『月華の剣士』(げっかのけんし)はSNKがネオジオ用に開発・販売した対戦型格闘ゲームシリーズである。同社の『サムライスピリッツ』とは異なる趣をからめた「サムライアクション」となっている。
作品解説[]
同社の『サムライスピリッツ』シリーズ(以下『サムスピ』)と同様に、キャラクターが刀などの武器を使うのが特徴の武器格闘ゲーム。『サムスピ』との違いとして特徴的なのは「弾き」の存在であり、ジリジリした睨み合いよりも、動的な駆け引きを重視している。
物語は、日本の江戸時代後期の幕末が舞台となっており、新撰組なども設定として登場する。また、陰陽道や四神といったオカルト要素も設定に深く関わっている。キャラクターイラストはTONKO(せんのあき)が担当。
1997年12月に『幕末浪漫 月華の剣士』が業務用MVSで発売され、翌1998年11月には続編の『幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~』が同じく業務用MVSで発売された。
シリーズ作品[]
- 1997年 幕末浪漫 月華の剣士 (アーケード、ネオジオ)
- 第1作。2作目の略称から『一幕』とも呼ばれる。
- 1998年 幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~ (アーケード、ネオジオ)
- 第2作。略称は『二幕』。剣質「極」が初登場するが、隠しコマンドで出現させる必要がある。
- 1999年 幕末浪漫 月華の剣士 (プレイステーション)
- 『一幕』の移植版。オープニングにアニメムービーを使用、おまけ要素も充実。
- 武器が飛ばなくなったため、一部のキャラの技の仕様が異なる。
- 2000年 幕末浪漫特別編 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~ (ネオジオポケット)
- ネオポケ恒例のSDキャラ格闘ゲーム。基本的には『二幕』を基にしているが、一度クリアするまではストーリーが一幕のものになっている(嘉神の覚醒は演出であり、性能は変わらない)。
- 十三、紫鏡(骸)、示源は使用キャラとしては登場しないが、十三と骸はそれぞれミニゲームで登場する。
- 2000年 幕末浪漫第二幕 月華の剣士 Final edition (ドリームキャスト)
- 『二幕』の移植版。剣質「極」が最初から使用可能。
- ネオジオ版と技のエフェクトが違うものがある。
- 2006年 幕末浪漫 月華の剣士1・2 (プレイステーション2)
- 『NEOGEO オンラインコレクション』第2弾で、『一幕』と『二幕』が同時収録されている。
- 第1弾の『餓狼 MARK OF THE WOLVES』とは違い、ネオジオ版をほぼそのまま移植している。
ゲームシステム[]
基本操作[]
従来の対戦型格闘ゲーム同様にA・B・Cボタンがそれぞれ弱斬り・強斬り・蹴りと攻撃に宛がわれ、Dボタンは防御行動「弾き」ボタンとなっている(弾きについては後述)。
また、弱斬り・強斬り・蹴りの通常技は全キャラ共通してレバー特定方向と同時入力で変化する。(左+A、右+B、右+C、右下+C、以上全て右向き時)
- 通常投げ
- 『一幕』ではレバー左右+Bボタン。『二幕』ではC・Dボタン同時押しに変更され、投げ失敗時のポーズが出るようになった。投げ抜けは存在しない。
- ダウン追撃
- 専用のコマンドでダウン中に追撃できる。大半のキャラはレバー右下(右向き時)で近距離の相手にしか当たらないが、一部キャラクターはレバー真上+ボタン(キャラにより異なる)で距離無制限のものを出せる。また、立ちCや一部キャラの特定の技などでも追撃が可能。
- 中段攻撃
- 『一幕』でB・Cボタン同時押しで出す事のできる攻撃。しゃがみガード中の相手に当てると、強制的にガードを崩して後ろによろけさせる。
- 『二幕』では剣質によりB・Cボタン同時押しで出る攻撃の内容が異なる。これについては後述する。
- 奥義(必殺技)
- 他の対戦格闘ゲームでいう必殺技は、このシリーズでは「奥義」という名称が使われている。また、通常技キャンセルで出せるが攻撃判定のないものは、コマンド表では特殊技に分類される。
- 超奥義(超必殺技)
- 剣質ゲージ(後述)消費で使用可能な強力な必殺技。体力ゲージが一定量まで減るとゲージが点滅し、無制限に使用可能になり、剣質ゲージも消費しなくなる。
剣質[]
ゲーム開始時にプレイヤーが使用するキャラクターと、そのキャラの戦闘スタイル「剣質」を選択する。
- 剣質「力」
- 「技」よりも攻撃力が高く、通常攻撃をガードさせても必殺技と同様に僅かにダメージを与えられる。また、武器攻撃がガードされると『サムスピ』と同様の弾かれ動作が出る。
- 剣質ゲージ(後述)が溜まりやすく、さらに一部の奥義(必殺技)から超奥義に繋げられる「昇華」により、高威力の連続技を決めることができる。
- 体力ゲージが点滅している状態で剣質ゲージを消費することにより、超奥義を超えた奥義「潜在奥義」を繰り出せる。
- 『二幕』では中段攻撃の代わりに、発生が遅いがガード不能の「防御不可斬り」を使える。ボタンを押し続けることにより発動を遅らせることができ、一部のキャラクターはこれを最大まで溜めた状態で出すものを必殺技として持つ。
- 剣質「技」
- 攻撃力が「力」よりも低いが、通常技や特殊技をキャンセルするように繋いでいく「連殺斬」を繰り出せる。
- また、一部通常技の動作が「力」よりも早くなり、必殺技でキャンセルできる通常技も増えている。一部の奥義(必殺技)の仕様も「力」と異なるものになる。
- 『二幕』では中段攻撃がヒット時に相手を浮かせる「打ち上げ斬り」となり、連殺斬にも組み込めるようになった。
- 入力が難しいが、うまく決まれば大ダメージを奪える「乱舞奥義」が使用可能。『一幕』ではいわゆるオリジナルコンボで、「力」の潜在奥義と同じ条件で出せる。『二幕』ではコマンドが4つのルートに分かれた連続入力式の乱舞技となっており、また剣質ゲージ消費のみで使用可能となった。なお、『二幕』での乱舞奥義は、
- スタンダードタイプ
- パワータイプ
- テクニカルタイプ
- という3つの類型があり、キャラクターごとに類型がそれぞれ決められている。
- 剣質「極」(隠し要素)
- 『二幕』限定の剣質。「力」と「技」双方の特徴をほとんど併せ持つ(「防御不可斬り」のみ存在せず、「打ち上げ斬り」に統一)剣質。
- 反面防御力が極端に低く、剣質ゲージが溜まりにくいというデメリットも存在する。
- 剣質によって奥義(必殺技)などに仕様の違いがある場合、原則的に昇華対応のものは「力」、それ以外は「技」と同じ仕様になる。
キャラクターによっては剣質専用技が存在することもあり、同じ外見ながら剣質次第で性能が全く違う場合もある。また、『二幕』では剣質ごとにキャラクターの服装の色・勝利演出が異なるようになった。
剣質ゲージ[]
近年の対戦型格闘ゲームに多く見られる「パワーゲージ」に相当し、剣質がここに表示されるのでそう呼ばれる。
主に通常攻撃を相手に当てていくことによって蓄積、一部キャラクターには溜めるための専用技が備わっている(響・嘉神など)。最大まで溜めるとゲージが白く光り、それを消費することによって「超奥義(潜在奥義)」「乱舞奥義」「ガードキャンセル弾き」などを使用できる。ゲージは1本しかストックできず、1度消費するとゼロに戻る。
弾き[]
Dボタンを押すと、身を引くような動作とその残影が現れる。これは弾ける時間帯が存在し、この時に相手の攻撃を受けると、それを弾き返して相手を行動不能に陥らせる。この硬直は短縮が不可能で、普段決めにくい技をこの時に決めることもできる。反面、弾ける時間の後のモーションは全くの無防備状態であるため、ここに攻撃を合わせられると無条件で食らうことになる。また、飛び道具・投げ技に対しては全くの無力である。
- 『一幕』の弾き
- Dボタン+レバー操作によって「立ち弾き」「しゃがみ弾き」「立ち必殺技弾き」「しゃがみ必殺技弾き」の4種類が存在。
- 立ち・しゃがみはそれぞれ立ちガード・しゃがみガードで防げる技に有効。レバー前要素(右向き時ならそれぞれ右・右下)と同時入力で必殺技も弾ける。
- 『二幕』の弾き
- 「立ち弾き」「しゃがみ弾き」「空中弾き」の3種類となり、必殺技は、弾き動作の出掛かりのみでしか弾けないようになった。さらには立ち・しゃがみ弾き成功時にDボタンを押すだけで出る、専用の反撃技が用意されている。
- また、剣質ゲージを消費して出す「ガードキャンセル弾き」も追加された。正確にはガードした攻撃を弾き、弾き成功後は相手を浮かせる。
コンピューターも弾きを使ってくる(特に『二幕』のラスボス・黄龍が非常に上手い)ため、迂闊に技を出すことができない、『サムスピ』のものとはまた別の「動いたほうが負け」感を作り出している。
武器飛ばし[]
『一幕』のみの仕様。
ガードし続けてガード耐久値(画面には表示されない)が0になると、武器を飛ばされ、素手状態に陥る。素手状態では、武器を使った攻撃ができない、弾きと一部の必殺技が使えないというペナルティがある。一部キャラクターには素手状態での方が高性能になる技や、自ら素手状態になる技もある。なお、『サムスピ』とは異なり、通常技で削りダメージを受ける事はない(剣質「力」の通常技は元々削れるため、別である)。弾き飛んだ武器は地面に落ち、拾うことによって再度使用できる。
『一幕』のボスである暁武蔵と嘉神慎之介は、武器を飛ばされることはない。
その他[]
- 気絶
- 攻撃を食らい続けると気絶して無防備になる。レバガチャで時間短縮できるなど、ほぼ一般的な格闘ゲームと同じ。
- 限界ダメージ
- 『二幕』では連続技の際に与えられるダメージにリミットが設定されており、連続技ではそれ以上のダメージを与える事ができない。一部キャラクターが永久連続技を持っているものの、このおかげで体力ゲージ満タンの状態からそのまま即死させることはできなくなっている。
- 斬殺
- 勝利が確定するラウンドにおいて特定の技で対戦相手を倒すと、『サムスピ』同様に相手の体が切断される(突き系の技では血が噴き出るのみ)演出が入る。勝利画面のメッセージも専用のものに変わる。
登場キャラクター[]
『一幕』から登場[]
- 楓(かえで)[Kaede](声:水津光司(現・水津浩志))
- キャッチコピー「時代を継ぐ少年/Shining Soul」。主人公。活心一刀流の使い手で、死した養父・概世より四神の一角・青龍を継ぐ事になる。青龍としての力を覚醒させると、結んだ髪が解け、黒髪が金髪に変わり、やや気弱だった性格も猛々しく好戦的になる。『一幕』ではコマンド入力で「覚醒」する必要があり、覚醒中は体力が徐々に減少するが、『二幕』では常に力を発揮できるようになった(反面、性能は大幅に抑えられた)。
- なお、『二幕』でも覚醒前の状態の楓を隠しキャラクターとして使用できる。ただし、『一幕』の様に「覚醒」をする事が出来ない。
- 御名方守矢(みなかた もりや)[Moriya Minakata](声:橋本潤)
- キャッチコピー「月の宿命に生きる士/Moon Destiny」。楓と雪の義兄。没落士族の子供であったが、概世の元へ養子に入った。活殺逸刀流(元は活心一刀流)の使い手。
- 雪(ゆき)[Yuki](声:西川葉月)
- キャッチコピー「運命を貫く槍/Anxious White」。概世に拾われ育てられた異人の女性。細くしなやかな体躯で、頭髪は長い金髪。楓の義姉であり、守矢からすれば義妹。守矢に想いを寄せる。凍術と槍術を使う。実は封印の巫女であり、『二幕』のエンディングでその命と引き換えに地獄門を封印した。
- 『一幕』では高性能な技の数々が特徴的だったが、『二幕』ではしゃがみC・奥義「瞬雪斬」・超奥義などの主力技の弱体化が施された。全体的に大振りな技が多い。超奥義の「樹氷」は、攻撃中にAボタンを連打することで威力が上昇する。
- 玄武の翁(げんぶのおきな)[Okina](声:中井重文)
- キャッチコピー「闘う隠者/Fighting Hermit」。四神の玄武である老人。概世亡き後、楓と雪を養っていた。概世と嘉神の師でもあり、かつては「闘将朴然」と呼ばれた、相当な腕前の剣豪であった。釣竿や魚篭を武器に闘う。
- 自身が飼っている亀を攻撃に使用し、軽快な動きで相手を翻弄する。「釣果大漁」は高性能なガード不能技。挑発の御辞儀は攻撃判定があるだけでなく、昇華して「玄武の咆吼」を出すことも可能(ただし、連続技にはならない)。
- 一条あかり(いちじょう - )[Akari Ichijo](声:麻績村まゆ子)
- キャッチコピー「小さな陰陽師/Magical Little Girl」。代々陰陽師の家系に生まれた少女。幼いながらも、類稀な才能で様々な式神を使役する。「えんぐりっしゅ(英語)」に強い関心を持っており、会話の中に織り交ぜる。楓のことが好みのようである。SNK初の関西弁を話す女性キャラクター。なお達磨という兄がいるが、本編に登場したことは無い。プレイステーション版では、十三と共に「おまけ」のキャラクター紹介で喋りまくる。
- 相手のレバー入力を左右逆にしたり、自身を妖怪に飲み込ませて突っ込ませたり、当て身投げのような性能を持つ「代わり人形」など、他のキャラクターには無い変則的な性質の技を数多く持つ。空中で打ち負けにくいジャンプ攻撃を持ち、「力」は、屈み強斬りの2段目を必殺技でキャンセルできる。「力」と「技」とで、闘い方が大きく異なるキャラクター。『二幕』では特殊技の「符呪・唱閃」を使ったお手軽な永久コンボが存在する(ただし、前述の限界ダメージが適用され、相手の体力の減少が途中で停止する)。
- 一条あか狸(ポン太)[Akari "Ponta" Ichijo](声:麻績村まゆ子)
- プレイステーション版の隠しキャラクター。あかりに化けたイタズラ好きの狸だが、化けた姿は尻尾が出てしまっている。
- 神崎十三(かんざき じゅうぞう)[Juzoh Kanzaki](声:タイソン大屋)
- キャッチコピー「陽気な羅漢/Big Heart」。あかりの家に居候している男。長い金棒と、それを扱うに足る六尺六寸の巨躯を武器に戦う。あかりに頭が上がらないが、実は三枚目を演じているだけで、頭の切れる人物。あかりの病弱な姉・ひかりに惚れ込んでおり、『二幕』では彼女に良い所を見せようと躍起になる。『二幕』のエンディングにて…。
- 基本の攻撃力は高く、金棒を使った攻撃はリーチが長い。ジャンプBやジャンプCは十三の要となる技。『二幕』では、「ぶんナゲ」や「たたきツケ」から追加入力をしていくことで、次々と別の技や超奥義に派生できる(「たたきツケ」は「ブンナゲ」からも繋げることが可能な他、さらに「ぼこナグリ」「すりツブシ」を初めとする技に派生できる。ただし「ぼこナグリ」と「すりツブシ」の2つは、相手が特定のボタンを押すことで投げ抜けされる)。「岩クダキ」は、前方への溜め技で、「力」ではガード不能技と化す。
- 鷲塚慶一郎(わしづか けいいちろう)[Keiichiro Washizuka](声:小西克幸)
- キャッチコピー「誠忠の剣/Sword Wolf」。新撰組副長・土方歳三直属の部下という設定(どの隊にも属していない)。地獄門について調査を命ぜられる。新撰組に忠実。太平の世に忘れ去られた侍の美学と、それに対する熱き思いを胸に秘めている。
- 溜めを要する技を多く持ち、通常技キャンセルで「狼牙(・直式)」を出し、さらに昇華して超奥義の「真・狼牙」に繋げる連続技の威力は凄まじい。頬の十字傷、技に突き技が多いことに加えて奥義・超奥義・潜在奥義に同名の突進技が揃っている事など、漫画『るろうに剣心』からの影響が強く見られる。なお、この漫画の作者和月伸宏は、鷲塚の潜在奥義「最終・狼牙」を絶賛している。
- 天野漂(あまの ひょう)[Hyo Amano](声:大塚明夫)
- キャッチコピー「江戸の喧嘩桜/Romancing Wanderer」。仕込み刀を持ち歩く遊び人。だが、よほどの事がない限り仕込み刀は木刀として使っている。遊び人という身分なおかげかとにかく交友関係が広いらしく、響の父・源蔵とも親交があった(仕込み刀も彼に打ってもらったもの)。『一幕』、『二幕』共にエンディングには選択肢が存在し、選んだ方によって展開が変化する。
- 奥義(必殺技)の名前は将棋をモチーフにしたものがほとんどである。大振りで隙の大きい技が多いが、威力の高い技が揃っている。「雀刺し」は天野の生命線ともいえる必殺技で、地上の相手に当てて超奥義で昇華させるのが基本。それらを如何にして当てるか、プレイヤーのセンスが問われるキャラクター。
- 李烈火(リー・レッカ)[Lee Recca](声:橋本潤)
- キャッチコピー「黄土からの使者/Oriental Justice」。本名は李成龍。清の嵩山少林寺から来た、正義を重んじる武術家の青年。力に頼って物事を解決してしまった事に悩み、『一幕』のエンディングで日本にそのまま滞在。さらに答えを導き出すべく、『二幕』のエンディングでアメリカに渡った。なお、ノーコンティニュー・乱入なしでクリアした場合と、コンティニュー、もしくは乱入有りでクリアした場合とでエンディングの展開が異なる。
- 武器として扇を持っているが、扇を使用するのは打ち上げ斬りや「火影」、超奥義「炎龍纏身」などの一部の技のみで、通常技はほとんどが蹴りや掌打である。連殺斬の派生の種類は全キャラ中最も多い。素早い動きで相手に接近し、通常技をキャンセルして必殺技に繋げるのが基本。
- 斬鉄(ざんてつ)[Zantetsu](声:大友龍三郎)
- キャッチコピー「最強の忍道/Last Ninja」。『龍虎の拳』に登場した如月影二の流派、如月流忍術の開祖(『一幕』のエンディングではその影二も登場)。我が流派こそが最強という証明を求め、地獄門に集まる猛者たちに戦いを挑む。『二幕』のボス戦直後に絶命し(勝利ポーズも専用のものに変化する)、エンディングでは孫の三太が二代目斬鉄として如月流を継いだ。
- 忍者らしく画面内を縦横無尽に飛び回りながら、高性能な技の数々で相手を翻弄し、且つ圧倒できる。『二幕』では、一部の技の性能が変更された。超奥義の断鋼刃を接近戦で当てた後にゲージが溜まっていれば、乱舞奥義の「蟷螂双刃」(前作では乱舞奥義だった)に繫げることが可能(『技』『極』のみ)で、さらにはボタン同時押しバグを利用した、高威力の空中連続技の存在がある。様々な状況から強力な連続技を決める好機に恵まれたキャラクター。
- 紫鏡(しきょう)[Shikyoh]/骸(むくろ)[Mukuro](声:モンスター前塚)
- キャッチコピー「彷徨う悪夢/Living Nightmare」(紫鏡)、「地獄ノ淵ニ棲ムモノ/Hell Beast」(骸)。新撰組に所属していたが、殺人欲のみで動いていたことで不要な殺人も行っていたために新撰組内で粛清されかけた。だが、事前に事の次第を察して新撰組を脱退、流浪のはぐれ人斬りとなった。柄の所で連結させられる、二本の包丁のような独特の刀を使う。『一幕』のエンディングで地獄門に吸い込まれた。『二幕』で奇跡的に生還するものの、腐乱死体のような姿(骸)に変わり果てる。設定上は人外に堕ちたキャラクター(『二幕』での対戦前デモで、鷲塚のみ正体に気付くシーンがある)だが、エンディングではそのような感じは微塵も見受けられない。
- 目押しで連発可能な「凶手・喉破り」、突進技の「斬肉鎌鼬」、高性能な各種強斬り、相手をすり抜ける「地舐め滑り」を始め、使いこなすには全ての技の性能を熟知する必要がある。ブーメランの要領で前方へ飛ばす「禿鷲」はガードされると隙だらけなので注意が必要。
- 直衛示源(なおえ しげん)[Shigen Naoe](声:伊藤えん魔)
- キャッチコピー「鉄腕猛虎/Iron Tiger」。四神の白虎で、2メートルを越す巨漢の男。その相貌は人間離れしている。筋肉隆々の逞しい肉体を鋼鉄の様に硬くする呼吸法を用いて徒手空拳で戦い、白虎の数珠を手首につけている(武器が飛ばされる場合はこれが飛ぶ)。親友の嘉神に封印され、怒りと狂気に囚われて封印を破り暴走。だが虎徹の声によって正気を取り戻し、『二幕』では普通に言葉を話す。エンディングにて地獄門を封印したものの、その直後に落命する。
- 投げ技の有効間合いや威力が優れる反面、打撃技の発生が遅い「力」、各種の技のバランスは取れている代わりに投げ技の有効間合いと威力が「力」に比べて劣る「技」というように、『一幕』では「力」と「技」それぞれの性能差が激しい。『二幕』では、『一幕』での技の性質が大きく変更された。「金剛砕」が、連続する投げ技の始動技となり、ここから追加コマンドを入力することによって、次々と投げが展開され、超奥義や潜在奥義にも発展する(「壊」「烈」「昇」「墜」や、潜在奥義の「怒髪衝天」など、相手は特定のボタンを押すことで投げ抜けが可能。投げ抜けされた場合、示源のゲージは消費しない)。超奥義の「因果応報」も性質が大きく変わった他、決まった時のダメージが尋常でなく高い(超奥義の威力だけで言うならば、全キャラ中最高であろう)。
- プレイステーション版では、封印されていた間の影武者である「木偶の示源」も隠しキャラクターとして使用できる。
- 直衛虎徹(なおえ こてつ)[Kotetsu Naoe](声:生駒治美)
- 示源が養子にしていた娘。一見すると男の子に見える(一人称も「オイラ」)。父の死後、白虎を継ぐことに。『二幕』ではコマンドを入力することにより、戦いの前に隠しキャラクターとして登場するも、直後に示源につまみ出されるため、実際にプレイヤーが操作するのは示源になるが、勝利画面のメッセージなども変化する。
- 暁武蔵(あかつき むさし)[Musashi Akatsuki](声:フランキー仲村)
- キャッチコピー「魔神二天流/Ghost Blade」。『一幕』の中ボスで、嘉神の手により復活した宮本武蔵。片目が潰れており、もう片方の目は爛々と赤く発光している。プレイヤーに敗れた後は、「良い闘いであった」と満足して常世に帰っていく。アーケード版でも隠しコマンドで使用可能。
- リーチ・威力に優れる立ちB、弾きが不可能な「間欠泉」を初めとした、高性能な技を多く持つ。立ちBから奥義の「脅かし」でキャンセルし、超奥義「五輪連ね」に繋げる連続技は屈指の破壊力を誇る。
- ドリームキャスト版『二幕』では、アーケードモード以外で使用できる。
- 嘉神慎之介(かがみ しんのすけ)[Shinnosuke Kagami](声:粟根まこと)
- キャッチコピー「堕天の剣/Crisis Christ」。『一幕』では最終ボスで、アーケード版では使用不可。『二幕』ではプレイヤーも使用可能になった。
『二幕』から登場[]
- 真田小次郎(さなだ こじろう)[Kojiroh Sanada](声:中谷さとみ、小山彰一[プレイステーション版])
- キャッチコピー「壬生の陰狼/Shadow Wolf」。新撰組・零番隊隊長。同じ新撰組の鷲塚とは親友同士。実は『一幕』の頃に既に紫鏡に殺害されており、『二幕』に登場するのは、その姿を借りた彼の妹・香織である。
- プレイステーション版では、存命時の本人を隠しキャラクターとして使用できるが、上記の設定のためにキャラクターの性能は『二幕』と大幅に異なる(鷲塚とほぼ同じ性能)。
- 高嶺響(たかね ひびき)[Hibiki Takane](声:氷上恭子)
- キャッチコピー「純潔の太刀筋/Innocent Slash」。居合の達人で刀匠・高嶺源蔵の娘。対CPU戦で斬殺(相手の体を切断する)を繰り返すと、エンディングの台詞が変わる他、対人戦でも勝利ポーズと勝利メッセージが変化する。
- 刹那(せつな)[Setsuna](声:山内圭哉)
- キャッチコピー「暗闇の殺戮剣/Dark Soul」。常世の使者。またの名を「イノチヲカルモノ」。現世及び常世のありとあらゆるもの(自分自身を含めた)全ての存在を憎んでいる。
- 黄龍(こうりゅう)[Kouryu](声:石井康嗣)
- キャッチコピー「和する帝王/Dragon Emperor」。『二幕』のラスボスであり、CPU専用キャラクター。その正体は楓たちの師匠であり、義父でもある先代の青龍・概世。死後、常世側から地獄門を守る第五の守護神・黄龍となったが、強力な常世の思念に精神を支配され、プレイヤーの前に立ちはだかる。
- 対戦中に剣質を変える「変技ノカマヘ」という奥義を持つ。連続で突進する技「天津罪清メル大祓」は、全てヒットした場合、体力ゲージの一本分を軽く減らす。飛び道具の「空ヲ貫ク丹塗ノ矢」は、攻撃の際に溜めておくことが可能で、連続して出すだけで相手は接近が困難になる。超奥義は全部で4つあり、四神の名を冠した技をそれぞれ持つ。潜在奥義は、相手の体力が満タンからでも瀕死状態に追い込むほどの驚異的な破壊力を見せるなど、持ち技の全てが強力無比。ボスキャラクターに相応しい圧倒的な強さを誇る。
- 家庭用のみ、隠しコマンドで使用可能。
- はぐれ人形( - ひとかた)[Hagure-Hitokata](声:麻績村まゆ子)
- 隠しキャラクター。あかりが陰陽術で使う人形が一人歩きしたもので、対戦相手に化けて戦う。普段はあかりに化けており、はぐれ人形同士での対戦ではこの姿で戦う。対CPU戦で、このキャラクターで最後まで到達すれば、ラスボスの黄龍を使用できる。
エピソード[]
時代設定を生かし、隠しキャラとして人気漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の緋村抜刀斎をゲスト出演させる予定もあったという(FALCOONがインタビューにて回答)。が、権利関係がうまく行かなかったらしくお流れになっているとのこと。なお、『るろうに剣心』の作者である和月伸宏は単行本のフリートークで本作の話題を出しているが、剣心の出演については何も言及していない。
新声社の『月華の剣士』ムックには、和月のインタビュー記事も掲載されている。
関連項目[]
- サムライスピリッツ
- NEOGEO オンラインコレクション
- SNKの対戦型格闘ゲーム一覧
外部リンク[]
テンプレート:SNK対戦格闘 zh:月华剑士
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