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『悪魔城ドラキュラ』(あくまじょうドラキュラ / 英題 Super Castlevania IV)は1991年にコナミから発売されたスーパーファミコン用のアクションゲームである。『悪魔城ドラキュラ』シリーズ初のスーパーファミコン用ソフトとなる。
ファミコン、MSX2、アーケード、X68000でも同じタイトルの作品が発売されているが、共通しているのはヴァンパイアハンターであるシモン・ベルモンドが先祖伝来のムチを武器に、蘇った魔王ドラキュラを倒しに悪魔城へ乗り込むというストーリー程度で、ゲームシステムは大幅に変更されているほか、ステージ構成や音楽もほぼ一新されており、新作に近いリメイク作品と言える。また、タイトルロゴやイメージイラストも一新されている。
2006年からはi-revoにて配信が開始され、2007年からはWiiのバーチャルコンソールでもダウンロード販売が開始された。
ゲームシステム
悪魔城ドラキュラの項の、システムに関する説明も参照してください。
主人公であるシモン・ベルモンドを操作し、全部で11のステージを順にクリアしていく2Dアクションゲームである。
『悪魔城伝説』で採用されたステージの分岐や主人公以外のキャラクターの操作はこの作品には無い。また、ステージ内にブロック単位の区分けは存在するが、その間に扉は設置されていない。
ファミコンで発売された『悪魔城ドラキュラ』や『悪魔城伝説』に比べ、キャラクターのグラフィックがかなり大きくなったほか、操作系も大幅に改良されている。ムチは横方向だけでなく、真上やナナメ方向にも打つ事が可能。ジャンプ中は方向キーを入れた方向(8方向)に打ち分けることもできる。また、ムチ攻撃を行うボタンを押したままにするとムチを垂らすことができ、バリアのように使うことができる。これにより、空中を飛ぶ敵や飛び道具への対応が簡単になっている。さらに、この状態で方向キーを入れるとムチを振り回すこともでき、近くにいる敵を連続で攻撃することができる。ただし、ムチを垂らしたり振り回したりしている間の攻撃力は低くなる。このようにムチの性能が上がったことで、アクションの自由度が大幅に高くなった。
また、ステージ中のところどころにあるコウモリの形をしたリングにムチをひっかけることで、インディ・ジョーンズのようにぶら下がって移動することも可能になっている。他にも、ジャンプ中の空中制御やしゃがみながらの移動ができるようになったほか、方向キーを上に入れたままにすることで階段の途中へ飛び移ることも可能になっている。また、サブウェポン攻撃が一つのボタンで行えるようにもなっている(デフォルトではRボタン)。
ゲームオーバー時には『悪魔城伝説』同様に4×4の行列にアイテムが表示され、これをメモしておくことで、電源を切っても進んだステージから再開することができる。
演出
テンプレート:ネタバレ
今回は悪魔城内に入るまでに、悪魔城の広大な敷地内にある5つのステージをクリアする必要がある。これにより悪魔城の大きさが強調されるとともに、多彩なステージをプレイすることが可能となっている。
また、ハードがスーパーファミコンに変わったことで映像や音楽が圧倒的に進歩し、『悪魔城ドラキュラ』の世界がよりリアルに表現されるようになった。『悪魔城ドラキュラ』シリーズの世界観はゴシックホラーを基にしているが、このゲームではシリーズの他の作品と比べてもホラー部分が強調されており、ゲーム全体にわたって徹底したホラーの雰囲気作りが行われている。各ステージはどれも暗い色彩で緻密に描かれており、呪われた古城とその敷地内という雰囲気をよく出している。音楽も他の作品と比べても暗いものが多く、雰囲気を作るための演出としての役割が強い。
タイトル画面すらこうした演出が行われている。不気味な音楽が流れるなか、気味の悪い虫が這う古びたレンガの壁が映し出され、「悪魔城ドラキュラ」の題名からは血が滴り落ちる。稲妻が光り、コウモリが飛ぶ音とともにコウモリの影が壁に映し出される。メニューをセレクトすると狼の鳴き声がする。ゲームは終始この調子で進行する。
なお、各ステージはどれも不気味とはいえ個性的なものとなっているほか、新しく登場した敵キャラクターも舞踏会の参加者の姿をした亡霊、中身の無い棺おけ、絵画の中から手を伸ばす女など印象に残るものが多い。仕掛けも同様に多彩なものとなっている。
また、スーパーファミコンの機能を生かした様々な演出も行われている。多重スクロールをはじめとして、背景として動く物体、複数のBGを利用したフェンスの奥と手前を移動できるステージ、拡大縮小回転機能を生かした回転する部屋、回転する筒の中のような通路、振り子のように揺れる巨大なシャンデリアの上を渡っていく部屋、半透明機能を使った無数の亡霊(敵ではなく、演出なのでダメージは受けない)が湯気のように画面を流れていくステージなど、スーパーファミコンの機能が多彩な方法で活用されている。敵やボスの中にも、拡大回転縮小するものや、半透明のものが存在する。
ゲーム全体にわたってホラーの雰囲気作りが行われているのに対し、ドラキュラを倒した後の演出は短いながらもプレイヤーに解放感を与えるものとなっている。
テンプレート:ネタバレ終了
外部リンク