、電位の単位ボルト(V)を長さの単位メートル(m)で除したものである。

日本の計量単位令では、上記のような定義ではなく、「毎メートル真空中において1クーロン(C)の電気量を有する無限に小さい静止している帯電体に働く力が1ニュートン(N)である電界の強さ」(N/C)と定義されている。J=N·mよりN=J/m、V=J/CよりC=J/Vであるので、N/C=V/mとなる。

関連項目 編集

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