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北へ。』(きたへ)は、北海道を舞台としたトラベルコミュニケーションゲームシリーズ。開発はレッド・エンタテインメント、販売はハドソン

概要[]

1999年3月18日に一作目『北へ。White Illumination』がドリームキャスト用ソフトとして発売され、同年8月5日には、その続編『北へ。Photo Memories』が発売された。

2003年10月30日にはプラットフォームをプレイステーション2に移した第二作『北へ。〜Diamond Dust〜』が発売され、これを原作としたアニメ『北へ。〜Diamond Dust Drops〜』も制作された。コミカライズされた『北へ。〜Diamond Dust Drops〜』がコミックガムワニブックス)で連載され、単行本化している。

『北へ。〜Diamond Dust〜』の続編として、2004年10月28日に『北へ。Diamond Dust + Kiss is Beginning.』が発売された。

北へ。White Illumination[]

夏休みを利用し、14日間の北海道旅行に出かけた高校2年生の主人公が、親戚である春野琴梨の案内で、北海道の観光地をめぐり8人の女の子たちに出会う。

1999年3月18日にドリームキャスト用ソフトとして発売された。

北海道を舞台としたギャルゲーとして『風雨来記』と比較されるが、本作の場合は北海道の各機関からの協力を得ているのが特徴である。実在するお店やレストランなどが実名で登場するが、観光案内が強調されるあまりにゲームというよりは宣伝素材になっているような印象を受け取られ、その点を『超クソゲー2』において指摘されたこともあった。

システム[]

ストーリー的には夏編と冬編に分かれていて、夏編でヒロインと仲良くなり、冬編で告白に至るという流れになっている。

システムは通常のアドベンチャータイプのギャルゲーを踏襲しており、従姉妹の琴梨の家についた後、琴梨の家をベースに日々を送りながら、選択肢を選ぶことによって各ヒロインのシナリオに分岐することになる。

特徴としてはCBSというシステムが使われていることで、ヒロインと会話中にある特定のタイミングでボタンを押すことによって、主人公の側からアクションをしかけることができる。

また、UFOキャッチャーやテニスゲームなどのミニゲームがある。

登場人物[]

メインキャラクター[]

春野琴梨(はるのことり)
声:千葉紗子
札幌に住む主人公の親戚で、札幌市内の大里高校に通う高校1年生、親友の川原鮎と同じテニス部に所属。料理を作るのが得意。10年ぶりに再会した主人公のことを今でも「お兄ちゃん」と呼んでいる。
ターニャ・リピンスキー
声:坂本真綾
小樽のガラス工房に勤める16歳のロシア人。ナホトカ生まれの少女で、義父に亡き父親の思い出を壊されたのを機に単身来日した。本来は「リピンスカヤ」となるはずだが父親への思いが強いからか男性形の「リピンスキー」を名乗っている。心臓に持病を持っているが、毎日小樽の地獄坂を登っていることを匂わせる設定があり侮れない一面を持っている。
椎名薫(しいなかおる)
声:榊原良子
札幌市内にある北海大学の付属病院で働く研修医。小さい頃体が弱かったため、医師になろうと決意した。ミステリー小説を読むのが趣味。
桜町由子(さくらまちゆうこ)
声:南央美
千歳にある航空自衛隊に勤務する20歳。バイクカメラが趣味。
愛田めぐみ(あいだ - )
声:大谷育江
美瑛に住む中学3年生。春野琴梨とはいとこ同士。両親が経営する牧場の一人娘。小学校までは東京に住んでいた。
川原鮎(かわはらあゆ)
声:広橋佳以
大里高校に通う高校1年生。親友の春野琴梨と同じテニス部に所属。実家はすすきのでお寿司屋さんを営む。歌手になる夢を持っている。
左京葉野香(さきょうはやか)
声:川澄綾子
札幌市内にある猪狩高校の2年生。兄はすすきのにあるラーメン屋を経営。ストレートの黒髪ロングヘアで目が悪くないのにも関わらず眼帯をかけている。最初のうちはただの不良にしか見えないが……。
里中梢(さとなかこずえ)
声:豊口めぐみ
大里高校の2年生。テニス部の幽霊部員。琴梨と鮎とはテニス部の1年先輩。アニメ特撮が好きで、同人誌を作ったりコスプレをするのが趣味。お嬢様育ちのため、わがままなところがある。
  • ヒロインに医師や自衛官がいるなど多種多彩である。

サブキャラクター[]

春野陽子(はるのようこ)
声:佐久間レイ
春野琴梨の母親。札幌市のテレビ局で構成作家をしている。
愛田里子(あいださとこ)
声:土井美加
愛田めぐみの母親。
愛田耕作(あいだこうさく)
声:立木文彦
愛田めぐみの父親。東京でゲームデザイナーをしていたが、脱サラして現在は美瑛で牧場を経営。
けあふりぃ
声:千葉繁
里中梢のネット仲間。
蒼き月の夜(あおきつきのよる)
声:三木眞一郎
里中梢のネット仲間。猪狩高校の2年生。

スタッフ[]

  • 企画・原作/総合プロデュース: 広井王子 (RED)
  • 監督: 竹部隆司
  • キャラクターデザイン: NOCCHI (RED)
  • 脚本: 長山豊
  • 演出: 安部知也
  • 美術監督: 角谷篤志
  • 音楽: 池毅
  • スーパーバイザー: 大里幸夫猪狩寛

北へ。Photo Memories[]

イラスト集と、前作から半年後を描いたミニアドベンチャーゲーム。

1999年8月5日にドリームキャスト用ソフトとして発売された。初回限定版はトレーディングカード入り。

CD[]

北へ。(「北へ。White Illumination」メインテーマソング)
歌:Four Seasons(春野琴梨、愛田めぐみ、里中梢、川原鮎) (メディアファクトリー ZMDZ-1559)
北へ。WHITE ILLUMINATION PURE SONGS and PICTURES (MIL-CD)
(メディアファクトリー ZMCZ-656)
MOVE ON!(「北へ。Photo Memories」テーマソング)
歌:Four Seasons(メディアファクトリー ZMCZ-1014)
フルバージョンで収録されているのはこのCDのみ。
「北へ。」X'MasCD いとしのスノーマン
(メディアファクトリー ZMCZ-1051)

書籍[]

LITTLE WHITE―「北へ。」FASHION BOOK
原画集。(メディアファクトリー ISBN 488991904X
小説 北へ。いつか出会うあなたに……
著:九頭竜郁流電撃ゲーム文庫 ISBN 4840213690

ラジオ[]

Dreamcastアワー 北へ。White Illumination(文化放送)
パーソナリティ:大谷育江、千葉紗子

北へ。Pure Session[]

2000年に発売されたオリジナルビデオ作品。 テーマソング他人気楽曲4曲に、オリジナルアニメーションを配した「北へ。」版ミュージッククリップとなっている。

北へ。Diamond Dust[]

White Illuminationの続編としてプレイステーション2で発売されたもの。White Illuminationの数年後という設定であるが、前作のキャラクターは登場しない。(ラジオなどで一部のキャラクターの動向が伝えられている) 初回出荷分のみピクチャーレーベル仕様。

大学生の主人公が夏休みを利用して、北海道の各所に散っている(函館市札幌市旭川市帯広市北見市)友人たちの元に遊びにいくというストーリーで、旅立った先で主人公は女の子と知り合い、恋をする。

システム[]

夏編で意中の女の子と仲良くなり、冬編で結ばれるという構成は前作と変わらないがその他では大幅に変更が加えられている。

主人公は大学生、父親の愛車を借りて(ミニクーパー)北海道を回っていることから、北海道内を自動車でめぐり観光地や飲食店など目的地については散策するというものとなっている。ただし、マップの上を点が進んでいく形状のものであり、移動中の実際の風景も表示されない。時間と金銭の概念があり、移動する距離が長ければ長いほど大きく消費する。予算を使い果たしてしまえばゲームオーバーとなる。 夏編の期間は30日間であり、それまでの中で攻略できないと強制的に帰宅することになりゲームオーバーになる。冬編は強制進行であり、選択肢はCG指分や順路の微妙な変化などの意味しか持たず、冬編に入れば事実上エンディングは確定する。また1プレイの中で道の駅70箇所を巡ったり、友人5人の家全てに行くことで異なったエンディングとなる。

居候する友人の家をベースにして地域を回っていく展開であるが、一番の特徴は泊まりにいく友人を選択した時点で攻略するヒロインがほぼ決まってしまうという点である。ヒロインとヒロインとの間に接点がなく、持つ機会もない(一応1イベントだけヒロイン同士が絡むイベントもある)。このため主人公とヒロインの一対一でストーリーが進行していくことになる。

CBSが簡略化されている他、ミニゲームもない。

登場人物[]

ヒロイン[]

茜木温子(あかねぎ あつこ)
声:石原絵理子
函館朝市の鮮魚店での看板娘。母親の手伝いをしている。見た目は女子高生か女子中学生といったところなのだけれど立派に成人している。明るくて豪快な人物で、誤ってイカ入り発泡スチロールをぶっかけるというぶっとんだ主人公との出会い方をする。名前にちょっとしたコンプレクスをもっている他、ジャズが好きという一面も持つ。
朝比奈京子(あさひな きょうこ)
声:能登麻美子
札幌に住んでいる映画監督志望の女子大生。ワンレンのロングヘアに眼鏡という外見。監督しての才能はあるが我の強さから周囲からは浮いている。なお、料理は「恨みでもある?」と主人公に言わしめるほど下手である。
北野スオミ(きたの すおみ)
声:天瀬まゆ
旭川の親戚の家でホームステイしている日本とフィンランドのハーフ。一見するとクールなように見えるが中身は天然ボケ、微妙に間違えた日本語を話す。
原田明理(はらだ あかり)
声:渡辺明乃
母親は小さい頃に死亡、父親は砂金を探すのに夢中で定職につかず貧乏であるが、それでも自分の境遇に不幸とは思わずに柳月でバイトしながらパティシエを目指す帯広在住の少女。性格は普通。
白石果鈴(しろいし かりん)
声:高橋裕子高梁碧
北見在住の白石満の妹。自然気胸で入院生活を送っている。年齢よりも子供っぽくて甘えたがり。明るいが思うように動かせない身体にいらだちを覚えている。このため主人公は動けない果鈴の代わりに旅先で撮った映像を写メールで送るようになる。童話を書くのが趣味で高い評価を得ている。
催馬楽笙子(さいばら しょうこ)
声:高乃麗
札幌のラジオのパーソナリティーで隠しヒロイン。28歳。有能ではあるがさばけたキャリアウーマン風の女性。ストーカーに悩まされている。
まふゆ
声:皆川純子
隠しヒロイン。札幌・ススキノでホステスをしている女性。彼女には重大な秘密がある。

主人公の友人たち[]

佐々木秀典
声:高戸靖弘
函館に住んでいる教員志望の友人。小太りで眼鏡をかけている。
森永冬真
声:皆川純子
札幌に住んでいる高校時代からの親友。かなりの美形で高校時代はもてていた。穏やかでいやみなところがまったくない人物なのだが…。画家の母親と2人暮らし。
前原啓介
声:中井将貴
旭川に住んでいる医者志望の友人。家がかなり裕福で、おぼっちゃんらしいわがままなところがあるが、彼のおせっかいに主人公は助けられることになる。ジャンケンが苦手。酒にも弱い。
大野誠
声:太田勝弘
帯広に住む獣医志望の友人。性格はかなり大雑把だが、意外と人への気配りができるという評価も。彼が明理に一目惚れしたことがきっかけでストーリーが始まるが、諦めるのも早かった。
白石満
声:河本邦弘
北見工業大学に通う果鈴の兄。果鈴からはその時の気分で「お兄ちゃん3号」からそれ以下まで評価が乱高下するが懐かれている。果鈴に対しては突き放しているように見えるが、その裏では生活費と果鈴の入院費用捻出のために働いていた。ある意味では主人公も含めた友人グループの中では一番の大人。「Beginning」には自動車部の部長としてソーラーカーレースの大会に出場する。

北へ。Diamond Dust + Kiss is Beginning[]

北へ。Diamond Dust の続編としてプレイステーション2で発売されたもの。ミニシナリオが用意されている他、クリアデータを引き継ぐことで、前作のイベント画などを見ることが出来る。

シナリオは「エンディングとエピローグの間を描く」のがテーマで、基本的にはヒロインとの再会とその後が描かれるのだが、選択肢次第では破局してしまったりもする。難易度は高め、また二通りのストーリーが用意されている。


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